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樹冠祈願  作者: レニペン
第1章〜カグヤの命〜
22/40

人形遣い⑤

22話!更新遅れました!

「何だ今の爆発音は?!」


 ラクが驚いて声を上げる。


「とりあえずグラウンドの方からだ!行くぞ!」


ハルキがそう言い、二人で校舎を飛び越えてグラウンドへ向かう。





「なんだこのデカい化物、、、」


 雨宮ソウヤはグラウンドで避難施設になっている校舎を警備していた。すると突然地面の中から犬のような獣が出てきた。それを見つけて警戒しているとどんどん巨大化していき、40メートルほどになった。さらにその怪物は炎をまとい、溶岩のような赤い鉱石が背中にびっしりとはえている。


「とにかく校舎だけは守らないとだな。」


 ソウヤはそう言うと背中から銃のようなものを生やす。ありとあらゆる銃が背中から生えるアームのようなものにつながっている。


「とりあえず先制攻撃だ。」


 ソウヤはそう言って銃口を怪物に向け、放つ。ミサイルのようなものから普通の弾丸まで、ありとあらゆる弾が相手に飛ばされる。


 怪物には確かに当たったが、全くの無反応である。 


「先輩!何事ですか?!」


 ハルキが駆けつけてきた。


「な、なんだコイツ、、、こんなデカい狼初めて見る、、、」


 ラクがハルキの後ろからそう呟く。


「こいつにさっき攻撃したが全くの無反応だった。今は攻撃してきてないが、見ての通り見るからに怪しくて見るからに危険だ。この学校からは離れたほうが良い。避難している人たちを別の避難場所へ。今すぐ。」


「わかった。」


 ハルキはソウヤの命令に従う。そのまま校舎に走り出した。屋上にいたミクも、話が聞こえていたらしく避難を呼ぶために校舎内に入っていった。


「ラク、お前は残るのか?」


「えぇ、僕は手数が多いので。僕はたぶん便利ですよ。」


「心強い。」


 ソウヤとラクは怪物の方を向く。


「なんでコイツ、攻撃してこないんだろう。ラク、なにかわかるか?」


「いや、何も。コイツが狼みたいななにかってことぐらいしか、、、ん?これは、、、マズイです!はやくみんなを避難させてください!!」


 ラクはそう言って、校舎の方を向く。


「わかってると思うけどみんな逃げろぉぉぉぉ!マジで急いで!死ぬよ!」


「ちょ、ちょっと待った。ラク、どういうことだ?何を見た?」


「ピット器官!!だとかで、、、俺には赤外線が見えるからな。」


「一人称が変わってるぞ、ラク。そのセリフ、なんかのアニメネタか?」


「ご明察。とりあえずヘビの能力でピット器官ってのが使えて、赤外線が僕には見えるんです。それであの化物、どんどん熱が上昇しているのが見えたんです。アレはやばい。たぶん攻撃してこない理由は溜め技だからです。チャージが終わったらすごい攻撃が来ます。」


「マジか?!」


「マジです!!」


「あとどれくらいで攻撃してきそうか分かるか?」


「わからないですけど、3分くらいだと思います。だんだん体の内部から口元が熱くなっていってるので、なんとなくそれくらいだと思います。」


「わかった。ハルキ、聞こえるか?あと3分以内に全員逃がせ。タカマ、ツバキの二人ももちろん逃がせ。」


 ソウヤがハルキ電話をする。


「わかった。」


「頼んだぞ。」


 ソウヤが電話を切った瞬間、怪物は口から高温の溶岩弾をはいた。


「危ない!」


 ラクは咄嗟にソウヤを掴み、空を飛ぶ。


「ありがとう。助かった。校舎の屋上におろしてくれ。校舎からはみんな出たみたいだが、そう遠くまで逃げれてないはずだ。こっちに相手を集中させて囮になりたい。」


「なるほど、わかりました。でも囮は僕の得意分野なので僕がやります。先輩は遠距離射撃で援護お願いします。」


 ラクはそう言って、大量の鳥を召喚する。


「みんな、頑張って。」


 ラクがそう囁くとともに鳥たちは一斉に怪物に飛びかかる。しかし、ほとんど効果がないのは見て分かる。怪物は鳥たちに見向きもせず、ラクたちを見つめていた。


「ラク、相手の弱点、どこだと思う?」


「相手が動物と同じなら首でしょう。しかし、違うと思います。相手からは生物のそれが感じられない。おそらく心臓も脳もない。ただ獣の見た目をしたなにか。これが能力者によって召喚されたものなのか、そうじゃないのかもわからない。」


「つまり何にもわからないってことがわかってるのか。なら、色々試して少しずつ解明していこう。」


 ソウヤはそう言って大量のミサイルを怪物に打ち込む。


「、、、、、、」


 怪物は肉が少しえぐれるが、無反応だ。


「なんで反応がないんだ?!」


 ラクが驚いていると、怪物は口からマグマの光線を出し、それがラクに当たる。ラクは避けようとしたが、左腕が焼ける。


「あぁぁぁぁぁ!腕が!熱い!熱い!」


 ラクは苦しそうにもがいて、そのまま落下していった。


「ラク!」


 ソウヤはラクの元に行こうとするが、やめる。怪物に自分もやられたら元も子もない。今はあの怪物に攻撃を続けることが最優先だ。


「今はミサイル系、ロケットランチャー系の武器で攻撃するのが得策、、、相手の弱点がわかったらそこをスナイパーで撃ち抜こう、、、」


 雨宮ソウヤ、能力『銃装(リミットシフト)』。自身の体から様々な銃を生成し、放つ。自身の体力と引き換えに弾を作る。自身の体力が切れない限り弾切れはない。逆に言えば、自身の体力がなくなれば弾切れする。遠距離特化の優秀な能力だ。


 ソウヤは相手に休む暇も与えないほど、ミサイル系の弾を撃ち続ける。相手に反応はないが、少しずつ肉がえぐれていることから効果はある。


「よし!効いてる!」


 ソウヤがそういった瞬間、また相手が口を開き、ソウヤに攻撃しようとしてきた。熱線がソウヤめがけて飛んでくる。避けられない。


「危ない!」


 ソウヤが目を開けると、翼を生やして空を飛んでいるラクに抱えられていた。


「ラク、手は?!」


 ソウヤが尋ねると、ラクはいつも通りの左腕を見せる。


「僕、回復能力持ちなんですよ。服は少し焼けちゃいましたけどね。あっ、回復能力が僕にあるのは生物の能力なんで、少し解釈を広げて、、、広げて、、、」


 ラクはそうつぶやきながらソウヤを安全なところにおろす。


「解釈を、、、広げる、、、」


「ラク、なにか思いついたのか?」


 ソウヤは攻撃の手を止めずにラクに聞く。


「いや、もしかしたらできるかもって、、、」


「何が?」


「召喚生物の火力不足を補うことです。」


「、、、どうやってだ?」


「ちょっと見といてください。」


 ラクはそう言って化物の方に一歩近づいて空に向かって手をあげる。


「召喚!ケツァルコアトルス!!」


 ラクがそう唱えると、大きな翼を持った生物が召喚された。途端にラクの顔から笑みが浮かぶ。


「ラ、ラク、、、恐竜を召喚したのか?!」


「正確に言えば翼竜ね。」


「すげぇ!!、、、でもラク、ラクの能力は見たことのある生物じゃないと駄目なんじゃ、、、」


「生きているものをわざわざ見なくてもいい。その生物の化石でもいいんだ。福井行ってて良かったぁ!」


 ラクはそう言ってどんどん古代生物を召喚していった。


「プテラノドン!プテロダクティルス!それから、、、」


「俺も負けてられねぇな!喰らえ!」


 ソウヤは先程よりも速いスピードで連射する。


「そうだな、ラプトル系で化物によじ登って直接食いちぎってもらうか。ヴェロキラプトル、デイノニクス、ドロマエオサウルス、、、」


 ラクは今度は人間と同じくらいのサイズの恐竜をたくさん召喚し始めた。


「最後に僕自身が恐竜に体を変形させて、、、よし!僕が目を潰す!」


 ラクがそう言うとラクの足が恐竜のものに変わり、鈎爪が生えてくる。


「食いちぎってやる。」


 ラクはそう言って屋上からジャンプし、化物の体に爪を立てて着地。そのまま駆け上り、目のところに到達する。


「テリジノサウルス!!」


 ラクがそう叫ぶと長い爪が生えてきた。ラクはそれを振りかざし、相手の目を潰そうとして手を止める。


「ラク!どうした?!」


 ソウヤが聞くと、ラクが小さな声で、でもはっきりと答えた。


「死んでる、、、この化物、すでに死んでる。」


「は?」


「ど、瞳孔が開いている、、、コイツは死んでる。それに、近づいてみたら分かるけど死臭がすごい。ウジも少し湧いてる。コイツ、死んでる。とっくに。」


 ラクとソウヤはしばらく固まった。が、すぐにふたりとも攻撃を再開させた。今はそんなこと関係ない。攻撃を続けなければ。

万博に行ってたり、他にも色々行事があったりでなかなか更新してませんでした。人形遣い編なのに『マリオネット』が出てこない話です。



キャラ紹介


雨宮 ソウヤ(あまみや そうや):真剣組団員。アラタの同級生。結構変態で、女性に目がなかったりするが、強力な遠距離特化能力なので戦闘中はすごく頼りになる。真面目なときはすごく真面目。目つきは少し鋭い。


能力:銃装リミットシフト。自身の体から様々な銃を生成し、放つ。自身の体力と引き換えに弾を作る。自身の体力が切れない限り弾切れはない。逆に言えば、自身の体力がなくなれば弾切れする。遠距離特化の優秀な能力。今後のストーリーにおいて大変役に立つ能力だなと改めて思う。

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