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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

冬のある日

作者: 華点

 おむつに手を出して一ヶ月が過ぎた十二月。気温も下がり、布団にこもっておむつをしてても暑くない季節になった。金曜日の夜、高校一年生の香織はいつものようにおむつを穿き、課題をしていた。毎週のルーティーンのため買ったスーパービッグサイズのおむつはあと十枚を切っている。

 おむつを穿くとおしりが暖かく、赤ちゃんに戻った気分になれる。それにいつおしっこをしてもいいという安心感がたまらなかった。課題を終え、時計を見ると午後十時半を回っていた。翌日は休みのため、寝る前のおしっこをおむつにして就寝し、朝起きた時におねしょをしたような疑似体験をする。当然朝一番のおしっこもおむつにするのが毎週のルーティーンだ。

(もうそろそろ寝ようかな?でもまだそんなにおしっこしたくないんだよなあ)

 折角おむつに出すのにおしっこがたまってないのはどこかもったいないような気がした。おむつの上からはパジャマを着ているのでおむつを穿いていることはばれないだろう。というよりもおむつを穿いているとは思わないだろう。

 リビングに降りる。母と父が仲良くテレビを見ていた。その横を通り過ぎ、冷蔵庫を開く。目的は適当な飲み物だ。

(おしっこの量は多いほうがいろいろお得だもんね)

 ちょうど置いてあったオレンジジュースのペットボトルを手に取り、少し大きめのコップに注ぎ、その場で半分ほど飲み干す。ペットボトルを冷蔵庫に戻し、コップにジュースが半分ほど残った状態で再びリビングを素通りして自分の部屋へと向かう。この量はさすがに一度に飲み干すのは苦しい。

 部屋に戻り、一口ずつ、こくこくと飲んでいく。飲み終わるとそのまま布団に入り、尿意がたまるのを待つ。時間なんか適当にスマホをいじっていれば勝手に過ぎて行ってくれる。


 三十分ほど経ち、少し尿意がたまってくる。だがそれと同時に小さな問題が発生していた。

(やばい・・・・・・おなかいたい)

 原因は明らかに先ほどがぶ飲みしたオレンジジュースだろう。それでおなかが冷えた、そうしか考えられない。

 今までおむつに出したことがあるのはおしっこだけ。さすがに大きいほうは抵抗があり、したくなってもトイレに行っていた。

 おなかを抑えながら布団を出てトイレへと向かう。本当はおなかが痛いためゆっくり歩きたいところだが両親にトイレを悟られるのが嫌な思春期。我慢して普通を装って歩く。リビングには先ほどまでいた母親はいなかった。風呂でも入っているのだろうか。

 トイレに着き、ドアを開けようとするがあかない。中から母親の声がする。

「誰?ごめんね、おなか痛くて今出られないからもう少し待って」

 返事をすると誰か悟られるため、無言でトイレを離れる。おなかは先ほどよりも痛くなってきていた。それに伴って便意も大きくなってくる。確実に長時間耐えられなさそうだった。そのままの足で部屋へと戻る。

(やばいやばい)

 この時間に外に出てコンビニのトイレを借りるわけにはいかない。コンビニまでは五百メートルほどしかないが、この時間に外に出ればいろいろ怪しまれ、下手をしたら補導の可能性まである。それだけは避けたかった。

 トイレに行けない状況の中、だんだんと尿意も便意もたまっていく。特に便意のほうはあと少しで限界だった。椅子に座るのも論外のため、部屋で立って我慢する。

(おむつにするのはやだ・・・・・・絶対)

 おしりを抑えて何とか我慢しようとする。だがおなかの張りはだんだんとひどくなっていく。

(うう・・・・・・ガスだけなら大丈夫だよね?)

 ゆっくりとわずかだけ肛門を緩める。中身が出ないように慎重に。すーっという音とともに便意とおなかの張りが若干マシになる。

(この調子でもうちょっと・・・・・・)

 母親がトイレから出るまでは何とか耐えたかった。再び少しだけ緩める。だが物事はそううまくいかないものだ。にゅっと少しだけ出てしまう。慌てて肛門を引き締めるが、一度切れた堰は止める能力が喪失してしまっている。

 無音で液状のうんちがおむつに流れ込む。うんちに押されてお尻が膨らみ、張るような感触がおむつ越しに伝わってくる。

 一度出てしまうと体は毒素を排出しようと力が入る。むりゅむりゅという感覚とともにおしりの割れ目がうんちで埋まっていく。後半は少し硬いうんちで我慢しようと思えば我慢できたかもしれないが、もうすでに出てしまっているため止める気はなくなっていた。力を込めてすべて出し切る。

 ズボンの上から触ってもわかるうんちの感覚。そして踏ん張るとどうしてもおしっこも出てしまう。おむつを穿いているのだ。もうすでに何も抵抗はなくなってしまっていた。

 おしっこもすべて出し切ってしまう。力を込めて最後の一滴も振り絞る。

(・・・・・・我慢できなかった・・・・・・私赤ちゃんじゃないのに・・・・・・)

 お尻のうんちの感触。おしっこのせいで前まで暖かくなったおむつ。虚無感を通り越して涙が出てくる漂い始めるうんちのにおい。家族にばれるわけにいかないと寒い中窓を開ける。身震いして残っていたおしっこがまた出てしまう。おむつなのでもう何も気にならない。

 窓を開けて換気を始めたタイミングでドアをノックされる。まだおむつを脱いでいない状態で。当然中はぐちょぐちょになっている。

 扉が開き、顔を出したのは母親だった。

「・・・・・・窓開けて何してるの?換気?」

「う、うん。空気こもってちょっと息苦しくなっちゃったから」

「暖房付けるとそうなるわよね。わかる。あとトイレ空いたから使っていいわよ。さっきの香織でしょ?パパに聞いたら違うって言ってたから」

「う、うん。ありがと」

「それだけ。おやすみ」

「おやすみ」

 扉が閉められる。ばれてないことに安心しつつもどうやってこのおむつを処理するかという最大の疑問がやってくる。

 換気をしているせいでおむつの冷えも普段よりも早く、このまま穿いていたらさらにおなかを壊しそうだ。パジャマが汚れないように&匂いがつかないように上下ともに脱ぎ、キャミソールもおへそのあたりまでめくりあげる。露わになるぱんぱんに膨れ上がったおむつ。後ろは不自然に出っ張っている。

 体がこれ以上汚れないようにおむつのサイドを破き、がに股でおむつを外す。今までギャザーでふさがれていた匂いが一気に広がる。我ながら不快な匂いだが言っていても始まらない。中身が溢れないように慎重に丸め、袋に入れて厳重に縛り、さらに上から袋をかぶせて二重構造にする。体についたうんちとおしっこはティッシュペーパーでできるだけふき取り、加湿器用に持ってきていた水でティッシュペーパーを濡らし、汚れた部分を水拭きする。ティッシュペーパーも当然二重袋にして封印する。

 ショーツは穿かずにそのままパジャマを着て一階に降り、風呂場へと直行する。パジャマとキャミを脱いでシャワーを浴びなおす。そしてにおいが消えるように入念にボディーソープで洗う。

 風呂を上がるとショーツを穿き、パジャマなどを着なおして絵屋へと戻る。

 片付けが終わっても残っているお尻の感覚。うんちが出てしまった時の不思議な解放感。そして耐えられなかったショック。

(・・・・・・またおなか痛くなってもおむつが守ってくれるよね・・・?)

 クローゼットの奥底に隠してあるおむつのパッケージに手を伸ばす。そして同じようにおむつを穿く。おしっこはもう出ないと諦め、窓を閉めて布団に入る。

 高校一年生にもなってうんちが我慢できなかったショックは大きく、いつもはしないがぬいぐるみを抱きかかえて眠りにつく。ぬいぐるみを抱いていると安心するような気がする・・・・・・



 そんな香織が翌日おねしょをしてしまうのはまた別のお話。


Fin

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