結ばれた二人
俺とマリアは二人で冒険に出た!
そこで二人は…。
久し振りに ゆっくりと朝を迎えた。
毎日が 対処する仕事に追われて睡眠時間も ままな
らぬ日もあったが 今日からはまた 自由な時間が
取れる。王に申し出て デルモント様をここの
ウィンダム城に 来て頂き ユーアと ゼファーに全
てを任せているからだ。
俺は マリアと二人で また冒険の旅に出るのだ!
「マリア 今日は 少し遠くだが この大陸の果て
カサンドラまで行ってみようと思う。景色が
凄いのと 見たことがない魔物がいるそうだ。」
「私は 貴方となら何処でもいいの。 また冒険が
始められるなんて 夢見たいだわ。」
俺は冒険の準備として スキルの確認をした。
レベルはかなり上がったが スキルポイントをまだ
振って無かったからだ。
「システム スキルポイントはどの位ある?」
[システム]
スキルポイントは 150残っております。
「システム、では俺は短剣装備だが それに合う
スキルで まだ役に立つスキルはありそうか?」
[システム]
はい 影縫いの上位スキルで 影括りがあります。
魔物同士を括り 10秒間身動き出来なくさせます。
最大3体まで括れます。
「そうか ではそれを貰う。」
[システム]
スキル:影括り 習得しました。
スキルポイントの残りは120となりました。
「システム 他にあるか?」
[システム]
はい 血の結界 がございます。掛けた者の周りに
結界を作り魔物からの攻撃を 10秒間無効化しま
す。
「ほう 良いね それも貰う」
[システム]
スキル:血の結界 習得しました。
スキルポイントの残りは90となりました。
「システム! まだ 使えそうなのはあるか?」
[システム]
はい 幻影 がございます。
自分の分身を出し10秒間行動させる事が出来
魔物が触れるとトラバサミに変化してその場で
5秒間魔物は 身動き出来なくなります。
「よし それも貰う。」
[システム]
スキル:幻影 を習得しました。
スキルポイントの残りは60とまりました。
「システム 俺は範囲攻撃スキルは 無いと言う
事なんだな?」
[システム]
範囲攻撃スキルは 一つだけとなります。
地割れ です。剣を地面に突き刺さして発動します
前方に地割れが生じて 範囲攻撃となり 大打撃と
なります。
「それだよ それ! 貰おう!」
[システム]
スキル:地割れ 習得しました。
スキルポイントは無くなりました。
「よし!コレで準備はokだな!マリアそっちは
どうだ 準備出来たか?」
「はい 出来ました。いつでも出られます。」
「ではカサンドラに向けて出発!」
二人は 馬に乗り カサンドラに向け出発した。
途中にも 数多くの 魔物達が出没したが Lv128
になったマリアの魔法攻撃で 簡単に粉砕した。
最初の出会った頃の マリアとは全く別物の魔法
攻撃力なのは もう言うまでもない。
丸々半日走り通して カサンドラの狩場近くまで
来たが 既に夜になり 今夜は近くの宿に泊まる事に
した。すると
「いらっしゃいませ お泊りですか?」
「二人でお願いする あと食事も頼む。」
「アレ! ウィンダム城の城主 デュークアキラ様
でしょうか?」
「今 城は 違う者に任せている。只の冒険者だよ
でも よく分かったね。」
「貴方様の 事を知らないなんて あり得ませんよ
この辺でも 英雄としての名声は轟いております
あのヤマタノオロチを倒し 煮て食べたと言う
豪傑! デュークアキラ様 ですから。」
「うーーん 少し尾ひれがついてるけど
まぁ 良いかな よろしく頼むね」
「はい 泊まって頂くだけでも 光栄です。
今 暖かい飲み物でも お待ち致します。」
俺達は部屋に案内されて 少し休んでいた。
すると 部屋のドアをノックする音
開けてみると ドアの周りに 数名の冒険者達が
立っていた。
「デュークアキラ様! 会えて光栄です! どうか
握手して下さい!」
次から次へと 冒険者から握手をせがまれ
それを見ていた マリアが思わず 吹いていた。
「貴方は こんな所でも 人を集める力があるのね。
本当に不思議なお方。」
「じゃあ 皆んなも頑張って 冒険をクリアして
レベルを上げでくれ!」
「はーーい! 頑張りまーーす。」(全員)
ドアを閉めて 息をつく俺。
フーーーゥ
「まぁ 名声が上がるのは良いが こんな辺境まで
轟いているとは 驚いたなぁ。」
「貴方は それだけの事をやって来たのよ。
私 先にシャワー浴びさせて頂きますね。」
「おぅ どうぞ 」
しかし前の世界で やっていたサラリーマンの時と
は本当に 想像もつかないくらい 成長したなぁ。
一番下っ端でも 別に上がりたくもなく そのまま
給料だけ貰っていれば良いとさえ 思っていた俺
が この世界では デュークアキラと呼ばれ 可愛い
子から 憧れの存在だなんてなぁ。
俺は……。
いつも誰かのせいにしていた感じがするよ。
政治のせい。会社のせい。 親のせい。
本当は自分のせい だったんだな。
自分が やる気を出し 挑戦しクリアする。
それで 初めて 人生は開けてくる。
それが ここに来て 教えて貰った気がする。
「アキラ〜 何難しい顔しているの? シャワー
浴びてくれば 気持ち良いよ!」
「あぁ じゃ 浴びてくる」
馬に半日乗りっぱなしだったので 頭から足まで
結構埃だらけで 顔など真っ黒だった。
全て洗い流し サッパリした俺は 寝室に戻ると
電気が 消えて仄かな明かりだけが点いていた。
俺は ベッドに入ると 既にマリアが横になっていた
「アキラ 今日は誰も居ないから 良いよね」
さぁ 俺は いきなりテンションが上がって来た!
「あぁ マリア 」
彼女居ない歴31年!
遂に 終止符が打たれる!
「マリア 俺だけのマリアになってくれるかい?」
「はい 貴方だけの私です……。私だけの貴方で
いて下さいね。」
「勿論だとも 愛している。」
もう 二人には 言葉入らない。
互いに 何度も求め合い 一つになった。
アキラの胸に 顔を埋める様に マリアが寝ている。
静かな寝息を立て 幸せそうな笑みを浮かべ
最も安息出来る 場所を見つけた 証の様に…。
そろそろ 冒険は終盤に!
次回で最終回となります。
最後まで どうぞ よろしく!