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ポロニアのオチのある掌編小説集

ヒトミとマユミ

作者: ポロニア

「ナオヤ、いま、ヒトミと付き合っているんだって?」

「ユウトは情報早え~な。そうだよ。付き合って2週間」

「お前さぁ、ヒトミって、束縛強くて有名だぞ。浮気すんなよ。殺されるぞ」

「大丈夫だって。浮気とかはしないよ」

「浮気とか、ってなんだよ?とか、って」

「冗談だって。今回は本気だよ。今回は。あ、ゴメン、着信」


 マナーモードに設定されたナオヤの最新型のスマホの画面には、画面いっぱいにピンクのハートが飛び交い「マユミ・着信中」と表示されていた。


「ユウト、ちょっと用事できたわ」

「ナオヤ、女か?」

「ヒトミだよ、ヒトミ」

「ホントかよ?タイミング良過ぎだろ?怪しいな」

「悪りぃ、急ぐわ。また今度はな」


 ユウトに聞かれると面倒になりそうだと思ったナオヤは、親友の姿が見えなくなってから電話を掛け直した。マユミはワンコールですぐに電話に出た。


「ねえ、さっき掛けたのに、何で、すぐに出ないのよ」

「悪い悪い。ユウトと話しててさ」

「ホントに?ウソ吐いてない?ねえ、今から部屋に来てよ」

「えっ?今から?」

「来れない理由でもあるの?」

「分かった分かった。行くよ。じゃ、後で」

 

 面倒臭いと思いながらも、ナオヤは彼女の住むワンルームマンションの前まで歩いて来た。


「え~っと、マユミの部屋って何階だっけ?」


 ナオヤは電話で聞こうと思ったが、未だに部屋を覚えていない事を(なじ)られるのに嫌気が差して、マンションの集合ポストの表札を見て確認をすることにした。


「え~っと、あった。403号室と」













401「田中」


402「伊藤」


403「人見」

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― 新着の感想 ―
[良い点] くっ……。 私の友人に『人見』がいなければ……!と最後を読んで感じてしまいました。 オチがはっきりしてていいですね。見習わねば!
2012/12/16 03:11 退会済み
管理
[一言] 一拍遅れて気づいたwww そういうことかwww
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