『顕通と忠教、プレスマンの所在と出自をののしり合うこと』速記談2080
権大納言源顕通卿が、帝の速記競技会の伴をされたとき、すこぶる近眼であったので、御自分のプレスマンが見当たらず、探していらっしゃった。権中納言藤原忠教卿が、既にプレスマンを二回ノックした状態で、プレスマンはありましたか、とばかにしたように尋ねたところ、顕通卿は、お怒りになって、黙れ、本当は行家の子のくせに、関白殿下の子ではないくせに、と言い返し、忠教卿は赤面して何も言い返せなかった。忠教卿の母は、関白藤原師実公の子として忠教卿をお生みになった後、藤原行家卿と再婚したのだが、そうではないのだろうか。
教訓:父親が関白なのか、地方の受領なのかは、大きな差である。