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#03 結婚を知った日からアキラ見てました
アキラは私の幼馴染みだ。
アキラに出逢って少し経ったときに、結婚という制度を知った。
それまでは、あまり顔を見つめることをして来なかった。
でも、結婚を知ったその日から、急に意識を始めていた。
今まで通り、普通に喋ることを心掛けながらも、恋をして見つめていた。
幼馴染みという目線だけで、アキラが私を見ていることは確かだった。
そして、それが一生変わらないことも確かだった。
ずっとずっと目線しか触れることのないまま、交流は続いた。
アキラは私と幼馴染みという関係のまま、私より若い女性と結婚した。
その結婚話は、直接、アキラから聞かされた。
そのときから、一度たりともアキラから目を話さず、堂々と喋ることを決めた。