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endless the World War  作者: うぃざーど。
第4章 The Birth of the Endless
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4-9 Final Sortie

アルカナに続き、大陸の都市を襲う攻撃。

もはや狂気とも言えるその行動は、大陸を震撼させる。


これを最後の出撃とするために、彼らは、往く。




 12月27日。

風は弱く、ただ厚い雲から、静かに雪が降り注ぐ、寒い日のことだった。大陸のほぼ全域が静かな状態な状態、戦闘の発生しない状況になった。この静かな雪と静かな空気、静かな景色が、本当は当たり前の光景。しかし、戦争という二文字の言葉によって、人々の生活、自然の姿は大きく歪められた。

 …そして、今も、殆どの地域が静まり返ったのにもかかわらず、ある一部の地域だけが業火に焼かれ、それが原因で、世界中が震撼している。大陸の空を取り戻し、この大陸に、全ての土地に平和をもたらすために、話し合いを設けた場所。それがたった一度の攻撃により、すべて吹き飛び、多大な犠牲者を出した。

 調査隊の情報などから、発射地点が報告された。


 「渓谷地帯…?」

 「あの、山脈の周辺か?」


 この大陸を一種隔て続けてきた象徴。ルウムとソロモン、エルジアを分け続けてきた、巨大な山脈。その周囲にはまるで地割れのように渓谷地帯が伸びていて、その北部に位置する、バーチ渓谷地帯周囲であることが判明した。しかし、渓谷地帯に一体ミサイル基地をどうやって作ったのか、彼らには到底理解できなかった。恐らく、渓谷の合間に空間があり、そこに作ったのではないだろうか、というのが、情報部の見解であった。改めて、ルウム公国の技術が恐ろしく進化しているものなのだと、実感する。

 もし、アミストラスで不意を突かれて両国との間で殲滅を受けなければ、今頃どうなっていたことであろうか。


 「…そして更に、悪い知らせだ。既に基地から新たな攻撃が行われている。アスカンタ大陸の主要都市の幾つかが、長距離弾道ミサイルと思われる攻撃の被害を受けている」


 「長距離弾道ミサイル…それがアルカナを襲った攻撃だとすれば、恐らくこの大陸も…」


 一体どれほどの戦力を持っているのか、情報部にも分からなかった。しかし、どちらにしても敵を排除しなくてはならないことに変わりはない。長距離弾道ミサイルがもし本当であるなら、その射程は間違いなくオーク大陸を含む。


 「時間の猶予はない。我々はすぐに渓谷に最も近い前線基地に集まる。君たちも、すぐに用意してくれ。2時間後に輸送機がここに到着する」


 彼らとて、時間がないことは十分に分かっていた。更に、アスカンタ大陸の主要都市が攻撃されているとの情報も聞き、なお危機感は高まる。もし敵が自分たちの基地の所在を掴んで攻撃してくれば、自分たちも被害を受ける。しかし、そんなことよりも、彼らは市民に被害が及ぶことを、止めなくてはならなかった。

 彼らは一度家に戻り、彼女たちに事情を伝える。すぐに彼らが準備に取り掛かっている姿を見て、出撃が決定したのだと、彼女たちもすぐに分かった。もう出撃はないだろう、あの時、イプシロンを破壊した直後には、そう思ったこともあった。しかし、まだこの戦争は終わっていない。まだ決着を付けなくてはならない。


 「カリウス、レイ、アイク…今回は、私たちも一緒に行くよ」

 「何?」

 「無茶だ二人とも。戦場では危険が多過ぎる」


 カリウスがメロディの言葉に対してそう返す。彼女たちも、当然自分たちが戦場で何の役にも立たないことを知っている。しかし、彼女たちにすればそれが悔しかった。目の前で命を懸けて戦っている友人に対し、自分たちは何もすることが出来ない。


 「分かってる…!分かってる…でも、私は、これが最後の出撃だと信じたい。もうこれ以上、この大陸に悲しみを増やしちゃいけない…それを止めるのは皆。私たちは、それを見届けたい…」


 「そう…三人の近くで、この戦争の行く末を見たい。どこまで続くかも分からないこの戦争を…ゼータの英雄と言われた皆が、どうするのかを…」



 彼女たちの決意は既に強固なものであった。それを目の前にして、三人もやや驚く。今まで彼女たちがどのようなことを思いながら、自分たちの帰りを待っていたのか。何度も死ぬような思いをしながらも、彼らは生き続けてきた。

 そんな「日常」が、これで終わると、彼女たちは信じたかった。


 「…分かった。行こう」

 「あぁ…!」

 「頼むぜー見といてくれな」










 雪は降り注ぎ、大地を白く覆い尽くす。



 …。




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