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7話



薬草を錬金術で作った翌日の朝。




今日は月曜日で学校があるが正直錬金術の能力確認の方が重要だと思っている。それに中3の3学期なんぞ行っても行かなくても大差ないのだ。健太と舞に心配をかける事になるが、今日は学校を休んで錬金術を使いまくるつもりだ。



早速、学校に体調不良と連絡を入れ念の為に登校時間を避け10時から山に天然水を取りに行く。


川沿いに山を登る事2時間の所で体力回復薬の錬金に適した天然水を見つけた。1つ作るのに500ml必要なのでなるべく多く持って帰りたいが重くなりすぎても大変なので取り敢えず5ℓ分持ってきたペットボトルに入れて山を降りる事にした。



・・・・



家に帰り、早速テーブルに昨日の薬草と500mlの天然水が入ったペットボトルを置いて指を2回鳴らす。


昨日と同じく一瞬光を放ち、今度は薬草が消えて、ペットボトルの底に澄んだ水が10ml程溜まっていた。


・体力回復薬:疲労を完全回復させる効果がある。体内に吸収する事で効果があり、皮膚に触れても効果はない。


ちょうど山登りで疲れていたので飲んで見る事にした。


ゴクンッ。


「ふぁっ!!くっ、うぉぉぉ!?」



み、漲ってくるぅぅ!先程まで感じていた疲労が吹き飛び、今までの人生の中で一番体が軽い!!たぶん5日間くらいは不眠不休で活動できる気がする!!


「これは凄いな。正直想像を遥かに超える効果ばい。」



その後、薬草を9個作って、そのまま残りの天然水と錬金して体力回復薬を90ml作った。1ヶ月くらいはずっと活動できそうである。しかも効果に対して圧倒的に安いコスパ。これを使って商売でも始めれば間違いなく大成功するだろう。たぶん出来ないけど。


想像する明るい未来を胸にニヤニヤしながら次に何を錬金するか考えていた時、


ピンポーン。


玄関のインターホンが鳴った。



「ん?こんな時間に誰だ??」


時刻は午後2時半。


室内のモニターを見てみると見慣れた奴がいた。



ガチャッ。


「たっくん〜、優しいウチがお見舞いに来てあげたよ〜、大丈夫とぉ?」


親友に隠し事をするのは少しばかり心が痛むが・・


「舞か、ありがとな。土日で熱出してさ、今は熱下がってるけど、周りも大事な時期だし、移しちまったら悪いから休んだだけだよ」


「そっか〜、なら良かった〜!はい、これお見舞いにどうぞ〜」


そう言って舞はコンビニの袋をくれた。中にはウイダーとかヨーグルトとか食べ易そうな物が入っていた。


「ありがとう」


「ぃひひ、ウチ偉い!たっくん明日は学校来るとぉ??」


「明日からは行くよ、ほら舞もあんまり話してると移るかもしれないからさ、また明日な」


「ぁっ、うん、分かった。またねたっくん」


「おう、ありがとな」


バタンッ。


「移ってもいいからもっと一緒にいたいな〜。なんちって、たっくんのアンポンタン!」




舞が持って来てくれたウイダーを飲みながら若干の罪悪感を感じつつ次の物を錬金する。次に錬金するのは、ズバリ金!純金だ。錬金術で純金が作れるのだ!しかも素材がめちゃくちゃ簡単に手に入る。


・金:石、ワックス10g、水100ml


これだけ。石の大きさに合わせてワックスと水の量は変わる。石1gだとワックス10g、水100ml。10gの石だとワックス100g、水1ℓ。みたいな感じで1:10:100の比率で錬金すれば金になる。


庭から適当な小石を拾ってテーブルに置く、ワックスは昔父さんが使っていた車のタイヤ用のやつが残っていたのでそれを使った。そしてペットボトルに水を500ml。


石が5g、ワックス50g、水500ml。準備が出来たので、指を3回鳴らす。


パチンッパチンッパチンッ。


一瞬の発光後、真ん中に置いていた石が金色に輝いていた。


大金持ちじゃー!!!


金がこんなに簡単に作れるのならこれだけで生活に困る事はないだろう。ただ問題なのは恐らく未成年の俺では金を売る事など出来ないということ。詳しく事は知らないので閲覧してみた。


未成年は金を売る事が出来るか?


・日本の法律では条件付で可能。保護者の了承と判、サインが必要となる。


なるほど、一応保護者の同意があれば売れるらしい。なら金しか目がないあのBBAを使えば問題ない。


金の相場は??


・現在1g辺り4630円〜5322円。


場所や地域によって違うのだろうな。理由とか細かい事は知らんが。取り敢えず今作った金は素の石と同じ5gなので約25000円に相当する訳だ。


ただ俺は金で生計を建てようとは思っていない。何故なら作りまくって売りまくっていれば出所は怪しまれるだろうし、金の相場自体も下がってしまうだろう。正直、リスクが大きい。あくまでも最初の資金調達の為に必要な分しか売らない。


お金は必要だ。生活していくにも必要だし、これから色々な場所に行くにも自転車だけでは無理がある。そして錬金素材にはお金がかかる物もある。


少し前まで欲しいものランキングのトップはスマホやパソコン、ネット環境などだったが、正直今となっては必要無い。情報収集は神端末でできるし、買うとしたら娯楽に割く時間とお金が手に入ってからになるだろう。


先ずは今作れるだけ金を作ろう。そしてBBAに金を売らせて資金を得る。家にあるワックスを掻き集めて、外から適当なサイズの石を集め、水を汲んで金を作る。



金は全部で50g作った。これ以上はワックスが無かったので今日は断念。それでも約25万円にはなる筈だ。


準備が出来たので早速BBAに固定電話から連絡を入れる。



「はい、もしもし安藤です」


「あーばぁさん、ちょっと頼みがある」


「なんだい、匠か。面倒ごとは良してくれ」


「ん?ばぁさんに拒否権なんかある訳ないじゃん。明日の夕方、車で家に来て。要件はその時伝えるから」


「はいはい、ではさいなら」


俺のBBAは俺の両親の保険金を預かり将来俺に返すと言って株で大負けしたクズである。しかも他の親族と遺産相続争いを俺そっちのけでやっており、結局他の親族にも金は渡り取り返せない状況になっていた。それ以来、俺はあのBBAの事を物としか見ていない。勿論他の母さんの姉や兄、父さんの弟も含めて余りにも醜い。



今の時刻は20時。風呂入って寝てもいいんだが、昼に飲んだ体力回復薬が効いていて全く眠くならない。ジッとしているのも癪なので懐中電灯とペットボトルの入ったリュックを背負い、山へ天然水を取りに行く事にした


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