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コナーの保健体育授業——恵

 大変な事になった露天風呂を獣人さん達に頼んで清掃してもらうことに。新たに仕切りを作ってもらい、そこには『登るな』と書かれた貼り紙が絵付きで貼られる事になっています。誰が一国の女王が男湯に入ろうと登ったと思いますか?今思えば混浴通れば普通に行けたのに


「もう駄目、ヤル気も起きないわ。もう明日にしましょう。ライト君もクオンも意識がないし、みんなもそれどころじゃないだろうしさ」


 零華さんがそういって今日の作業を打ち切った。


 ライトさんが鼻血を噴き出して気絶する直前全員が裸をライトさんに見られてしまったらしく、それなりに動揺が隠せていませんので作業が捗りませんでした


 気絶していたクオンはラッキーだったのでしょうか?唯一見られなかったのはタオルで前だけ隠していたシオンだけですがユニエール様に付きっ切りで相手をしていて後片付けなんてしてる場合じゃなかったみたいで今はいません。


 あ、鋼介さんは倒れてきた仕切りで頭を打って気絶してますが男子脱衣所に放置されているそうです。忍ちゃんがかなり遠くからタオルだらけにしたから風邪は引かないでしょうがご愁傷様です。姫巫女様?知らない。勝手に部屋を使ってるみたい。


 私達の中で普段通りにしているのはコナーさんだけだった。明日の作業として何が必要かメモを取っている


「こ、コナーさんは平気なの?」

「え?私はオーナーの奴隷ですよ?背中を流せと言われれば流しますし、脱げと言われれば脱ぎます。抱かせろと言われれば股を開きます。私としてはオーナーはアリなんですがオーナーはそういう事が出来ない人のようですけどね。カミラもユーリカも同じですよ?いや、ユーリカは微妙ですが命令されればすると思いますよ」


 ユーリカは微妙ってなんでだろ?ライトさんは言わないから安心していいのに


「そうなんだ。奴隷って大変だね」

「まぁオーナーは優し過ぎるんですけどね」


 そう言ってメモをチェックしなおしてから地球製の肩がけの鞄にしまった。みんなが使わなくなったいらない鞄とか靴とかをあげたんですよ。捨てるよりはいいですよね。まぁコナーさんはその提供品すら商品にできないか考えてるそうですが。流石商家の娘


「では私はこれで、何かあれば」


 尻尾を揺らしながら廊下を進んでいくコナーさん。あれ?ライトさんの部屋に向かってる


「コナーさんはどこに寝るの?」

「え?オーナーの部屋の隅でも使わせてもらいますが?」

「え?」


 思わず聞き返してしまった


「オーナーの奴隷ですので指定が無ければすぐ近くにいないと。まぁ、私は王妃様からオーナーの子を孕めと……いえ失言。なんでもないです」


 危険!警報!デンジャー!デンジャー!


「コナーさん。今日は私の部屋に……」

「恵様?恵様のベッドは焦げていて使えませんよ。恵様こそ以前のようにライト様のベッドでお休みください」


 黒髪ネームレスさんが言った。ライトさんの……まぁ気絶してるし横に入るくらいなら。コナーさんの企みも阻止できるし……ってかその頃から監視されてたんだ。恥ずかしいなぁ


「分かりました。着替えだけしたら行きます」

「では……」


 黒髪ネームレスさんもそう言って離れて行った。


「では先に行ってますね?」

「うん」


 コナーさんが先にライトさんの部屋に向かった。私も用意してライトさんの部屋に行こう。自分の部屋に入りマイパジャマを手に取る。


 今日は無地のパンツでいいよね。ライトさんがいるって言っても寝てるし。いつも通りだと思って早く寝れば大丈夫。どうせ起きるのも私より後だろうし




「よし、じゃあ行こうかな」


 お気に入りのパジャマに着替えて枕を脇に抱える。いざ、ライトさんの部屋へ


 扉をゆっくり開け中を覗くとベッドに寝てるライトさん。気絶したのでバスローブ以外身につけていません。着させたのは黒髪ネームレスさんで気づいたらライトさんを男子脱衣所にバスローブを着させて椅子に座らせてたたずんでいたのには驚きました。


 こちらに気づくとお辞儀をしてライトさんを部屋に運んでくれました。裸を見られたみんなじゃ運べないから助かりましたよ


 部屋に踏み入ると相変わらずある金の甲冑にワイン棚(来客用+インテリアのつもりらしい)、ソファに本棚、机。ん?見渡しても三人娘がいない


「奥方様、ここだよ」


 私がキョロキョロしているとソファの後ろから声がした。ぴょこりと顔を出す女の子。カミラさんだ。明かりが落とされていて月明かりしかないので声で判断した。


「あ、はい。」

「奥方様は夜伽に来られたんですか?オーナーは完全に寝入ってますが……」


 近づいて姿を確認する。後ろでは丸くなって寝ているユーリカがいた。長距離の移動の為疲れたんだろうな。ソファで寝ればいいのに


「夜伽?いえ。私もここで寝るつもりで……」

「冗談です。コナーから聞いてますよ。ね?」

「はい、夜伽役なら私がすればいいのでごゆっくり休んでくださいね」


 なんだろ?夜伽って?


「なんだか分かりませんがお願いします。」

「んっ?奥方様?夜伽って知らないんですか?」

「はい。え?知らないっておかしいんですか?」


 お米でも研ぐのかな?違う?


「んん〜。コナー、これって流石にまずくない?」

「まさか何も知らないとは思っていませんでしたから……オーナーも絶対童貞でしょうから……失敗されたりすると……」


 ごにょごにょと話し合う二人


「うん、ここは私達が身を張って」

「はい、私達がいながらこの状況では王妃様もお怒りになられるかもしれません」


 ごにょごにょごにょごにょ……


「でも起きられると不味いよ?」

「はい。そこはなんとかしましょう。コードC、状況イエロー、ネームレス一名の指揮権を緊急委任要請…………ありがとうございます。」


 コナーさんがブツブツと天井を見ながら呟いた。


「【スリープクラウド】の使えるネームレス様。来ていただけますか?」


 ——ザッ


 天井から黒いものが落ちてきたと思うとすぐに立ち上がりコナーさんの所へ。そんなところに抜け穴が……


「やぁ、コナー」

「話は聞いておられたと思うので省きますね。ライト様に【スリープクラウド】を……そうですね、三回掛けでお願いします」


 頷くネームレスさん。一回だと人間が、二回だと熊くらいが、三回だとゾウまで眠らす事が出来るんだそうです。ライトさん、ゾウ並みなんですね。ドラゴンは二十回ほどだと言われているそうです。為になりますね。でもなんで寝てる所を更に寝させるのかな?


 説明もないのでカミラさんとお喋りしてよう


「そう言えばニーナはどうしたのかな?」

「ニーナなら宿屋の主人が怪我したから助けに行きましたよ。私達と一緒にって言ったけど来ませんでした。一応あの子の受け入れもしてもらえれば……」

「もちろん。危ない目に遭わなければいいけど」


 そうこうしてる間にネームレスさんが目の 前にいた。動きが静か過ぎて怖い。敵だったら殺されてそう


「恵様、本当にライト様は童貞なのですか?」

「……たぶん。」


 としか言えませんよ。聞いたことないです。それ聞いてどうするの?


「デルクリウス討伐までにはお願いしますよ?万が一男を童貞のまま死なせると未練が残って強いゴーストになりやすいといいますから。童貞ライト様のゴーストなど誰が倒せましょうか?」


 えっ?お願いって……エッチしろって?そんな……いきなり


「…………」

「億が一覚悟が出来なければコナーにでも頼んでください。最悪私が筆下ろしくらいします。それだけでエルゲニアが滅びる可能性が消えるなら構わないでしょう?たかが童貞一つなんですから。」


 ちょっと冷たい言い方だなぁ……王妃様の考えを持ってるから分からなくは無いけど


 静かに扉から出て行った。二人の方を見ると二人も何か話し合っていた


「えーと、私どうする?要らないなら15分くらい外に出るけど?」

「そうね。……お願い」


 コナーさんとなんらかの打ち合わせをした後シーツをマントの様に体にかけ窓を開けて出て行ったカミラさん。部屋にはユーリカとライトさんの寝息だけが聞こえてくる


「あと最後に聞いておきますがライト様のベッドに入ったり触れたりしますが構いませんか?」


 夜伽って、えっ?マッサージ?


「えっと…………うん」

「分かりました。実際にはしませんのでこういうものだとご理解下さい」


 ………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………




——15分後



「雄しべと雌しべが………雄しべと……雌しべ」

「やはり刺激が強かったですかね。」


 だって本当に脱がすんだもん!何回か見た事あるから発火まではしなかったけどさ!しかもちょっと大きくなってたし、コナーさんは下着姿になって際どい事するんだもん!掴むし乗るしさ。いや、エッチの事ならそう言ってよ!夜伽って言葉を知らなかっただけなんだから!!勉強にはなったけどさっ!!!


 二人でベッドに転がりながら——私がベッドで寝るように言いました——恨むように視線を向けましたが特に反応はありませんでした


「先ほどのネームレス様が言ったように行為をしないままラ……オーナーが亡くなられると本当に最強のゴーストが出来てしまうのでお気をつけ下さい。王妃様は本当は陛下をと思っておられるのを二人を考慮して何も言わずにお待ちされています。ん?」


 服を着直す事もなく下着のままベッドを降りてコナーさんがライトさんの机の上にある何かを拾いあげた


「あら、あのネームレス様はライト様派のようですね。ライト様用に本まで置いて行くなんて」


 俗に言うエッチな本だ。ただしイラストは微妙。


「これならライトさんの部屋にあるエッチな本の方が凄いよ?」

「あらあら……オーナーもなんだかんだ言って勉強していたんですね。これなら大丈夫ですね。」


 それにしてもこのイラストは無いと思うなぁ。江戸時代にある春画と変わらない出来です


「わっ!エロ本!それオーナーの?」


 窓を開けて入ってくるカミラさん。私やコナーさんよりそっちが気になるんだ?


「ほぇー、最新ってこんな感じなんだ。すっごいね」


 コナーさんから本を受け取りパラパラとめくっていく。すっごいって意味は全く分からない。下手って事?


 本に夢中になってるカミラさんを放って置いてベッドに腰掛けるコナーさん


「コナーさんって経験豊富なの?」

「え?そういうわけでは……まぁ涙が出る程度の経験はしましたが……」


 失敗した。そうだよね。どんな人だろうと主人なら逆らえないもんね。嫌な記憶に触れちゃったな


「あ、えと……ごめんなさい」

「いえ……それでもこの運命には感謝してるんですよ?貧しい暮らしから始まり父が破産して母が居なくなって、奴隷になって……世の中を知って、ライト様に拾われた。そう、自分が仕えたいと思える人と会えたんだから良かったって思えます」


 ライトさんの頬を人差し指でぷにぷにと押す。なんだか幸せそう。仕えたい人にする動作とは思えないけどね。そうしてる表情を見ると分かっちゃった


「コナーさんもライトさんのこと好きなんだね」

「ええ。大好きですよ。正妻である恵様にいうのもなんですが抱かれたいと思うくらいには。先ほどわざと失言したのも半分くらいは本気だったりします。」

「そうなんだ。」


 あ、言いたいのにちゃんと言えないのを冗談めかして混ぜてたんだ。もちろん王妃様からも言われてたみたいだけど


「まぁびっくりする事も多いし、半分は王妃様の配下みたいな立ち位置ですけどね。しかもまだ一ヶ月も経たないのに自分でもびっくりです。」


 尻尾を使ってライトさんの胸元をさすさすと撫でる。ふかふかの尻尾が気持ち良さげ。


「奴隷解除されたら商会をやりくりして良いところを見せていくつもりです。ゆくゆくは妾になれればと思っています。側室はいろいろ面倒な事になりますからね。迷惑がかかるのは嫌なので」


 ちゃんとアピールしていくつもりなんだなぁ。あぁ……私はちゃんとアピールできてるのかな?自信なくなりそう


「コナーさん。私はどうしたらいいんだろ?」

「カミラ、読みふけってないでこっちに来なさいな。」


 いつの間にか机の陰に隠れているカミラさんを呼んだ。え?何してたの?


「気持ちのままぶつかればよろしいかと。ライト様は恵様を愛しておられるのですから応えてくれるはずです」

「奥方様、ファイト」


 気持ちのまま……か


「それにしてもオーナーって結構いいモノ持ってるんだなぁ」


 眠ってるのをいい事にライトさんのバスローブをめくって覗き込むカミラさん。いい感じにまとまりそうだったのに何してんの?摘んじゃダメだって


「ん〜?寝てて気づかないならノーカンじゃないでしょうか?奥方様、お情けをいただけ——」

「カミラは王妃様に調教されてみますか?」

「い、いや……奥方様?何でもないですからね。今の無し、今のは無しでお願いします」

「む〜」

「参ったな」


 困った顔をするけど自分が悪いんだからね


「まぁ、それはそうと確かに大きい方かも知れません。私を初めて買った大貴族は小指ほどでしたからね」

「あれ?コナーも大貴族からだったんだ?もしかして……侯爵だったりする?」

「あ、はい。そうですよ」


 二人でどこぞの侯爵の悪口で盛り上がりながら楽しそうに話し出した。それにしても最低な人だなぁ。手を出したくなったら罠に嵌めて奴隷に落としてくるんだもん。私だったら焼いちゃうかもしれないな。ウェルダンにこんがりですよ


「あ、奥方様。今のうちに見馴れた方が愛着も湧くんじゃありません?さすがにサキュバスほどピーを好きになれとは言いませんけど陸に打ち上げられたストーンフィッシュほど反応無しなのもまずいですよ?」


 俗に言うマグロって表現らしいけど女の子の口からピーとか言うのはどうなの?あとバスローブをピロピロしないでよ!チラチラ見えちゃってるよっ!


「しかしサキュバスでもオーナーのピーなら逆に堕ちちゃうかも知れませんね。」

「確かに」

「奥方様、ヤる時は自分だけ薬を使った方がいいと思いますよ?」

「オーナーに盛っちゃうとケダモノになられて危険そうです。ちょっと興味もありますけどね」

「わかる〜〜」


 眠るライトさんの横で和気藹々と喋る二人。これが経験済みの女の子の余裕なのかな?




「それはそうとオーナーとの馴れ初めなどを聞きたいんですが?」

「零華様と鋼介殿の関係は?」

「店長は二人から言い寄られてるそうですが何か情報は?」

「瑠衣様って本当に16なの?」

「ううーん……うるさい【パラライズ】」


「ぴっ!」

「ぽっ!」

「ぱっ!」

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