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幕末香霊伝 吉田松陰の日本維新  作者: ロロサエ
アヘン戦争台湾編
71/239

挙兵in打狗(ターカオ)

前話で修正箇所があります。

打狗、台南の兵力数を500と3000に再修正しています。

洪秀全の宗教組織を「拝上帝会」にしました。

台湾移住民の相互扶助的秘密結社「天地会」の説明を加えています。


今回の話には残酷表現があります。

カニバリズム、人を食べる描写があります。

捕虜に対する虐待があります。ご注意下さい。

 金汗青は清の軍人である。

 この当時、満州人も漢人に同化しつつあり、満州語は廃れ、名前も漢人と同じ様なモノをつけるまでになっていた。

 汗青も満州語は話せない。

 台湾への配置が決まり、2年前に仲間と共に打狗に赴任してきた。 


清朝は台湾を重視していない。

 軍の駐留は専ら治安維持が目的である。

 匪賊ひぞく蔓延はびこり、蛮族が跋扈ばっこする未開の地への赴任を希望する役人はおらず、俸給を低く定めた事もあって、台湾にやって来る役人の質は低かった。

 それが腐敗、不正、賄賂の横行を招き、民への圧政を呼び、民衆には不満が募り、反乱へと繋がる。

 そうなれば益々役人は台湾行きを嫌がり、碌な人材が送られない事となり、従って役人の士気は上がらず、不正と民の不満が巡ってゆくという悪循環である。

 その為台湾には反乱が絶えず、鎮圧の為の武力を必要としたのだ。

 

 常備兵は陸、水軍合わせて1万である。

 当時の台湾の人口は300万と見積もられていた。

 治安を維持するといって、人口に対して兵はまるで足りない。

 実際、大きな反乱が起これば鎮圧など不可能で、本土から送られてくる精鋭部隊の協力の下、やっと鎮圧に成功する様な状態であった。

 しかし清朝が兵を1万しか置かなかったのには理由がある。

 台湾を重視していなかったのも理由の一つだが、他にもあった。

 それは台湾への移住民が出身地により三つの派閥を形成し、相互に争い衝突を繰り返していた事実である。

 その為、彼らの対立を煽れば、兵を使わずとも住民同士で反乱を鎮圧する事が出来たのだ。

 また、その派閥の一つには商売や漁業を生業なりわいとし、沿岸部に好んで住んだ福建泉州人がいたのだが、彼らに大陸との交易の独占権を与える代わりに、住民の反乱時には政府側につく様にさせた。

 独占による交易で得た利益から、蜂起に対して政府と共に鎮圧に加わる「義民」の募集や、鎮圧にかかる費用の工面もさせるなどしたのだ。 

 それによって、僅かな兵で台湾の治安維持を可能にしたのである。

  

 加えて清朝は、役人や軍人が台湾に定着するのを防ぐ為、役人であろうと軍人であろうと、3年のみの勤務とした。

 妻子を伴っての赴任は認めず、現地での結婚も出来ない。

 軍が役人と結託するのを防ぎ、土着化して住民と組んで清朝に逆らう事を恐れた為である。

 役人は3年経てば本土に戻され、軍人ならば転任した。

 台湾に派遣される軍人も役人と同じく、多くが将来を有望視されてはいない者であったので、大抵は台湾内を2,3箇所転任し、およそ10年で本土に帰還する。

 その様な勤務地で兵の士気も上がろうはずがない。

 博打やアヘンに耽り、役人の真似をして賄賂を取り、小遣い稼ぎに精を出す者も多かった。

 汗青も皆と同じ様に毎日博打を打っては憂さを晴らした。

 後一年経てば、もしかしたら本土に帰れるかもしれない、との願いを胸に秘めて。


 そんな打狗勤務が続く中、洪秀全なる男による、太平天国という独立国家建設の報が台湾を駆け巡った。

 またしても国家の一大事である。

 昨年、矮小なる夷狄に過ぎないイギリスとの戦争が始まり、今もってそれが続く中、今度は国内で独立騒ぎである。

 しかも、何と広東を攻め落とし、国家の樹立まで宣言したというのだから驚きだ。

 北京より遠く離れた広東とはいえ、栄光ある清帝国の国土を、卑小な漢人が奪い取ったと道光帝の怒りは凄まじく、全力を持って即刻叩き潰す様、臣下に命令を下したらしい。


 しかし今はイギリスとの戦争の真っ最中。

 臣下はことごとくが反対した様だ。

 先ずはイギリスとの戦争を終わらせる事が重要だと道光帝を宥めたそうだ。

 貧しい農民どもの作った国などに、何ほどの価値があろうかと。

 戦の隙を突き、まんまと城を奪い取った盗賊に過ぎないと。

 イギリスとの戦が終われば一瞬で叩き潰して見せましょうと。

 道光帝の機嫌が戻る様、口を揃えて訴えたらしい。


 広東城を奪われた経緯は、イギリスとの決戦に備え、武器弾薬兵力を集結させつつあった所を、あろう事か横から全て掻っ攫われたというのだ。

 自分達を帝国の危機に立ち上がった義勇兵であると吹聴し、それに感激して城内に招き入れた城主に会うや突如豹変し、呆気なく城を占拠せしめたらしい。

 皇帝陛下には、例の如く真実は伝わっていないらしいが、台湾にとっては対岸の事件である。

 真相が伝わるのは早い。 

 

 汗青はその報を聞きつけ密かに緊張した。

 台湾は反乱、騒動の多い地である。

 太平天国建国の報に刺激され、農民が武力蜂起を画策する可能性が高いのだ。

 小さな反乱ならば駐留軍でも楽に対処出来る。

 しかし、もしも大きな反乱に発展したら?

 汗青は顔を青ざめた。

 打狗にいるのは500名の兵士しかいないのだ。

 もし、大規模な反乱が発生したら、容易く蹂躙されてしまうだろう。

 支援を頼むにしても、台南にも3000名しか駐屯していないのだ。

 いくら住民間の対立を煽っても、焼き石に水という事態に発展する事はありえる。

 密告を奨励しているので事前にその情報をつかめれば良いが、後手に回る事もある。

 清朝にしてみれば、そうなってから精鋭を派遣すれば事足りると思っているのだろうが、現場は堪らない。

 日頃の鬱憤を兵士にぶつけられでもしたら、どんな残虐な行いが待っているかもわからないのだ。 

 

 悪い予感は当たるもので、ついにある日、農民の反乱の報が兵舎に響き渡った。

 上官が声を荒げて絶叫する中、汗青は急いで盾と剣を装備し、兵舎の外に整列する同僚の列に加わった。

 反乱を起こした農民の数はおよそ200。

 鍬などで武装し、役人の詰める役所に殺到しているらしい。

 反乱は起こったが、これなら簡単に鎮圧出来るだろう。

 汗青は額に吹き出る汗を袖で拭い、ほっと安堵したが、流れる汗が止まる事はなかった。


 汗青が所属する部隊が役所に向け先陣を切り、出発する。

 反乱農民が200名なので、全部隊で鎮圧に当たる。

 兵舎と役所はそれ程距離は離れていない。

 いくらも進まないうちに、役所を取り囲む農民の群れがすぐに目に入ってきた。

 鍬、棍棒といった粗末な武器を手にし、顔色を変えて役所の前に集まっている農民の群れ。


 まずは上官が彼らに向かい、解散を呼びかけた。

 これで解散すれば万々歳だが、そう上手くはいかないだろう。

 この辺りは今年は水不足で、汗青らも生活するのに難儀をしているのだ。

 農民には死活問題であろう。

 

 やはり聞く耳をもっていない。

 解散を命令する上官に対し、鍬を振り上げて返答した。

 それとは別に汗青は、彼らの中心にいる、なにやら見慣れない怪しい集団が気になった。

 周囲の貧しい身なりをした農民と違い、自分達正規軍の防具とも違う、古めかしい鎧らしき物を身に纏い、剣らしき武器まで腰に差している一団。

 数はおよそ30程であろうか?

 一見して農民とは違う雰囲気を漂わせていた。

 どちらかと言えば盗賊といった方がしっくり来るだろう。

 どうして盗賊が農民と?

 汗青は不思議に思って同僚に尋ねたが、同僚も顔を捻るばかりだ。

 それに、あれは「高山番(山地に住む原住民をそう呼んだ)」ではないか!

 数名の「高山番」がどうしてか同じ様に農民の中に紛れている。

 これはただ事ではないのでは?

 汗青の全身から冷や汗が流れ出た。

 

 汗青が不吉な思いに駆られる中、遂に盗賊達が抜刀した。

 来る!

 上官が指示し、汗青らは盾を構え、剣を抜く。 

 すると、


 「キィエェェェ!!」


 盗賊らが一斉に、鳥を絞めた時の様な異様な叫び声を上げ、襲い掛かってきた。

 余りの絶叫ぶりに心胆が寒くなり、汗青の足が震える。

 それは同僚も同じ様で、皆腰が引けてしまっていた。 


 盗賊らの突進、踏み込みは鋭く、アッという間にその距離を詰め、剣を振り下ろす。

 見るからに力の篭った、恐ろしい威力を秘めているだろう、その一撃。

 汗青は咄嗟に頭の上に盾を構え、相手の攻撃を受けた。

 うっ! 

 思わず声が漏れる。

 それ程相手の攻撃は物凄く、全身を衝撃が走りぬけた。

 盾を持った腕は痺れ、足は踏ん張る事が出来ず、堪らず片膝を地に落としてしまう。

 しまった!

 痺れた腕が知らずに下がり、汗青の頭が露出する。

 そして汗青は目にする。

 相手が既に追撃を繰り出している事を。


 振り下ろされる盗賊の剣が目に入り、慌てて盾を再び持ち上げようとした。

 まるで時間が止まった様に世界がゆっくりと流れてゆく。

 汗青は盾を持ち上げようとするが盗賊の剣は早く、盾の横をすり抜け、己の体に吸い込まれてゆく。

 汗青は、盗賊の剣が己の意識を奪い去るまで、その一部始終を目撃した。  




 「きぃえぇぇ!!」


 抜き身の刀で”蜻蛉とんぼ”を取り、数十人の薩摩隼人の猿叫が辺りに響き渡った。

 対面する清軍だけでなく、味方の農民ですらギョッとし、思わず注目する程の叫び声であった。

 藩主にすら「頭のおかしい輩の剣術」と酷評された示現流らの猿叫。

 その猿叫を轟かせ、薩摩隼人達は腰の引けた清の軍人の中に突撃していった。


 蜻蛉から繰り出される必殺の一撃。

 それはまさに必殺と呼ぶべき威力を持っていた。

 攻め込まれた清軍のうち、ある者は猿叫に怯み、盾で受ける間もなく、肩から胴まで袈裟斬りにされ絶命。

 またある者は、剣で受けたが受け止めきれず、自らの剣を頭にめり込ませ、絶命した。

 盾を持つ者も、初撃は盾で受け止めたが、返す刀で振るわれた一撃までは対応出来ず、命を落とした。

 瞬く間に、彼らと対峙した同じ数の者が倒れた。


 薩摩隼人は、目の前の相手が倒れれば、すぐにその次へと襲い掛ってゆく。

 襲われた方は堪らない。

 不気味な叫び声を上げ、凄まじい切れ味の刀剣を振り回し、鬼神の如き強さで迫り来る薩摩隼人らを、まるで悪鬼羅刹であるかの様に感じたのだろう。

 彼らの眼前に立たされた者は恐慌し、敵前であるにも関わらず、迫り来る悪鬼から逃げ出そうと後ろを向いた。

 しかし陣は深いのだ。

 後ろを向いた所でそこには味方がいるだけであり、思う様には進めない。

 そして悪鬼がそれを見逃すはずも無い。

 敵前逃亡には死あるのみとばかり、後ろを向いた兵にも容赦無く襲いかかる。

 最早殺戮劇しかそこには存在していなかった。

  

 数の上では圧倒していたはずなのに、まるで台風になぎ倒される稲穂の様に、味方がバタバタと倒されてゆく。

 後ろで見守っていた清軍に恐怖が広まり、遂には彼らの戦う意志が消えた。

 どうせ鎮圧部隊が支援に来るのだ。

 自分達が死に物狂いになる必要は無い。




 「なぜじゃあ!!!」

 「戦わぬか!!!」

 「まだまだ足りぬわ!!」


 返り血を全身から滴らせ、地団駄を踏んで悔しがる薩摩隼人ら。

 二人三人と斬っただけでは足りぬらしいが、戦意喪失して降伏した相手に振り下ろす刀も持たないらしい。

 これで清軍との戦闘は終了した。

 次は役所に詰める役人であるが……。


 「示現流にしろ、自顕流にしろ、強烈ですね……。」

 「示現流の初太刀はかわせ、だねぇ。オイラ達は、よく勝てたもんだ。」

 「真剣では迫力が違うな。あの眼前に立つなど想像したくはないぞ。」

 「アレは頭では受けられないっぺ!」 


 聞きしに勝る薩摩隼人の戦いぶりである。

 海舟らは刀についた血糊を拭い、鞘に収めながら口を開いた。

 因みに松陰だけは刀を振るわず、指揮を振るっている。

 

 「さて、門を閉ざした役人は、どう出ますかね?」

 

 松陰は役所の閉じた門を見つめる。


 「まあ、役人は30人しかいないというじゃないの。腐敗、不正、賄賂が横行していたと言うし、徹底抗戦する程根性のある者はいないだろうねぇ。」


 海舟がのんびりした口調で言った。

 先程まで命のやり取りをしていたとは思えない。

 そして海舟の言う通り、門が開き、武装を解いた役人が出てきた。

 500人の清軍があっという間に破れ、降伏したのだ。

 役人も台南からの支援を待つ気にはならないだろう。

 彼らとて、殉職する気は更々無いのだ。

 これで打狗の庁舎の占拠は終了である。

  

 状況を整理して次の準備だ!

 と松陰が思っていたら、亦介の叫び声が上がる。


 「松陰殿! パイワンの者らが首を狩っているでござるぞ!」

 

 亦介の指す先には、嬉々として死んだ兵の首を狩る、バツらの姿があった。

 

 弁髪をした者と戦うので、首なら切り取り放題! を取引材料とし、パイワン人を引っ張ってきた松陰である。

 アミが加わっているのだし、サッチョ族を名乗ってもいるし、ならばついでに首狩族も入れてしまえと山に入って連れて来たのだ。

 どうせ台湾を統一するのだし、顔なじみを作っておけと考えたのだ。

 薩摩の者には雑魚の首など興味が無いと言われたので、死んだ者の首なら切り取ってもらって構わないのだが、まさかこの場で始めてしまうとは思いもしなかった松陰である。

 

 既に首狩の風習を捨てたアミの者は、村の長老達から聞いたのであろう、昔話でしか知らない首狩のやり方を、興味深げに見つめている。

 その一方で、漢人の民衆は恐怖に顔を引き攣らせていた。

 襲うのは弁髪の者だけ、と双方合意して参加してもらったと言われても、親族が襲われて殺された者もここにはいる。

 その証拠に、殺意の篭った憎々しげな目で、パイワン人を見つめる者が複数いた。

 時期尚早であったか? と松陰は後悔したが、最早遅い。

 彼らが首狩族だと知れ渡ったのだから。


 そんな風に松陰が考え込んでいると、またしても亦介の叫び声が響いた。

 今度は若干声が震えている。


 「松陰殿! 薩摩の者らが、き、肝を食っておるぞ!!」

 「何ですって?!」


 ギョッとし、思わず聞き返した松陰。

 亦介が指す方向には、嬉々として死んだ者の腹を裂き、鮮血を口から滴らせながら肝を食う、薩摩隼人らの姿があった。

 

 これには傍で首を狩っていたパイワン人もドン引きである。

 切り取った首を抱えたまま、唖然とした表情で薩摩隼人を見つめていた。

 アミの者はガクガクと震えてしまっている。 

 

 「噂には聞いた事がありますが……。」

 「いや、これは強烈だねぇ……。」

 「肝試しで似た様な事をやった経験はあるでござるが、あれは別物でござるよな?」

 「最早薬食いでも無いぞ!」


 皆信じらないモノを見る思いで薩摩隼人を見つめた。

 そこで松陰はふと気になり、農民達に視線を移した。

 パイワン、アミの者ですら驚愕しているのだ。

 彼らはなおの事、恐怖におののいているのでは? と思ったからだ。

 しかし松陰は驚きの光景を目撃する。


 「何か目が爛々としてるし!」


 そう、心なしか美味しそうと思っていそうな、相伴与りたいなという風な顔をした農民達が多数いたのだ。

 

 「っていうか、鍋釜持って集まってるし!」


 これはヤバイ!

 松陰はそう判断し、震えるアミ、驚くパイワンの若者を連れ、降伏した軍人、役人を海舟らに連れてもらい役所に入り、門を閉めた。

 門の向こうでは、盛大な宴が開かれようとしているらしい。

 役人から酒と食い物の在り処を聞きだし、門の向こうに届け、再び固く閉ざした。

 

 パイワン人の首狩行為から軍人、役人の抵抗は一切無い。

 薩摩の肝食いを目にしてからは、虚脱状態とでもいうのだろうか。

 一切の感情を失った様な、まるで人形と化した様に大人しく従っている。

 弁髪でいたら首を狙われると言われれば髪を切り、抵抗しなければ絶対に殺さないと言われれば何の抵抗もしようとはしない。

 楽で助かるが、大丈夫か? と松陰は逆に心配になった。


 投降した清国軍・役人の悲劇はこれから始まるのだ。

 特にお尻に関して……。


 台湾移住民は男がほとんどだったと述べた。

 清朝に禁止されていたが、平地に住む原住民「平埔番」との通婚は行われていた。

 密航によって女も渡って来る様になったが、圧倒的多数の男に嫁の当ては無いのだ。

 そうなればどうなるのかは、自ずと知れよう。

 哀れ、敗残兵である。 

 命があるだけマシと思ってもらうしかない。


 しかし肝は食うはお尻を襲うは、薩摩隼人も無茶苦茶であるなと思う。

 幼い帯刀に人権意識を幾ばくかでも刷り込み、是非とも薩摩藩の風土を刷新してもらおうと誓う松陰であった。

薩摩隼人が人の肝を食う話は、どうしようか迷いましたが加えました。

長州藩でも江戸でも、死んだ罪人の肝を食う様な話は目にしましたが、肝試し的なモノと捉えさせて頂きました。

肝を薬とするのはまた別の次元の話だと思います。

あくまでその様な風習が残っていた、というだけの話です。

薩摩藩士が宴に参加して人肉鍋も相伴してますが、それは戦で精神が高ぶって、という事でご了承下さい。

凶作で碌な食べ物が残っていない、からでもあります。

度胸試し的な事でもあります。

農民が平気な顔をして食べているのに、武士が出来ないなんて言えるか! です。


中国人のカニバリズムに関しては一般的とありましたし、敗残兵には残虐な拷問をしそうです。

それだと兵が簡単に降伏するのか悩みましたが、全滅させるのもどうかな、と思い、お尻に拷問するだけの描写に留めました。

一般日本人へ言語に尽くし難い拷問を為し、虐殺した、通州事件を起こした中国人の残酷性を考えると、この反乱は余りに軽すぎだとも思いましたが、松陰がトラウマを抱えそうなのでご容赦下さい。

ここで敗残兵を拷問虐殺し、食べてしまうと、これからの台湾との良好な協力関係は、多分築けません。


その為、いささか能天気過ぎだとは思いますが、このくらいの表現で濁させてくださいませ。


高雄を打狗ターカオに修正しました。

打狗では言葉が悪いと、日本統治時代に高雄に変わっています。

ご指摘ありがとうございます。

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