契約武器の顕現
前回の自己紹介の内容を少し変えました。見てない読者の皆さんは見てください。
テスタメント学園から少し離れた場所に巨大な闘技場がある。そこはテスタメント学園の生徒が鍛錬を積み重ねる場所で、授業、学校イベント、放課後、休日などの時間に使われる。闘技場の使用は、使用許可が必要で使用許可無しで闘技場を使うことは出来ない。
「テスタメント学園も大きいと思ったけどこの闘技場の方が大きいな」
「あたりまえだよ。テスタメント学園は、知識をたかめるため授業をするための学園だけどこの闘技場は、狂獣を倒すための訓練をする場所だからね。遠距離の魔法とか使って試合している人とは、別の人に当たったら大変だからね」
「それは、あぶないだろうな」
新城優里はアルド、リュキアと話しながら訓練施設に来ていた。
「ついたぞ。ここがお前達が狂獣を倒す訓練をする場所だ。この闘技場には結界が仕込まれていて、ここでは人に与えるダメージを精神的なダメージに変換すること出来る。故にここではどんなに相手に攻撃しても死にはしない。ただし精神的なダメージに変換されるから死ぬほど痛いがな」
レイア先生は、闘技場の説明をしていた。
「そうだな。もし相手を圧倒しても大丈夫だからいいよな」
「力加減をしないで思いっきりやれる」
「試合をしても安心だね」
リュキアが安心して笑った顔が妙に女の子らしかった。
※リュキアは男です。
「お前ら、そろそろ静かにしろ。今からお前達にやってもらいたいのは狂獣を倒すために必要不可欠なことだ。良く見ていろよ」
「良く見てろよ 《契約武器》」
レイアの聖痕が輝きレイアの目の前にレイアの背丈よりも高い1本の大剣が顕現された。
【聖痕】
伝説の獣と契約することで契約した者の身体のどこかに刻まれる印。いわば、契約者の証。
【契約武器】
神威を使い、契約獣の力の一部を具現化させた武器。契約武器の耐久、切れ味、威力などは契約している契約獣と違いは有るが、神威の量と契約獣の信頼度で決まる。
「これが狂獣を倒すための力、《契約武器》だ。今日の授業はこの《契約武器》を顕現させることだ。顕現のさせ方は複数あるが、1番安全な方法を教える。強い自分を頭の中で思い浮かべろ」
レイアが《契約武器》の顕現方法を教えるとクラスの皆が一斉に《契約武器》の顕現を試し始めた。
「はぁぁぁぁぁぁ 《契約武装》」
「こい! 《契約武器》」
「顕現せよ 《契約武器》」
「我が前に姿を現せ 顕現せよ 《契約武器》」
気合で呼ぶ者、呼ぶ者、普通に《契約武器》と言う者、厨二的に呼ぶ者と色々いた。中には、顕現させた生徒は数人いた。
「優里君、アルド君できたよ。これが僕の《契約武器》だよ」
「俺も出来たぞこれが俺の《契約武器》だ」
リュキアとアルドは、《契約武器》の顕現に成功させていた。
リュキアの《契約武器》は純白の槍で、アルドは茶色の両手斧だった。
「優里君は、《契約武器》の顕現を試さないの?」
「そうだぞ。俺らの《契約武器》だけを見るのはずるくないか?」
「いやーわざと試さないわけじゃないんだ。どれをどの形態でだそうか迷っててな」
優里が《契約武器》の顕現を試さない理由は、どの契約獣のどの《契約武器》をだすか迷っていたからだ。
《契約武器》の形態は1つだけの場合ガ多いが、中には《契約武器》の形態が複数持つものもいる。。他の生徒も今は、《契約武器》の顕現が初めてだから1つしか出来ないだろうが、いずれ形態を複数持つ者も現れるだろう。
「これにするか 《契約武器》」
優里が顕現させた《契約武器》は白銀の双剣だった。
「優里君は、双剣か綺麗だねー」
「リュキアの槍も綺麗だと思うぞ」
「ふふ、ありがとう」
リュキアが自分の《契約武器》を褒めたことがかなり嬉しかったのか満面の笑みを浮かべた。本当にこれで男だとは思えない。
「それにしても双剣か珍しいな」
アルドが双剣を珍しそうに言った。そう双剣は、《契約武器》の中では珍しいのだ。別に双剣に限った話ではなく、武器が2つ顕現することが珍しいのだ。
(珍しい言われたけど2つある《契約武器》俺の契約獣全員の形態の中に1つあるんだよなあー。いずればれると思うけど)
「《契約武器》を顕現させた者は、2人のコンビを組んで試合をしろ。相手が魔法か気どちらか使えるなら魔法と気の使用を許可する」
【魔法】
神威をを属性に変換することで発動する能力。
魔法を発動させるには詠唱する必要があるが、無詠唱で出来なくもない。その代わり威力が落ちる。詠唱してやっと発動できる魔法は無詠唱することが出来ない。 ようは、上級魔法を出来るようになったばかりで上級魔法とそれ以上の魔法は無詠唱できない。
魔法にはクラスが有り下から、下級魔法、中級魔法、上級魔法、最上級魔法がある。ただしこれは普通の契約者のみのクラスで超越者のみ使える魔法のクラスがあと3段階ある。
魔法にはクラスの他に属性が有り、主な属性は、炎属性、水属性、風属性、土属性、光属性、闇属性と有りこれらの属性は本系統属性と言われる。
他にも雷属性、氷属性、毒属性、重力属性、幻属性と他にも色々あるが本系統属性以外の属性を別系統属性と言われる。
契約獣にも属性が有り、大半の契約獣は本系統属性1つか本系統属性と別系統属性の2つの属性が多い。
【気】
神威を属性に変換させず身体に纏わせ、身体能力を大幅に増幅させる。気の威力は、契約者本人の神威の量で決まる。因みに超越者クラス程になると、固体種、神獣種、その他の最上位クラス以外の狂獣は余裕で圧倒することが出来る。
【神威】
魔法、気を使うのに必要不可欠なもの。契約者全員が持つ力。
「僕達はどうする?3人だから1人組めないけど、仕方ないから僕が」
「いや、いいよリュキアは、アルドと組め。俺が別のやつと組む」
「そんな悪いよ」
優里は、リュキアが他のペアと組もうとしたので俺が変わりに他のやつと提案したが、反対して来た。
「俺なら大丈夫だから安心しろ。それに俺は魔法と気の両方使えるから他の魔法か気が使えるやつと組むから」
「悪いな優里。俺がどっちも使えないばかりに」
「気にすんな。じゃあ、そういうことで他のやつ探してくるぜ」
「あ、まって」
リュキアが待つように言うが待つと、また自分が変わりに他のやつと組むと言いそうなので無視して他のやつを探した。
(リュキアとアルドにはああいったけど、どうしようかな?他の男子生徒は他の男子生徒と組んでいるし)
優里が誰と組むか悩んでいる時にふと、目が合った女子生徒がいた。
それは紅の髪の美少女。そう、優里が自己紹介の時に気になった3人生徒の1人アウローラ・フロガだった。
(目が合ったし、《契約武器》を顕現させているのに他の組んでいる人もいなさそうだし試しにペアをお願いするか)
優里はアウローラ・フロガに組んでもらえるように頼みに行った。
「なあ、まだ誰とも組んでないなら俺と組まないか?」
「何、ナンパ?」
「違う、俺は他に組める生徒がいなくて探していたら《契約武器》顕現させているのに誰とも組んでいなかったそうだから頼みにきたんだ」
「怪しいけどいいわ。組んであげる。噂の《第3世代》の実力を測る良いチャンスだし」
ナンパと勘違いされそうになったが、何とか誤解が解けて?アウローラ・フロガと組んだ。
「私の名前は自己紹介の時に言ったけどアウローラ・フロガよ。あんたは特別にアウローラでいいわ」
「分かった。俺の名前は知っていると思うが新城優里だ。優里って呼んでくれ」
「分かったわ。ユーリって呼ぶことにするわ。さっそく試合を始めましょう」
(俺の名前は優里でユーリと伸ばさないが別にいいか)
「ああ、試合をやるか」
次回確実に戦闘シーン入ります。