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14.異能紛いの完全読心

「「間間さん!どうしてここに居るんですか?」」

「一気にしゃべらないでよ初代君に凡君。どうしてって、そりゃあ君たちが心配できたんだよ。何かあってからじゃあ遅いからね」

「なるほど。っていうかその話し方変わってなかったんですね」

「話し方なんてそうそう変えられるものじゃあないからねぇ。精神と一緒だよ。葉っぱや枝。幹が変わろうが、結局根底からは変わらないんだ。ねぇ? 葦名 君」

「…そうかもしれないですね」


 そうなのかもしれない。こんな風に自虐風な人間になった今も。そういう人間を演じているだけかもしれない。

 僕はまっとうな人間にはなりたくてもなれないかもしれない。


「なんだよ 葦名 君。初代 ちゃん みたいに 仮定 しか しなく なっちゃって。もっと お気楽に 行こうよ。ね?」

 と穏やかな顔つきで僕に話しかける。


「は、はぁ」

「『なんだこの人。的確に心の声に言葉を返してくる。』って?いやいや、別に 心を 読んでいる わけじゃあ ないよ。いや、でも それに 近い事は している けどね。知ってる?読心術って」

「…少しかじった程度ですけど」

「それなら 話が 早い。読心術って いうのは、動作、瞬き、口癖、性格 から 心を 読む 技能 だよね。そこから ちょっと 派生させれば、どうにでも 出来るからね。例えば…『一字一句心を読み間違えないのは、もうそれは心を見ているのと一緒じゃないのか?』ってな感じ でね。この 読み方は、ジョジョの ジョセフの 使い方だね。」

「じょ、じょじょ?」


 体が本で出来ているとか言った手前、本の虫としての威厳を守るために言い訳させてもらうがジョジョの奇妙な冒険という名前を聞いたことはある。

 が、なかなかその漫画を見る機会がなかったのだ。


 まぁ、誤解を恐れずに言うと漫画よりも小説のほうがおもしろいから本を買うときそちらを優先してしまうというほうが近い。

 ただ間間さんからしたらとてつもなくショックな出来事だったらしく、

「え、知らないの?ジョジョっていうのはジョジョの奇妙な冒険が正式名称の漫画だよ?1986年からずっと連載しているんだ。現在では八部まで出ているね。人間賛歌というのがストーリーの根底にあって、登場人物は全員良い意味でも悪い意味でも自己の精神に忠実だね。内容的にはそうだな…話は初めから言わないとわかりにくいよね。よし、じゃあ一部から話そうか。一部の舞台は1888年イギリス、英国の貴族で絶対的な正義感と人間が持ちうる最上級の勇気を持つ主人公ジョナサンと、下層階級の出身だけど稀有なカリスマ性と野望の持ち主ディオの話。立場的、精神的にも相反する二人が、石仮面や波紋を使って2人の成長や対立を描いてるんだ。そして―――」


 というように頬を紅潮させ、目を見開き、手綱の切れた馬さながらの暴走を見せる。流石にまずいと思ったのか、

「間間さん!今は抑えてください!」

 と、初代さんが制御する。

「ん?あぁ。そうだったね。非常に お見苦しい ところを お見せ したね。…『この人自分の趣味の話になるとめちゃめちゃ饒舌になるじゃん…。』って、そんなふ うに 思わな く ても…」


 感情がぶれたからか、間を置くところが下手になっている。結構撃たれ弱いタイプなのか。


「うん…。僕は 結構 精神面が 弱いんだよ。だから、みんな 僕が 読心術を 使うのを 不思議に 思ってるん だよね。『確かに。精神が読めたら、知らなくても良かった心の裏まで知ってしまうのに。精神が弱いってわかってるんだったら、そんな諸刃の剣のような自傷技能取得するべきではないんじゃないか』って?いやいや それは 違うよ。完全に 間違った 解釈だね。まぁ、説明が 面倒だから また今度 話そうか。なに、話す 機会 なんて 腐るほど あるさ」


 確かにそうだ。この人と話す機会なんて腐った先から捨てるほどにあるんだ。この普通なら知らないであろう世界の裏舞台に入れば嫌というほど顔を突き合わせることになるのだろう。


 …正直なところ、この人とは話したくないが。心が読まれるのはあまり良い気分ではない。むしろ一方的に知られている感じがしてとても気分が悪い。


 あれ?こんなことが前もあったような…。まぁデジャヴだろう。そこまで気にすることでもない。


「とりあえず さ、僕は 君の 入隊を 許可するよ。葦名くん」

「あ、ありがとうございます…?」

 ここはお礼を言うべきシーンだったのだろうか。いや、ここの軍隊に入ることで命を助けてもらえるのだから言うべきなはず。


「そんなお礼なんて言わないで大丈夫だよ?こっちが無理やり入隊させちゃったわけだから。」

 え、初代さんめっちゃ優しいじゃん。本当にこの人はこの世に降り立った神なのかもしれない。隊に入ることにもなったし、僕はこの人のためになることを一生やっていこう。

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