なぎなた女子のたくらみ
●三回戦
今日子「ところでよドボン(箱割れ)どーする? 決めてなかったよな」
そういってカードを集めシャッフルして配り始める今日子だ。
心愛「最低点以下にはしないこと、で取り合えずいいのでは?」
佐藤「じゃあ俺が基準ね」
春花(佐藤君をバーストさせてくるのが田畑先生の狙いってことになるけど)
圭(親なんだし、今日子と心愛を同時に破産させるって狙ってるんだろうって)
佐藤(ここで首を繋がないと後がない……)
田畑(三点まで吊り上げられるカードでありますように)
今日子「あっ悪ぃ」
間違って配られたカードが先生の前で表になってしまうの。
全員(あ、4……)
田畑「良かった4じゃなくて」(これ以下はないだろう)
心愛「そのままのほうが良かったですわ」
カードを配り終わった今日子だったけど、山札の上から一枚と交換したの。
「じゃあせーの!」
春花【9】
圭【Q】
田畑【8】親
佐藤【7】
今日子【J】
心愛【4】
春花(なんか嫌な感じ……)
佐藤(ここまで323と来てる俺がそんな弱いカードを引くはずなどない!!)「逃げなどしない!」
心愛(ふーん、最後まで行くって腹ですわね)
田畑「圭君はさっきよりいいカードだけどね」
今日子「先生小難しい言い方しますねえ」
圭(さっきの5よりは強いか……)チラチラ
田畑(よし、今日子君のカードをみているな、しめしめ)
心愛
佐藤「先生は勝負しますか?」
春花(7の佐藤君が動いた)
田畑「このまま行けば二人ジリ貧じゃないか」(この生徒を喰えば生き残れる!)
圭(とか思ってそう)
今日子「オレがレイズしたらみんなどうする?」
心愛「わたくしならOKですわよ」
今日子以外(ぷっオマエモナ~)
圭「じゃあレイズでいいってことで」
心愛「……やっぱり降ります、みんなの顔変わりましたし……」
全員「「「「はぁ?」」」」
今日子「やっぱてめえ心愛だわ」
心愛「4でしたか……よかったですわ」
春花「こらこら! 脱落者が余計な情報与えないの!」
圭「二点まで上がった時点で降りても最下位確定だよ佐藤君」
佐藤「う、君から言われるなんて」
圭(え? 君からってことはどういう意味?)ワタワタ。
田畑「つまり君はこの辺で降りときなって意味だよ」
圭(俄然トップ目なのに、今日子と勝負することもないかな)
「じゃあコールの時間だよ」
春花【9】勝負
圭【Q】降り
田畑【8】親
佐藤【7】勝負
今日子【J】勝負
心愛【4】降り
佐藤「このままだとジリ貧だから先生、レイズしてください」
田畑「3点までか、いいだろう」
春花「だったらここで降ります」(嫌な予感がするし、大体今日子がシャッフルした時点で怪しいのよ)
今日子(ち、感づきやがったか?)
「じゃあせーの!」
勝者今日子!
春花「9か、ん~~~~」
圭「あ、騙された」
田畑「親かぶりのマイナスか~~~~~超ベリバッ!! MK5!!」
全員(先生いつの言葉だよ! 学生に戻ってるし)
佐藤「……飛んだ」
今日子「最高の状態で次はオレが親ってか」
心愛「残念です、圭君が降りると分かれば勝負してましたのに……今日子さん、後はわかってますよね?」
今日子「すまねえな、分かってるって」
圭と春花(???)
勝者今日子
集計:
春花 ▼2 合計11点
圭 ▼2 合計26点
田畑 ▼6 合計▼1点脱落
佐藤 ▼3 合計 0点脱落
今日子 +14合計18点
心愛 ▼1 合計 3点
4回戦
今日子「田畑先生、オレ喉渇いてきたんすけど、お茶持ってきてくれないすか」
佐藤「先生パシリに使うのかよ」
心愛「わたくしはカルピスがいいですわ」
圭「ボクは紅茶がいいかな」
春花「ボクも紅茶がいいって、でもちょっと待って佐藤君がカード配って」
佐藤「別にいいけど……」(どういうこと?)
今日子(ち、感づいてたか)
田畑「わ、分かりましたよ、買ってきますって、はぁ~~~」
心愛「先生が居なくなったところで、残り3点のわたくしが勝負に参加してもお邪魔になってしまうだけですから、後は今日子さんよろしくお願いしますね」
春花「何気に酷い事いうね心愛」
今日子「今回オレが親じゃん?」
圭「だよね」
今日子「春花の持ち点ギリで勝負しねえか、チンタラやってるとランチ終わっちゃうじゃんって」
佐藤「確かに時間が迫ってるよ」
心愛「決まりですね、佐藤君カード配ってください」
「じゃ、いっせーの!」
春花【2】
圭【2】
今日子【2】
春花「にっしし」
圭「あははは」
今日子「きたきたきた~~~~!!!!」
佐藤「……引き分け?」ボソ
心愛「北斗の拳方式でいきますわ、ハート > クラブ > ダイヤ > スペードです」
春花「ここはボクの勝ちで決まりだねwwwww
」
圭「いやいやそれはないよ~~wwww」
今日子「なに言ってるてーの、負けっこねーしwwwwwwww」
佐藤「じゃ、じゃあ恨みっこなしで、せーの!」
春花「えっ2えっ」
圭「……どーして2? 2なの」
今日子「マジで? 2かよ」
佐藤「怖……い」
心愛「スートの差で今日子さんの勝ちですね」
田畑「やあお待たせ、で、結果はどーなった? ん?」
佐藤「全員2で勝負です」
田畑「ほーそりゃ見ごたえあったろうな」
佐藤「俺は怖かったです、特に女が……」
田畑「圭くんも女の子に見えてきたってことかな?」
佐藤「認めたくはないですけど、そうとしか見れなくなっていきました、もう女とギャンブルするのは真っ平御免です、心理戦で勝ち目無いですよ」
田畑「そうか、でも先生は面白かったぞ、童心に帰れたしな」
勝者今日子
集計:
春花 ▼22 合計▼11点
圭 ▼22 合計 4点
今日子 +44 合計 62点
春花「あー最後絶対勝てると思ったのにな~~~~~~~~」
今日子「そりゃみんなが皆そう思うだろ、あのシチュじゃあよ」
佐藤「今気が付いたんだけど、どうして俺にカード配らせたの?」
心愛「そ、それは……」
春花「今日子がイカサマするからよ」
佐藤「えっ!? いつの間に……」
今日子「春花こういうところだけは勘が鋭いんだよなあ、だからってもう勝負はついたからな」
圭「ボクも知らなかったけど、もしかして先生と佐藤君飛ばしたときの時?」
春花「おおかた山札の下にJ仕込んどいたんでしょ? それを先生のカード表に配ったときに皆の視線をそらして、さっさと配っていたとか?」
今日子「し、しらねえな……」
春花「Aとか仕込むと逃げちゃうとか計算するあたり、いかにも今日子らしいし」
佐藤「今日子さんて結構美人なのに、怖いよ」
今日子「そ、そんなことはもうどうでもいいだろ? 王様の命令があるじゃんかよ」
心愛以外全員「ぎくっ」
今日子「オレと心愛で計画していたことなんだけど、年末に企画があるんだ、それに春花か圭に参加して欲しいんだ」
春花「一体どんな企画なの」
心愛「わたくしの所属するなぎなた部が毎年警視庁剣道部と異種試合をするのですが、先輩方も怖がって今年一人足りないのです」
圭「警視庁ってあの軽視流の猛者でしょ!? 機動隊とかの」
佐藤「警視庁剣道っていったらほとんど日本で一番強い人たちだよ」
今日子「そーだよ、面白そうだろ」
春花「いえ普通にお断りします」
今日子「だったら圭で決まりだな、命令」
圭「そ、そんなこと勝手に」
今日子「オレいま王様だし、大丈夫お前女の子にしかみえないから、今のうちから髪伸ばしておけばいいんだし」
心愛「それでいいじゃありませんか、わたくしがお稽古つけて差し上げますわ」
春花「圭君がんばってね、応援するから」
圭「……」
佐藤「が、頑張れよ、応援しに行くから」
まだ夏休み前だというのに変な話に巻き込まれそうです、一体どうなってしまうのでしょうか……
遠足は無事終わり、チョビットだけ佐藤君とも仲良くなれた気がします。