14.『真剣組始動』
14話!
緋ノ宮カグヤの朝は速い。弟のために朝ごはんと弁当を作るためだ。明るい髪をかきながら、眠そうにベッドから出る。前より髪が少し長くなったなと思いつつ、台所に向かう。朝のテレビを付け、ニュースを流しながら料理を始める。やはり数日前の襲撃事件のことを報道している。そして、、、
「事件後、トーナメントに参加していた高尾ソウマという方が行方不明です。40代の男性で、、、」
彼が行方不明になったことを報道していた。何事もなければいいと思うが、、、
「イツキー!飯で来たぞー!」
「、、、はーい、今下りるー!」
イツキが上の階から下りてくる。テーブルの上には朝食が2人分用意されていた。
「アイツがいなくなってから毎朝起こす手間が省けて清々する。」
「俺は少しさみしいけどな。そうだ、今日は帰り遅くなるから。」
「はいはい。政府公認の民間第三勢力だっけ?ほんとすごいな。」
「おう。俺が世界の平和につながってると思うと少しワクワクするよ。」
「学校今日から復帰?」
「うん。」
ラクは第3勢力の開設が決まると同時に学校をやめ、都市部の方の政府が用意してくれた第3勢力の事務所に住むようになった。本人曰く『将来の進路がほぼ決まったような状態で学校を続ける理由がない』とのことだ。おかげでカグヤは料理をする量が減り、イツキもわざわざ起きてこない兄を起こす必要がなくなったが。
「夕ご飯は適当に買って食っといてくれ。」
「わかった。金置いといて。」
「おう。」
カグヤは自身の家に普段は住んでおり、放課後事務所まで行く。そして、夜遅くに家に帰るといった生活を今日から始めるつもりだ。今日は他のメンバーたちとこれからについてなど色々話す必要がある。
「おはよう。」
「おっ、カグヤ。おはよう。オマエすげぇな。」
「いや、俺一人じゃあの件はなんともできなかったから。後輩たち、、、あのバカ3人と、黒澤ミクって人のおかげだよ。」
「そんな事言わずに自信もてよ。英雄さん。」
「やめろって!」
トモヤと学校でカグヤは話す。学校に来てみたが、案外そこまで自分のことは話題に放ってないようだ。
「、、、あっ、そうだ。トモヤ、第3勢力、いっしょに入る気ない?」
「どういう意味?」
カグヤはトモヤに事情を話す。
「なるほど、政府軍直々に作れと命じられた第3勢力か、、、気が向いたらな。」
予想道理の答えだ。
その日は何事もなかったように学校を過ごした。下校時刻になり、そのまま校門でアラタ、ハルキと合流する。3人は少し話すと、駅に向かい都市部に向かう。都市部の駅で降り、そこからバスに乗る。5分ほど乗り、都市部の端っこのビルに向かう。6階建てのビルで、全部第3勢力のものらしい。1階が武器庫と道場。神環から送られた武器などがある。2階が事務所で、3階より上が居住スペースだ。カグヤたちは2階に上がる。
「ははは!雑魚すぎんだろ!」
「うるさい!もう一回だ!」
事務所に入ると事務所のテレビにゲームを繋げてラクと黒澤ミクが格闘ゲームをしていた。
「オマエら、仲良くなってるな。」
「まぁ、同居3日目だからね。」
黒澤ミクもラクと同じ考えに至ったらしく、学校をやめこのビルに住んでいる。
「あのさ、オマエら、ニート生活満喫してないか?」
ハルキの一言にラクとミクはゾクッとする
「あたしはちゃんとサイトも作ったし、納税の書類も整理したし!」
「僕だってスーパーに食料調達に行ったりしてたもん!」
「ミク、オマエが働いているのはわかった。ラク、他に何やった?」
「武器の注文を神環にやった!」
「嘘つくな!それあたしがやった!」
「ラク、オマエさては何もやってないな?」
「やってるもん!何かを、、、」
まぁ、予想通りといえば予想通りだ。
「オマエら!、会議、始めるぞ!」
カグヤはホワイトボードをもってきて、そこに『第1回第3勢力会議』と書く。ホワイトボードの前にラク、アラタ、ハルキ、ミクが座る。
「まず第1にやることは、組織名作りだ。案を出してくれ。」
アラタが手を挙げる。
「命鋼隊とかどう?」
ホワイトボードに命鋼隊と書く。
「他には?」
「俺は刻環とかかっこいいと思う。」
ホワイトボードに刻環と書く。
「ラク、オマエはなにか無いか?」
「あのさ、、、すごく言いづらいんだけどさ、、、僕、『真剣組』って名前で申告書書いてもう提出した、、、」
「「「は?」」」
しばらくの沈黙が続く。
「オマエ何してるの?!相談もなしに勝手に名前作って勝手に出したの?!」
「ダセェよ!新選組もじったのがわかりやすいわ!某アニメかよ!」
ラクはボロクソ言われる。
「だから、、、真剣組で、どう?」
「、、、クソ。」
しょうが無しに他の案を消して真剣組と大きく書く。
「組織名決定〜。拍手〜。」
ラクが4人から少し怒りの込められた目で見られる。
「切り替えていこう。じゃぁ、俺らの仕事内容を確認しよう。能力者による犯罪が起きたりしたら、俺らがそれを止めに行き、相手を拘束。そのまま政府に送り届ける。特に闇の軍関連はな。金は政府軍からの支援金があるが、あくまで民間の第3勢力だ。こっちも儲かる手段が欲しいからできる限りなんでも人助けをして代金をもらうという活動もする。これでいいか?」
全員が頷く。
「決してこの事務所で飯食って寝るのが仕事じゃないからな。聞いてるか?ラク。オマエのことだぞ。」
「うるさい!」
「それじゃぁ、3つ目。俺らの課題について。第1に上げられるのが、、、」
ホワイトボードにカグヤは大きく書く。
「戦力不足だ。流石にこの5人だけというのはキツイ。だから、最初にやる俺らの活動は、仲間集めだ。それぞれ戦力になりそうなやつをスカウトしてきてくれ。」
カグヤの声に、全員がまた頷いた。
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キャラ紹介
緋ノ宮 ラク(ひのみや らく)
三兄弟の次男であり、怠け癖がある。オンとオフが激しい。動物好きで、意外と優しい。兄のカグヤにあこがれている。ハルキとは幼なじみ。
能力:生物。自身の身体を生物に変形させたり、生物を召喚できたりできる。近接、遠距離、防御、スピードと、万能型である。翼を生やして空を飛んだりもできてすごく便利。自身が見たことのある生物に限るという制限はあるが動物好きで昔から動物園、水族館めぐりをしていたラクにはほとんど関係ない。




