⑥
デパートに出店している雑貨店。
そこに勤めている彼はいつものように、商品の品出しを行っていた。
そこへ何かを探している風の客が歩いてきて、彼に声をかけた。
彼は返事をして、立ち上がり客の方へと体を向けた。
客は訊ねた。
「棒状のマジックを探しているのですが…」
えぇ…、彼は首を捻った、そして必死で考えた。
マジックはあるけど、棒状ってなんだ?とりあえずクエスチョンマークで有名な寺西化学のマジックでいいのか?あれも一応棒状だ、それとも、ゼブラのマッキーとか。そもそも棒状じゃないっマジックてあるのか?ないでsh…あ、あるわ。寺西化学の角形太字マジック、香水の小瓶のような形だから棒状じゃない!そんなことはどうでもいい、棒状のを探しているんだ、油性でいいのか?もしかして水性…ええい!とりあえず寺西化学のマジックを渡してみよう!!
彼の差し出した商品を見て、客は小さく首を振った。
「これじゃなく、ホワイトボードとか…」
なるほど、ホワイトボードマーカーというのもあったか!?
彼は即座に客を案内しようと歩きだした。
客は言葉を続ける。
「冷蔵庫とかにくっつけたりするヤツです」
刹那、彼の頭上に電球が現れ、光を灯した。
「マグネットバー!!」
「それです!!」
_ 人 人 人 人 人 人 _
> ア ホ の 子 <
 ̄ Y ^ Y ^ Y ^ Y ^ Y  ̄
彼は思った。
二文字しか合ってないじゃないか…、と。
客と二人で棒状のマジックを ン探しあったんやぁ