邂逅
この小説を読んでいただきありがとうございます。楽しく読んでもらえたら幸いです。
「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
俺の名前は幸本俊。勉強はそんなにできないが、運動はかなりできる部類であると自称するイケメンよりのフツメンだ。家族は母親と父親、弟が二人、姉が二人と、少し兄弟が多い。ちなみに今は西洋風の街並みを雄たけびをあげながら全力で牛のような奴から逃げている最中である。って説明してる場合じゃねぇよ!
「やべっ!轢かれ・・・」
死んだな。よくわからんとこに迷い込んだ挙句、開始10行もいかずに物語終了かよ・・・
ドスン!!と大きな音がする。衝撃はない。が、体がふわふわしている気がする。こんなことになるならもっと親孝行すればよかった・・・。弟にお菓子いっぱい買ってかわいがってやればよかった・・・。
「あの新作のチョコくえばよかった・・・。あ、あのゲームもプレイしておけばよかった・・・。」
「おーい。正気に戻れー、帰ってこーい」
「あの子にダメもとでも・・・ってうん?」
どうせ死んだんだったら幻でも好きな子が見えないこのかと目を開けると、そこにはさきほどまでと同じ石畳と住宅が並んでいる。
生きてる・・・。俺生きてるよみんな!!
「あははははははははははは」
「あ、ダメだこいつ。狂ってやがる。」
「俺は狂ってねぇ!」
誰だ今俺の悪口言ったやつは!
「あ、そこで反応するんだ」
「おまえか!俺の悪口言ったやつ!って、え?」
そこにいたのはとんがり耳が特徴的な、世間一般でいういわゆるエルフのような特徴をもった女の子がいた。たぶん年でいうと17歳くらいだろう。正直かなりかわいい。とまぁそんなことは置いといて、確かに俺はオタクだよ?今20歳近いけど漫画やアニメもかなり見てきたし読んできたつもりではある。妄想だってするさ。もじもテロリストが自分の大学にやってきたらーとか、自分がもし超能力をもっていたらーとか、でもそれは所詮妄想であって、現実には起こらないから面白いのであって、いやあってくれたらそりゃうれしいけども!うれしいのだけれども!
「そんなことあるのかよっ!!」
「?」
急に空に向かって叫んだ俺に不思議そうに首をかしげるエルフちゃん(仮)いや、不思議なのは今のこの状況と君だよ、エルフちゃん(仮)。いや、(仮)はもういいか。
「いや、それよりもさっきの暴れ牛はどこにいった?俺、今ひかれそうになってたよな?エルフちゃん?」
「エルフちゃんってだれですか?・・・もしかして私のことですか?」
そう問い返してくるエルフちゃんに首肯で返す俺。
「まぁあなたがそう呼びたいのであればそれでいいですが、私にもちゃんとミーナ=オルレイスという立派な名前があるのですよ。」
できればミーナと呼んでほしいと言われ、素直にそう呼ぶことにする。
「わかった。そんじゃあミーナちゃん、ちょっとまだ頭が混乱してるみたいだから何が起こったか教えてくれ。」
「ちゃんをつけられるのはあまり好きではありません。呼び捨てでいいです。まぁそれは置いておいて、今の状況ですか、単純に私があの牛を殴り飛ばしただけですよ?」
さも当然のようにあほみたいなことを言い出すミーナちゃ・・・じゃなくてミーナ。そんなこと、こんなかわいい子ができるはずないだろ?
「なんでそこでそんなに無性に腹が立つ顔をしているんですか、一発おなかに入れますよ?」
「いやーすまん。到底信じられる話じゃないからな。」
そりゃそうだ。恐らく人類の頂点に立つ男でもさっきの牛を殴り飛ばすことはおろか、足止めするのですら困難を極めるだろう。それをこんなかわいくて見るからに細い女の子が殴り飛ばす?冗談だろ。
そんな初対面の人に向かってとても失礼なことを考えながらミーナを見る。
「あら、あなたが最近この辺りで騒ぎを起こしている自称異世界人騒動の犯人でしたか。犯人を見かけたらきついのを一発入れるよう指示されております。・・・ご覚悟!」
「いや、お前何言っ・・・」
そこで俺の記憶はいったん途絶えた。
初投稿なので拙いことばかりだと思いますが、これからも投稿させていただきますので、少し長いかもしれませんが、最後までお付き合いしていただけたらとてもうれしいです。アドバイスや評価などしていただければ今後に生かせると思うので、ダメな部分等お勉強させていただければと思っております。