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始まる身体能力測定

勉強しなきゃいけないのに、全然していない

第1体育館は、全校生徒1200人がらくらく入れるほどの大きさである。和久達が5限が始まる20分前に体育館に着いたのにも関わらず200人以上の新入生がすでに集まっていた。あちらこちらから、これから行われる身体能力測定の話が聞こえる。


身体能力測定。

それはどの新入生も能力高校に入学し始めに行うことである。文字通り、体力や運動能力、身長、体重などを計測することだ。ただ普通の高校と違うのは、能力と体術の測定があるということだろう。

どんな能力者でも、体術は必要不可欠なものである。戦闘系の能力者はとにもかく、援護系やそれ以外の能力者も自分の身を守るためなどの理由で、体術を必要とする。そのため能力高校では体術の授業があり、どの生徒も体術を学ぶのだ。

ちなみに今回の身体能力測定では、体術のみを測定するため、能力を使用しない。


しばらく和久と大雅、圭介の3人で話していたのだが、圭介は友達と話してくると言ってどこかへ行ってしまった。


「圭介くんはもう他クラスに友達がいるんだね」


和久がとなりにいる大雅に話しかける。


「いや、地元の友達が他クラスにいるらしいぞ」


「へぇー。いいね、知り合いが他クラスにいるって」


「和久は中学の時の同級生とか他クラスにいないのか?家学校の近くだって言ってたし、中学もここら辺なんだろ?」


和久は昨日、大雅と圭介に家が高校の近くということを話した。そのため大雅は中学も高校付近であり、中学の同級生が高校にいるのではないかと思ったらしい。


「うーん、中学の知り合いには能力者がいなかったからね。もしも同じ中学だったとしても、僕人付き合い広くなかったし、多分相手が僕に気づかないと思うんだよね」


「そういうもんなのか」


「うん、そんな感じ。そういう大雅は知り合いとかいないの?」


和久は、大雅に会話をふる。


「俺は中学まで福井の田舎の方に住んでたから、知り合いは全然いないんだ」


「へぇーそうなんだね」

(そういう設定なのか。まあ中学通ってないだろうからね。…それよりも、周りからの視線がすごいなぁー)


周り(主に女子)の視線は、和久の隣にいる大雅に向けられている。やはりイケメンは凄いなと和久は思う。そしてそのイケメン、大雅のお陰で、和久はより一層目立たなくなっている。

ところどころから「あのイケメン誰?」や「かっこいいー」などの声が聞こえるが、大雅は自分に向けられている言葉だとは気づきもしない。ましてや、「なんか、周りが騒がしいな。誰か目立ってる奴がいるのか?」などと言っている。


(大雅くんは、鈍感イケメンタイプなのかー。ふふふ、なんか面白いことが起きそうだなぁ)


そんなことを和久が考えていると、5限のチャイムが鳴り、放送がかかる。


「各クラス入学式の時の体形に並んで下さい」


しばらく経って各クラス並び終えた後、壇上に1人の女性職員が上る。


「今から身体能力測定を始めます。それぞれクラスで動き方が違うので今から配られるプリントに従ってください」


そうして配られたプリントには、どこでどのような測定をするのかが書かれている。


「基本的にクラスごとの行動となります。そのプリントに書いてあるように、現在皆さんがいる第1体育館では、身長、体重、視力、聴力の測定。第2体育館では握力、柔軟、瞬発力の測定。第3体育館では能力、実技訓練棟では、体術の測定を行います。それではプリントに従い移動してください」


教師の話が終わり、生徒達が移動をし始め騒がしくなると、隣にいた大雅が和久に話しかける。


「俺たちは最初第2体育館か。そのあと第1、第3。最後に実技訓練棟で体術の測定みたいだな」


「そうだねー。大雅くんは体術とか得意なの?」


「うーん。一般の高校生がどれくらいのレベルかわかんないけど、多分得意のレベルに入ると思う」


「そっかー。僕も結構体術得意なんだ。実技の授業が楽しみだなぁ」


クラスの人たちが動き出したので、和久と大雅もそれに従ってついていく。


(さあ、大雅くんはどんな伝説を叩き出してくれるのかな?この調子だと本人は手を抜いたつもりでも、レベルBぐらいの体術をしそうだな。それじゃあ僕も少しだけ頑張って体術の測定を受けようかな)


大雅と何気ない会話をしながらも、和久はこれから始まる身体能力測定に思いを馳せるのだった。

次回「和久、体術を頑張る」の巻です

初の戦闘シーン(軽め)

頑張って書くぞー!

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