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いらない人間

なか目線で書きます。


ごゆっくり、どうぞ。


「なかちゃん、落ち着いた?」

「うん、だいぶ・・・。かいくん、ありがとう。

 弱音聞いてくれて。」

「これくらい大丈夫だよ、女の子の弱音聞いて

 あげられないなんて、男として失格だね。」


かいくんは、誇らしげに言う。

思わず笑ってしまいそうなほどの、どや顔だ。

だからこそ・・・傷つけたくないんだ。


「・・・かいくんと初めて出会ったとき・・」

「?」

「かっこいい美少年だなって思ったんだ。

 話してみたい・・そう心が叫んでた。

 偶然か、運命なのか。あたし達は一緒のクラスになったね。

 あたしの幼馴染と、かいくんは仲がよくて・・。

 偶然なんかじゃない。これは運命なんだ。

 って思ったよ。」

「なかちゃん?どうし―「傷つけたくない。」

「え?」

「これ以上、傷つけたくないって思ったと同時に、これは

 あたし自身も傷つかない様にしたい、悪い言葉なんだ。

 ただただ、自分保身なあたし。

 身勝手な行動に出たから、皆が傷つく。隼人のご両親だって。

 ボールをなくした小さい子の親も、自分の子供のせいで、

 人が死んだ・・・。そう思ってる。」

「・・・」

「みんなをあんな気持ちにさせたのは、全部あたしなんだよ・・・っ

 あたしなんか、何の役にも立たない。

 いらない人間なんだよ・・・っ」

「なかちゃんっ!!」


ビクッ


いきなり大声を出したかいくんに、思わず私は1歩引く。


「いらない人間?誰が決めたんだよっ」

「あたしでしょ?」

「なかちゃんがいるか、いらないかなんて、なかちゃんが

 決めることじゃない。それにさ、いらない人間なんていないんだ。

 みんな、必死に生きてるじゃないか。」


生きてる・・・。そうだ、小さい雑草だって・・・。アリんこだって、

いつ人間に踏まれるかなんて分からない。だけど生きてるんだ。

必死になって・・・。隼人だって、あの時必死に生きようとした。

隼人が残してくれた、あたしの命。

何て、バカなこと言ったんだろう。


「・・・なさい。」

「?」


今度は、もう少しはっきりとした声で。


「ごめんなさい。」

「分かってくれれば、いいんだ。俺もごめん。

 怒鳴ったりして。でもね、絶対にいらない人間なんて

 もう言わないで。なかちゃんを必要としてる

 人間は、もうここにいるじゃないか。」

「かいくん、ごめんね・・っごめん、」

「・・・」



「ありがとう・・・」




キーンコーンカーンコーン


「なかちゃん、予鈴だよ。幸い、誰も教室には入って

 来なかったけど、皆戻ってくるから。

 その泣き顔をどうにかするんだよ 笑」


あ、いつの間にかあたし・・・泣いてたんだ。


「うん、じゃあちょっと行ってくるねっ!」


あたしが、ドアから出ようとしたとき、

何かにぶつかる。


どすんっ


「え・・・りょう・・・。」


み、見てた!?


さぁ無事、那華の過去もよく分かり

続きが気になるとこですが・・・っ

なんと、ドアのとこにはりょうが―!?


那華と、かいの話し全部聞かれてたのか・・・


気になる続きは、次話でっ 笑

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