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無属性魔法と【読心(ハートリード)】—恵

 学校への道中、零華さんが手帳を見て予定を確認していた。私が覚えてるだけでも今週はスケジュールが入ってたはず。確かスケジュールでは1日に二種類の式典があるんだよね


 ルナマリアのお父さんの葬式、向こうでは御霊送りというみたい。あとルナマリアの即位式。全然知らなかったけどかなり準備されてるんだってライトさんから聞けた。ライトさん結構ルナマリアと会ってないですか?ちょっと心配になります


 え?から揚げの為?新しいメニュー?お店の拡大化?テスト期間だったのになにやってるんですか?


 ライトさんの横道はともかく私達はルナマリア本人の護衛を言い渡されてるんだよね。何があってもいいようにいっぱい訓練もしないとね。新しい魔法だって覚えたいし


 ライトさんがベッドの中で新しく無属性魔法と言うのを勉強していると言っていました。無属性魔法は魔法使いの個人の資質で【ストレングス】【タフネス】【クイック】【シールド】の四つから一つ、稀に二つ使えるようです。さらに低い確率で魔法使いとまでいかない魔力持ちの一般人でもたまに使える人がいるようです。あまり長持ちしないそうですけどね


 【ストレングス】は魔力による筋力増強の魔法、筋力があがるから一応速さも変わるけどおまけみたいな効果しかありません。やっぱり攻撃する為の魔法ですね。

 【クイック】はもちろん速さを変える魔法ですね。【ストレングス】との併用でさらなる効果を期待できますがさっきも言った通り二つ使える人は稀なのでレアな分持っている人はかなり強い人なんでしょう

 【タフネス】は持久力、長時間の行動を可能にする魔法。行軍や山越えの際は何かと先遣隊にされたりしますが長期戦では必須の魔法だったりします。


 まぁ自分以外にかける事が出来ないそうなので使える魔法によって部隊先が決まることも。騎士なのに【クイック】を使えるせいで斥候にまわされたりとかもあるそうです


 そしてライトさんですが【シールド】以外の効果が見られないそうです。まぁ二つ使えるのは稀だからかなと言ったので私が「実は紋章これが原因だったりして」と適当に言うとビンゴ。紋章自体が【シールド】以外の作用をしてる事が判明しました。この紋章地味に高性能なんですね。紋章なしでライトさんが試した場合【タフネス】だけ発動しませんでした。つまりライトさんは【ストレングス】【クイック】【シールド】の3つが使えるそうです。すでに稀って感じですらありませんね。私がやったところ【ストレングス】【タフネス】の二種類でした。【シールド】も発動しませんでした。ごっつしょんぼりです


 あとライトさんの私の誕生日に発現した記憶を読み取る新しい力【ハートリード】は情報収集に使えるそうでとても嬉しそうでした。貴族は裏のある人が多いので楽しいだろうなとニコニコしているのが少し怖かったです。脅す気ですか?


 この能力は記憶を読み取るだけでなく送る事もできるので誰かが使える魔法も記憶として送れるんじゃないだろうかとベッドの中でワクワクしてました。目指せ全属性コンプだそうです。ちなみに【ハートリード】は私が命名させてもらいました


 初めての通学路を進み見慣れた校門を抜け各自のクラスに散ります。さすがに学校ではいちゃいちゃできませんよね。学年違いますし


 なのでライトさんは二年生の教室に進みました。離れ際に手を挙げて「後で」と言ってくれました。私は笑顔で答えます


 離れていくライトさんの後ろを鋼介さんと零華さんがついていく。同じクラスなので三人で教室に向かいました。鋼介さんがライトさんに何か言ってるようでしたが零華さんにビンタをされて涙目になっていました。


 私は瑠衣ちゃんと同じクラスに入ります。近くにいたクラスメートに挨拶するとこちらを向いてギョッとして固まりました。


 ……ざわ


 えっ?なに?


「ねぇ長谷川さん?その人……友達?転入生」


 私の事?夏休み前日にそれはないんじゃないかな?


「ん?恵だよ。あぁ、そっかぁ。ちゃんとした格好でくるの初めてだっけ」


 ……ざわざわ


 騒めく教室を無視してまぁいいじゃんと皆を押し退け席にカバンを置くとすぐに私の所へ来る


「で?細かく教えて貰おうか」


 私の席の前に立つ瑠衣ちゃん

 ……な、なにその凄み


「惚けるのはやめて。若い二人が一夜を共にしたんだよ」


 何も無いわけがないと捲り立てるせいで皆に注目されてる


 ちょっと……声おっきいよ。


「でもね……瑠衣ちゃんほんとに……」


「ふーん、親友の私にも言えないことを…」


 やばい!祝勝会の時みたいになりかけてる


「別にたいした事はしてないよ……残念だったけど」


 あ、キスはした……んだよね。あとお互いの裸見ちゃったんだっけ


「そう、キスはしたん——はぁぁぁ!?そ、そっか。まぁそれさえ聞ければ……ククク」


 へ?私喋ってた?


 ——ザワザワ——ザワザワ


「さぁてね。ほら先生きたしあたし戻るよ」


 先生が入ってきた。私の方を見て驚いて教壇に躓いて転けた


 前…見てくださいね


 とにかく授業を終えると囲まれる前に瑠衣ちゃんを連れて教室を脱出。みんなの視線刺さりすぎ。あと喋りかけるのかかけないのかはっきりして欲しいんだけどな


 止まっていると捕まるしライトさんの教室に行く。教室まで来て覗くとライトさんも同じ目にあってた。鋼介さんと零華さんに囲まれてる


「で?細かく教えて貰おうか」


 ライトさんの席の前に立つ鋼介さん


「やめなさい、二人の事を他人がとやかく言うのは失礼よ」


「というものの、実は気になる零華だった」


「………」


 図星だったのか零華さんは一瞬視線が泳いだ


「別にたいした事はしてない。ま、鋼介はともかく零華には見せてやるよ。一部だけな」


「見せる?」


 見せるの?


「手をこっちに」


 握手の形になる。ちょっと妬いちゃうな


 ライトさんは紋章を発動、記憶を零華さんに送る


「え……なにこれ?どこ?」


 自分のしらない他人の記憶が紛れ、少し混乱しているみたい


「大臣の屋敷だ。俺の名義にされてたやつ。拠点代わりにやるって」


「ふーん。湖ね……あれ?」


「そこまでだ」


 零華さんはふぅ、とため息。


「あのあと告白ってわけ?ライト君やるじゃない。私だってOKだしちゃいそうだわ」


 ダメです!ルナマリアだって怪しいのに零華さんまでとか困ります。巨乳率をさげてくださいよ


「なにっ!ちょっ!教えてくれよ!仲間はずれかよ!」


 鋼介さんはライトさんの手を握るけどどうやら何も意味は無かったみたいだ。ちょっと安心。零華さんの見た場面より先にはいかないと思うけど鋼介さんにはちょっと……キス顏とか見られたくないし


「ほら、恵がきたみたいだ」


 ライトさんが私に気づいてくれたので終わりになったみたい。ライトさんのクラスはホームルーム終了後も級友のほとんどが夏休みをどう過ごすか、どこに行くかを話し合っていて、すぐには帰らない様子。私達が混じっても美人の零華さんがいるからあまり目立たな……くはないか。窓から以外全周囲から視線が突き刺さってくる。まぁこの不自然な集まりに入ってくる気は無いようで遠巻きに見てるだけみたいだけどちょっと鬱陶しいなぁ


「そういえば二人はどうするんだ?家族で旅行とかはないのか?」


「ないぞ」

「うん、ないわね」


 鋼介さんと零華さんが同じようなことをいった


「二人ともか?」


「ええ、私達は寮に住んでるんだから実家関係の用事は無いし、帰ってこいって言われてもゴメンだわ」


 え?とライトさん。この学校に寮があるのは知らなかったみたいです。私は入学のときにちゃんと確認してたので知ってましたよ


 寮といえば、二人が帰るとき同じ方向に向かって歩いてる覚えがあります。そういうことでしたか


「向こうにいる間は、里帰りしたとでも言っておくから心配しないで」


 クラスメート達もそれを知ってるから二人には誘いの話が来なかったんですね。


「そうだったのか。わかったよ」


 椅子から立ち上がり帰り支度を始めるライトさん。私も荷物を取りに一度教室に帰らないといけませんね


「帰りは恵ちゃんのとこで集まってからでいいでしょ?私ちょっと職員室に行くから」


「そうしようか」


 という訳でライトさん達とお別れして教室に帰ります。荷物をカバンに入れようと机の中に手を入れるとドバッと落ちる何か。え?何?怖いんですけど


「ふん……これだから見た目しか見てない男はもてないのよ」


 そう毒を吐きながら手紙を拾う瑠衣ちゃん。一塊に丸め込みゴミ箱へシュート。周りにいたクラスメートがorzになってたけどあの人達のだったのかな?何が言いたかったんだろう?


 理解せず私は教科書をカバンにしまい肩から下げ教室を後にしようとすると、教室にいた男子がごそっと動いた。私が廊下に出た途端に後ろをクラスメートが、前面を他のクラスの人が……


「な?何?」


 男子が私を取り囲んだ。敵意は感じないけど。周りに残っていた女子からは感じましたけどどういう事?何であれいつでも争い事に反応できるように瑠衣ちゃんにも言う。もしかしたら敵意を出してた女子に男子は操られ——え?必要ない?私が疎い?


 男子の中から我先に一人出てきた。やる気?


「ひ、日比野さん……夏休みに遊びに行きませんか?」


 な?へ?なんで?夏休みのお誘い?


 瑠衣ちゃんを見ると呆れながらもうなずいた


「俺、君の事が……」


 はい?


「待てよ!何抜け駆けしてるんだよ」

「そうだ。何自分だけ!」

「す、好きです~!」


 は?さっきまで何の接点もありませんでしたよ


「恵には彼氏がいるの!だから無理なの~!ああぁぁぁ!!!!」


 男子の波に巻き込まれてしまった瑠衣ちゃんはその背の低さから埋もれていて声しか聞こえない。私は窓側に追いやられ瑠衣ちゃんは集団から追い出された。


 にじり寄る男子、歯噛みする女子、囚われた私。どうしよう?戦う?窓から逃げる?


「大丈夫か?」


 どうしようか考えているとライトさんの声がした。背伸びして見てみると押し出されフラフラになっている瑠衣ちゃんを安全な場所まで移動させていた


「ライトさん、恵を助けてください」


「そのつもりだ」


 ペットボトルから液体を取り出し手に出すとライトさんは紋章を発動させたと思う。ちょっと魔力的?な何かを感じただけだけど何するんだろう?


「恵、伏せてろ」


 少し大きな声で知らせてくれたので私は素早くしゃがんだと同時に紋章を起動、そして防御

数秒後電気の載った液体が男子達にかかり、麻痺させていく。私もピリピリしますが防御してましたので平気です


「どいてくれ」


 小さく【ストレングス】を唱え人を掻き分け窓を開けると外に投げ飛ばしていく。外は校長先生が大事にしてる池があるので怪我はしてないでしょうがやり過ぎな気がします


「恵には俺がいる。無駄な事は止めるんだな」


 あれ?ライトさん、焼きもち焼いてる?あぁ、告白されたの聞いてたんですね。焼きもち焼いてくれて嬉しいです。私のライトさんはやっぱり最高です


「大丈夫か?」


「は、はい」


 私は安心した顔でライトさんの手を強めに握った。群衆から離脱し校庭を抜けます。池から復活した人達がまた来たのでとっとと逃げます


 その後は普通に帰り解散して(二人ではないけど)5時に待ち合わせをして(やっぱり二人ではないんだよね)まだ昼間の太陽熱が残っている間に集合した(早く到着しても、どうしても二人ではない。仕方ないか……忍ちゃんもいるんだから)


 皆が集まってからはリビングはいつも通り女子更衣室になります。なのでライトさんと鋼介さんは二階の自室で着替えにいきました


「あ゛あ゛……ウザイ。誰よあたしの携帯番号教えた奴」


 ライトさんの家に来てからずっと誰かと連絡?してる。どうやら麻痺から解けたさっきの男子達の様子。私は瑠衣ちゃん以外には教えてないから来ないけど瑠衣ちゃんは違った。あの性格だし友達は多い。だから瑠衣ちゃんの番号をしってる友達から調べてるようで瑠衣ちゃんの携帯にはひっきりなしに電話がかかって来てる


「うっとうしい。ウチの男子共夏休みあけたら絶対殴る!!!!!」


 着替えを済ませたライトさんがリビングに来る。入る時はもちろん声をかけてからです

。何度も凍らされる鋼介さんと同じにはされたくないそうです


 私は……見たいならいいですよ。


 入室の許可が降りてからリビングへ入るライトさん達


「これを着るのも久しぶりだな」


 鋼介さんが来てるのは礼服じゃなく、普段着。ライトさんは普段着では何回か行ってるので何も言いませんでした。テスト期間中だったのに行ってたと聞くと鋼介さんが拗ねるからでしょうね


 そう言えばこの服は現実で初めてあったロレンスさんという商人さんに見繕ってもらったものですね。確かに懐かしく感じます


「そういやエルザさん元気かな?」


 鋼介さんも似たような事を思っていたらしい。親の仇を討てたロレンスさんとロレンスさんのプレゼントを嬉しそうに見ていたエルザさん。いいカップルだったのを覚えています


 最初の街で別れたきりですね。何となく会ってみたいです


 あ、零華さんにはたかれた鋼介さん。零華さん、鋼介さんには厳しいんですね


「俺達の事を知ったかもな」


 魔神の一体、虎のバルクティンを退けた事は国中が知った事だし、ロレンスさんが知ってもおかしくはないよね。情報命の商人だし


「ま、いずれ会うだろ」


 会ったらまず、誤解を解いておかなくてはならないというライトさん。私達は四大王国が一つのトラファール王国からきたとロレンスさんに言ったからだけど大丈夫と思うんだよね


 ロレンスさんにエルゲニアにいて出会ったら一悶着あるかもしれないから問題は早めに処理したいそうです


 着替えも終わりこれで全員普段着ですただ瑠衣ちゃんは自分の服を持っていない為、忍ちゃんから借りるようにしている。瑠衣ちゃんのサイズは忍ちゃんでもまだ一回り小さいものです。なんか不恰好ですね


「瑠衣、いつまでも借りるのもなんだから服屋に行くといい。零華、つれていってやってくれ」


 貨幣の入った袋を零華さんに渡してます。あれ?なんか資金おおくなってないですか?から揚げどんだけ売ってるんですか?魔神は放っておくんですか?


「分かったわ。鋼も連れて行ってもいい?」


 零華さんはあまり中身を確かめずに受け取っていたけど、それいつもの倍入ってますよ?


「ああ」


「なんで、俺も?」


「荷物持ちよ」


 どうやら鋼介さんに拒否権はないらしいです。ご愁傷様です。諦めてぶつぶつ言ってるけど零華さんにいいところを見せるチャンスですよ


「わ~い、自分の服が買える」


「よし、行くか」


 星の鍵を握り紋章の力を込めると見慣れた円が発生した。ゲートを作るのはいつもライトさんの仕事。全員を通し自分も入る。何度入っても眼に悪そうな空間だな。ちょっと気になってたんだけど出口に行かず中を探索したらどうなるんだろう?今度ライトさんに探索していいか聞いてみよう


 進む先にリビングではない部屋の一部が見えます。出口は大体執務室。五人が抜け、ライトさんが最後に執務室の絨毯に足をつけた


 そこはいつも通りルナマリアがいました。休憩中だったのか、紅茶を飲んでいた。相変わらず優雅な事で。


「あぁライト、よく来てくれたわ」


 カップをテーブルに置くとライトさんの前に立つルナマリア。ライトさんは騎士にならい、だされる手に口づけをして挨拶とする


 いいなぁ……私もしてほしいな


 瑠衣ちゃんの買い物を理由に鋼介さん、瑠衣ちゃん、零華さんの三人は部屋を出ていく。ライトさんさえいれば、内容は伝わるので三人は止められる事はなかった


「さて、ライト。打ち合わせをしましょうか」


 椅子に座り一枚の地図、エルゲニアの街を記されたものを広げた。私、ライトさん、忍ちゃんは机の前に立つ


「前にも言いましたがあなた達には式典での護衛をお願いします」


 即位式のような大きな式典は他国からの来訪もあるので、強襲、暗殺の可能性はグンと高くなるから


 ルナマリアは現在保持している騎士より、私達に信頼をおいている。良くない傾向——ライトさんがいうには私達に対して反感とか持ったりする人間が出ることがあるそうだ——だけど、以前大臣がクーデターを起こし、その中のメンバーに彼女の近衛兵まで混ざっていたのだから仕方ないのかもしれない。私でも信じられないと思うもん


「わかった」


 良くないとは思いつつも即答で了承するライトさん。こういうのは周りとゆっくり信頼を築いていかないとダメですもんね


「ライトはラドニー軍団長とともに私の乗る馬車の左右を。零華、忍、鋼介、瑠衣は前後をお願いします。恵には私の馬車に一緒に乗って貰います」


 私?ルナマリアと同じ馬車なの?また人目につくような役割を……まぁライトさんよりはましかな?


 零華さんがいない今は忍ちゃんがメモを取っている。できる娘だなぁ。


「基本的に御霊送り、即位式は司祭が教会で行うわ。その間は参列者しか中に入れないし、武器の持ち込みも出来ないから大丈夫でしょう。そこでは全員で教会周辺を警護してください」


「はい」


 私は全員でという所に安心した。ルナマリアが嫌とかじゃないけどやっぱりライトさんといたいからね


「何事も無ければ、後は即位記念パーティーで終わり。ここではライトは恵と、鋼介は零華とペアで警護をお願いします」


 男女での組み合わせのほうが場にあっていて都合がいいらしい。お仕事なのが残念だけどライトさんとダンスパーティーなら嬉しいな


「わかった」


「以上です。明日から国賓が到着される予定ですが、そちらの警護は各々が引き連れていますので、式の当日までは自由に過ごして構いません。ああ、言うまでもありませんが……」


「問題は起こすな……だろ。分かってる」


 問題を起こすのは鋼介さんくらいだ。零華さんにしっかり見ておくように言っておこうとライトさんはくくった


「それで?今日はどうなさるの?」


「皆が帰ってきたら屋敷に戻るよ」


「そう、昨日はどうでした?」


 ルナマリアが意味深な笑いをしてる。


「良くは知らないがかなりいい屋敷だ」


 領地もどれほどのものかもわからない程だもん。悪い訳がない。ただそんなにいらないけどね


「じゃなくて、夜の方」


 よよよよ夜の!!!!?夜の営みの事!!!!?


「してない!!!」

「してません!!!」


 な……何言い出してるの?あなたお姫様でしょ?何をそんな惜しげも……じゃないや、えっと……そう、恥ずかしげもなく……だ


 ルナマリアは何となく瑠衣ちゃんに似てる気がするよ。水使いはそうなのかな?王妃様も?


「あら、そうなの?」


 あからさまに残念な表情を見せた。……ルナマリアが結婚したら逐一聞こう!うん。決めた!絶対絶対ぜぇ~ったい同じ恥ずかしさを与えてあげよう


「女の子がはしたないぞ」


 ライトさんいいぞ~!もっと言っちゃえ~


「あら、気を許してるのは。……友人だからよ。他の者の前では油断できないから」


 なるほど、と思う。でも一瞬間が開いたのを私は見逃してないよ。本当は好意を持ってるからって言いたかったんだよね?


 まぁお父さんさえいないのだから気を許せるのはラドニー様か私達だけなのだろうな


「私だっていい歳よ。興味だってあるわよ」


「とにかく、まだしてない。寝ただけだ」


 一緒に寝た理由は私が説明したからいいけど、もう少しルナマリアは言葉を選んだ方がいいと思うよ


「零華達が戻るまでにラドニー殿と挨拶しておきたい。また明日顔をだすよ」


 部屋を出ようとすると私を呼び寄せ耳打ち。その言葉に私はたぶん真っ赤になったと思う


 小さく「うん」と言ってしまった。


「ラドニー殿は訓練場に居られるわ」


 ルナマリアは何事もなかったかのようにお茶を飲んでるのが恨めしい


 ライトさんに追いついて扉を閉め、

足早に執務室を後にする


「なんだって?」


「え、あの、まぁいいじゃないですか。早くラドニー様の所にいきましょうよ」


「?」


 まさか自分の時も教えるから教えろなんて……



 ああ~だめ~!想像しちゃだめ!!!もっ、もう、苛めないでぇ!!!


「め、恵?病院いく?」


「いやぁぁぁぁ!!!」

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