第10話 1945年8月1日 大日本帝国の最後
僕「皆さん外に出て私の放送を聞いてください。」と繰り返し、日本全土と日本支配地域(朝鮮、中国、台湾、東南アジア)に向けて放送を開始した。なぜ全世界に向けての放送としなかったのかと言えば、1946年4月まである日ソ不可侵条約にも拘わらず、1945年8月8日にソ連が対日参戦してくるからだ。参戦すればそれに対する防衛としてソ連を滅ぼすに正当性が出る。もし東京上空の大戦艦の偉容を見てソ連が参戦をためらえば将来の核戦争発生への懸念を残すことになる。
1945年8月1日、僕は戦艦地球1号は、首都東京5000mの上空に出現した。
ラジオ放送と、全世界に派遣したロボット兵により、その地域の空全面に映像と音声を出して、その地球1号の出現映像、出現した球体が地球1号と言う名の、反重力と反物質駆動、直径2kmの宇宙戦艦である旨、そしてこれから始まる以下の放送を実況する。なお音声は大音声、その国それぞれの言語での放送である。
僕「私の名は、織田裕司だ。この腐った文明の熟れの果てと言うべき軍国主義日本をもらい受ける。逆らいたい者は自由に逆らってもらっても良い、罪は問わない。なぜなら赤子が暴力を振るっても身を守る必要がないからだ。今のあなた方の武器では私の持つ戦力に全く敵し得ない。今から反重力で空を飛ぶロボット兵1500億を日本国と現日本の支配地域に降下させる。唾棄すべき軍国日本の解体、及び今も日本の空襲に向かっている連合軍爆撃部隊から租界する意味もあって君達の居住場所は当面は宇宙となる。また全世界に納得してもらう為、戦争犯罪人はその罪の大きさに基づいて裁かれるであろう。そして日本の軍隊、日本の政府組織はたった今より解散する。日本は直接民主主義とし、国民全員が衣食住に困ることがない環境を提供しよう。もう君達は、全世界を相手に戦う必要はない。どうぞ好きなことをして平和に暮らしてください。」
僕は続ける。「ところで新しい国の形としては、僕が決めた新憲法、及び諸法規の発布をする。この法は米国の法律がベースとなっている。君達の多くが『国体の護持』と言って拘る天皇制についてはこれから今上天皇陛下に拝謁して本人と相談して決める。三権分立は維持する。そして直接民主主義、無税制度、汚職や利益誘導などないロボット官僚制を敷く。当面私が日本国の実権を握る。さらに私はこの日本を起点に地球を統一するだろう。なぜならこのまま私が統治しなかった場合、今の連合国中心とした諸勢力が台頭する世界となる予定であるが、その将来、2025年に日本など3発で滅ぼす程威力のある水爆、この水爆を用いて全世界で発生した数千発の水爆戦争により、地球は生物が住めない惑星になるからだ。私は地球人類を救いたいのだ。」
ロボット兵によりの日本全土と日本支配地域の空、ラジオ放送全チャンネルへの放送は、以下の実況中継を継続している。映像は東京上空の直径2kmの宇宙戦艦の外観を映し、やがて内部にいる僕達の様子を映しだす。
エレン「演説、かっこ良かったわ。」アッシュ「そうだね。鳥肌が立った。人類が核戦争で滅びたことによって兄貴が地球を統治する正当性もある。兄貴にしかできないことだから。」僕「うん、ありがとう。」実況中継は、登場したエレンとアッシュについても紹介している。
僕「さて、今上天皇陛下に会いに行こうか。」と僕は反重力ベルトで中間物質となってゆっくりと戦艦地球1号から飛び降り、一路、皇居に向かった。中間物質化して重力が作用しなくなった僕の体は、矢玉刀槍、火炎、原子爆弾すら通らない。例え日本の軍隊が総攻撃してこようと僕は安全なのだ。
なお、ロボット兵1500億は、日本全土、中国および朝鮮等の日本支配地域、米軍に占領された沖縄、マリアナ諸島、東南アジア、西太平洋全域に降下し、そこで暮らす全員と、武器を持つ全員(米軍等を含む)を拘束し、武器を破壊、米軍占領軍と旧大日本帝国の組織を解体した。別に問題は何も生じない。日本近海で行動中の空母、潜水艦の中ですら、ロボット兵がワープして船員(日米を問わず)は拘束された。拘束された者全員は、木星を改造した戦艦「ジュピター」に収容された。なぜ全世界にロボット兵を降下させなかったかと言うと、アッシュ達との約束があったし、ソ連の参戦前だし、僕の地球統治について可能な限り同意を得たいからだ。
天皇の近衛兵は既にロボット兵に拘束され、連れ去られた後であった。とある広間に、ロボット兵の案内に従って、今上天皇(昭和天皇)が待っていた。
日本全土と日本支配地域への実況中継は続いている。
僕「初めまして。私は日本人、織田裕司です。東京上空の反重力と反物質エンジン駆動の直径2kmの宇宙戦艦の持ち主です。先に放送した通り、2025年の未来、地球は核戦争で滅びました。その時、私と下宿先の米国人宅の兄弟と共に、たまたま恒星間飛行と時間旅行可能な宇宙船を開発していて大気圏外に出ていたので事なきを得、地球を救うべく過去である1945年に時間旅行をして来たと言うわけです。私は今後用意した戦力を用いて、人を全く殺さずにこの日本を起点に連合軍を押し返し、日本に世界統一をさせる予定です。」
今上天皇陛下「ほう。それで日本国民をどこへやったのですか?
僕「日本国民は木星を改造した世界に移設しました。理由は日本の政府機構を解体することと、見落とした連合軍の原子爆弾からの避難です。空襲が不可能と米軍が悟れば、もしかしたら潜水艦2隻で東京湾内にやってきて、1隻に原子爆弾を仕掛けてもう1隻で退避し、残った1隻に積まれた原子爆弾が爆発するようなことも考えられます。」
今上天皇陛下「わかりました。現時点ではこの国にいるより良いように思います。ところで世界統一と先ほど言われたが、そんなことができるのですか?」
僕「はい、上にいる地球1号と名付けた宇宙戦艦には、無数のロボット兵がおり、どのような人間も対抗できません。自由自在に反重力で空を飛び、矢玉刀槍は通らず、原爆、熱、レーザー、フェザーにもバリアーがあるので無敵です。」
僕は続ける。「なぜ日本国が世界統一を成すと言う選択になるのか、その理由を説明しましょう。」
僕「この日本国は、軍国主義の軍事独裁制、特別高等警察が意見の異なる者を捕らえて、拷問の末、最前線の戦場に送り合法的に殺して来ました。さらに外国に軍隊を派遣して戦争を無制限に拡大させ、戦争犯罪として1937年には、便衣兵と言う市民に紛れた兵士を処断するに多くて4万人を殺害した南京事件は記憶に新しいことです。その4万人の中には当然民間人も含まれていたでしょう。そのような日本陸軍による残虐な事件もあり、日独伊三国同盟を成して、世界から腐った文明の熟れの果てと呼ばれ、全世界から抹殺すべき第一の敵と認定され、今や連合軍に押され容赦のない空襲の毎日でした。私が来なければもうすぐ原子爆弾を投下され、数十万単位で殺される運命にあった。なので私が日本軍に成り代わって逆襲した所でもはや、やられすぎた日本人と日本が世界の恨みを買う謂われはありません。この理由が最も大きい。」ここで一呼吸おく。
今上天皇「ふむ。続けてください。」
僕「日本は、戦前の1910、朝鮮半島においては、世界最悪の奴隷制を敷いていた朝鮮貴族、両班の成した理不尽な高利貸しや不当な税の取り立てを取り締まって、道路、学校、治水、衛生施設、鉄道を朝鮮国民の為に国力を傾けて設けてきました。富ませて上げる為の教育、援助を成し、人口は1910から1945年迄コンスタントに増加、ほぼ倍増しました。そして新しい農作物や農法、鉱工業において為になる知識をどんどん教えてきました(※2資料)。現在世界中で国民が戦時徴用されて武器等の生産がなされているにも関わらず、工場や鉱山労働の面で日本国民より朝鮮人は優遇され、1944年11月から徴用されたのもわずか500名、その500名もきちんと日本人と待遇の差別なく給料もきちんと出されていました。対し日本人は1940年からの強制徴用、この例を見るまでもなく朝鮮人は優遇されてきました。また中国東北部の満州、台湾でも日本は多くの同様の「富ませて上げて皆仲良く共存共栄」を実績として成してきました。これは江戸時代、人を見ると助け合ってきた日本人の優しい心に基づいてなされたものです(※1資料)。よってあの狂った日本軍の一部軍国主義者を除き、本来日本人には世界のリーダーになるに相応しいのです。これはヨーロッパ人の植民地から軍事力にモノを言わせて収奪する一方であった植民地支配と全く異なるものです。従ってヨーロッパ人よりは日本人の方が世界を支配するに良い影響を及ぼすことでしょう。」
今上天皇陛下「なぜ日本人の世界統一が良いと言われるのかはわかりました。私は世界の天皇になるのですか?」
僕「なりたいですか。」
今上天皇陛下「なりたくないですね。日本の大権を持っているだけで、この戦争の結果、私は連合軍いよって裁かれ死刑にされるでしょう。天皇と言う地位に大権を与えてはならない。イギリス王室のように立憲民主制が良いでしょう。また私は神に祭り上げられているが、一人の人間に過ぎない。迷惑な話です。」
僕「わかりました。私も同じ考えです。戦後に誕生した新憲法では、天皇は国の象徴とされています。そして実際、今上天皇陛下には、外交面でかなりご尽力いただき、相当の成果がありました。今準備している世界共通法ではなく、特定の民族で有効な民族法において象徴天皇としましょうか?」
今上天皇陛下「いや、本当は私も自由に生きたいのですよ。正直に言うと、私は自由が欲しい。そして私の子供等も一般人同様職業の自由は欲しいでしょう。私の子供達の内には外交に志がない者もでましょう。」
僕「わかりました。では今準備している世界共通法では、貴族制を施行しようと思っています。人類への貢献度が著しい者、大権を奉還して地球統一政府の樹立に貢献した者に対し、名誉と年金を与える制度です。もっとも代変りするごと1つ位を下げる案ですが、王政の大権奉還の場合のみ位を下げないこととしましょう。」
今上天皇陛下「功績のあった者への貴族制はすばらしいと思います。そして貴方の私の地位についての特段の配慮、ありがとうございます。、、、、それで、貴方が登場しなかった場合、人類が滅びてしまった原子兵器の撃ち合いに至ってしまった歴史とはどのようなものだったのですか?」
※1資料
http://blog.jog-net.jp/201012/article_4.html
江戸時代の庶民は幸福だった
※2資料
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%B5%B1%E6%B2%BB%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E6%9C%9D%E9%AE%AE
日本統治時代の朝鮮




