自然消滅
人生初の告白は小4の時だった。小1から好きだった秋人に告白をした。秋人は面白くてクラスの人気者だった。見た目とかそんなもの関係なしで好きだった。クラスでは告白ゲームというものが流行り、次々とカップルでできていった。告白ゲームはジャンケンに負けた人が告白をするというゲームだ。私は始まって3日でついに負けてしまった。口で告白する人、手紙で告白する人がいたけど口で告白なんて勇気私にはなかったから手紙で告白した。秋人と私は席が隣だったから授業中にそっと渡した。
《小1から好きでした‼︎
咲蘭》
次の日の算数の時間で右から紙がそっと差し出されてきた。
「昨日の返事。」ぼそっと秋人は私に手紙を渡した。今までで一番ドキドキしながら開けると、手紙には謎の暗号…。日本語ではないし、だからと言ってアラブ語っぽい感じでもない。
「なんなん?これ?」と聞くと秋人は黙って
[宇宙人と会話する方法]という本を私に渡した。
「え?どういうこと?」全く意味がわからなかった。「黙って最後のページ見て」少しイラついたように秋人は言うとノートを取り始めた。
手渡された本の最後のページを先生にばれないようにこそっと開くと、宇宙語を日本語に変える五十音表があった。秋人にもらった手紙と見比べて翻訳をした。(お…れ…も…。おれも⁉︎)
「マジで言ってんの⁉︎」つい大声で叫びそうになったけど、頑張って我慢して問いかけた。
「そやけど?」
何事もなかったような顔をしつつも秋人は耳を真っ赤にしていた。そうして私たちは付き合うことになった。ただ、一つ残念なお知らせ。
なにも発展せず、どこにもいかず、5年のクラス替えで違うクラスになり私たちの仲は自然消滅。