22話
地下40階のボスで思わぬ臨時収入を得て、下へと降りる。
地下41階も外観は変わらない。また少し道幅が広くなった。ここの魔物はこいつ。
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:ストーンバット
・Level:2
・能力:なし
岩が天井にくっついてる。そんな印象。しかもこの階層にきて能力なし。段々弱くなってないか??大丈夫か??
ヴァンッ!!
・ストーンバットの魔石
うーん、魔石は濃い黄色で卓球玉くらいまで大きくなっている。強さと比例しないのかな??よう分からんな。クリアタイムは4時間。
地下42階、43階、44階、
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:ウォーターバット
・Level:2
・能力:なし
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:ファイアバット
・Level:2
・能力:なし
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:シャドウバット
・Level:2
・能力:なし
羽の部分が水になってたり、炎纏ってたり、全体的に黒かったりするが、能力はなし。今の[魔穿]の射程が500mくらい行けるのでずっと走りっぱなしで撃って、仕留めて、落ちてくる魔石を掴んでの繰り返しでタイムは4時間10分。4時間20分、4時間30分。コツを掴み初めているので早い。
地下45階は総集編。猪シリーズが一番キツかったかもしれない。蝙蝠シリーズは正直かなり楽だった。クリアタイムは5時間。
地下46階、
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:ストーンバード
・Level:2
・能力:なし
蝙蝠の次は鳥か。天井にいてくれた方が楽だったんだが。ただやっぱり能力はない。能力の有無って結構な差を生む筈なんだが、41階からここまで能力を持たない魔物しか遭遇してない。なんでだろ?実は素の身体能力が高くて動きばり速いとか、あんのかな?ちょっと確認して見るか。
ストーンバードまで100mの距離から金作成の為に拾っていた石を放ってみると、かなり早い段階で避けられ、そのまま低空飛行で突っ込んで来る。
「おっと、やっぱ速いな。」
ヴァンッ!!
通り過ぎた所をカウンター気味に狙ったんだが、避けられてしまった。
「機動力は抜群だな」
たぶん俺よりは遅い。けど、同じくらい速いと思う。2発、3発と撃つが寸での所で躱され中々当らない。
「面倒くさいな・・ちょっとやって見るか」
ストーンバードの突進。
ガンッッ!!
ヴァンッッ!!
・ストーンバードの魔石
ストーンバードを確実に止めるのと防具の性能を見ておきたかったので、態と腕で受け止めたのだ。
「驚いたな。全然痛くないや」
まるでマシュマロでも当てられたのかと思う程度の衝撃。ストーンバードの速度は恐らく時速500Km以上はあった筈だが、防具には傷一つついていない。余程の大技でも食らわない限り大丈夫だろう。
ストーンバードは気づかれると速くて厄介だったので、今迄通り遠距離から一発で仕留めていった。クリアタイムは6時間。少し時間を割いてしまった。
地下47階、48階、49階。
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:サンドバード
・Level:2
・能力:なし
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:アイアンバード
・Level:2
・能力:なし
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:シルバーバード
・Level:2
・能力:なし
ダンジョンって下に行けば行くだけ魔物が強くなって行く筈で、たぶんここのダンジョンもその法則には従ってると思うんだが、偶に出てくるサンド系の魔物が厄介極まりない。弱点以外を攻撃しても瞬時に再生してしまう。サンドバードの弱点は眼。それも両目同時でないとダメだったので、態々捕まえてから仕留める羽目になった。
地下47階は10時間。48階は奮闘して6時間10分。49階は6時間30分でクリアした。
地下50階は総集編。問題はサンドバードだが、今回は無視する事にした。ついでに他のバードも無視して態とトレイン状態を作り、門の前で[魔穿]を連射。この方法にしたらなんと3時間で門の前まで辿り着き、30分で殲滅できた。クリアタイムは3時間30分。大体半分くらい短縮できた。
「もっと早くこの方法に気付けば良かったな・・」
そして、50階のボスはこいつ。
・名前:なし
・年齢:1000
・種族:ファイアボムバード
・Level:2
・能力:高速飛行、爆炎
・高速飛行:飛行速度をかなり高める。
・爆炎:炎を操る事が出来、自分から半径20m以内の炎を任意で爆破できる。
流石にボスまで能力なしとは行かないらしい。能力も普通に強そう。でも意外だったのはLevel2な所かな、ここのボスでLevel3来るかなぁと思っていたんだが、まだらしい。
門に手を掛け開く。見えて来たボスの姿は、
「ん?あれ?ちっちゃ。」
バリ小さい。恐らく普通の人にはこの距離からは見えないレベルで小さい。Levelの上がった俺でも最初はその姿を視認出来なかったくらいだ。目を凝らしてやっとのレベル。
「オオスズメバチくらいの大きさかな?本当に鳥なのか怪しいレベルだな」
魔物に地球の常識ぶつけても仕方ないか。爆炎の能力があるので近づき過ぎない所から狙おう。
シュンッッ!!ヴァンッ!!
「チッ、やっぱ当らならねぇか」
このボス部屋は半径100mのドーム型になっている。ボスは決まって中心に陣取っていて侵入者が来れば対処するようになっているんだろう。
ボムバードから炎が触手のように伸びてくるのを避けつつ、常に50m以上の距離は保つよう立ち回っているんだが、中々弾が当たらない。10発は撃ったんだが当たらないって事は、
「たぶん見えてんだろうな」
ショットガン[魔穿]は1発で100の弾丸を撃ち出しているので、普通は当たってもおかしくないんだが、尽く外れている。
ヴァンッ!!
《第6ダンジョン地下50階層ボスの初討伐を確認。初討伐報酬【ミラージュ帽】を獲得》
「お、当たった!」
仕方無く近付こうとして、牽制のつもりで撃ったら当たってくれた。今迄まぐれで避けてたのか??だとしたらかなりの強運だな。
魔石は濃い黄色の魔石。テニスボールくらいあった。
・ファイアボムバードの魔石
・ミラージュ帽:頭に被る事で視認されなくなる。
ミラージュ帽は素直に嬉しいな。透明マントの帽子版だな。赤色でベレー帽みたいなデザインなのは気になるが、あって損はないだろうから、とりあえずは収納鞄に入れておく。
ただ、視認されないって事は嗅覚や聴覚に優れた魔物には気付かれるだろうし、闇雲な攻撃に当たる事もあるだろうから、その辺使う時は気をつけておこう。
「てか汗くせ〜、風呂入りて〜」
お読みいただきありがとうございます。




