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endless the World War  作者: うぃざーど。
第4章 The Birth of the Endless
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4-4 combat

攻撃作戦が開始される。

激しい攻撃を受けながらも、当該空域への接近に成功する。


大陸の脅威を取り払うために、彼らは戦う。



 「出来るなら、空へは上がりたくない」

 「な、なんで?」

 「この間、痛い目見たじゃないか」

 「あぁ…なるほどね」


 レイが武装を満載した輸送機へ乗ろうとすると、カリウスへそう言った。カリウスもそれをレイから聞いた時、少しだけ笑うしか、選択肢を見出せなかった。

 連合軍は、ついに対空防衛用化学レーザー兵器、イプシロンに対しての攻撃作戦を実行する。そのために彼らや他の部隊は、航空機を使用して、該当空域まで接近することになる。丘陵地帯への攻撃となるために、陸戦部隊の移動する地形が非常に悪いことから、空からの接近が選択された。対空兵器を相手に空から接近するもので、連合軍としては、自分たちの弱点を自ら曝すのと、全く同じことをしていると言っても良かった。

 基地周辺に、推進装置を起動させる音と、戦闘機集団が離陸していく轟音が鳴り響いていた。彼らも、輸送機へ乗り込み、空へ上昇を始める。


 「…やるしか、ない」


 カリウスは、心の中で不安を感じつつも、自分の力を信じて、前へ進む。そうする他、道はなかった。そうするべきであった。そうしなくては、ならなかったのだから。


 離陸から、数時間が経過する。今日は厚い雲が空を覆っていた。空を飛ぶ状況としては、あまり良くない。しかし、連合軍は雲の下を飛び続けていた。やや低空で、という形であった。


 「全輸送機の空中給油を完了する」

 「しっかし、すげぇな!ガソリンスタンドを空に作るなんて発想、一体誰が考えたのか聞いてみたいぜ!」


 「…あぁ、気になる」


 作戦空域までの距離は長かったので、空中給油を行い、当該空域まで接近を続けた。彼らは今、大陸の北東部へ入り始めるところであった。既にこの空域は、敵のレーザー砲の射程圏内であった。彼らは注意深く、前方を見続けていた。下には丘陵地帯を送電線がただひたすら伸びている。すると、突然防空レーダーに真っ赤な直線が表示される。それを見た瞬間、パイロットは機体を大きく左へ傾け、そのラインから外れる。

 直後。電撃のような音と共に、強烈な光をまとった一直線の刃が、高速で通過していく。はっきりと見えた光線は、味方戦闘機5機を一瞬にして飲み込んだ。


 「既に危険空域内だ!全機低空からイプシロンに接近しろ!!」

 「エルジア崩壊の原因の一つだ。気をつけてかかるぞ…!」


 航空勢力の接近を確認した残党軍は、すぐに本来の目的である対空防衛任務につく。強力な化学レーザー兵器の威力を如何なく発揮し、毎回の攻撃で必ず2機以上を撃墜する。本体へ到達するまでに、連合軍は12機の戦闘機を損失する。残り27機。


 「誘導爆弾が使えんぞ!どういうことだ!?」

 「何!?」


 「カリウス、聞いたか!誘導弾が使えないらしい!」

 「何故だ…?」


 輸送機で揺れに耐えながら移動を続ける彼らも、何故誘導弾が使えないのか、すぐに考えた。答えは意外と苦労せずに、導き出される。おそらく、対空防衛用にレーダー攪乱装置がどこかにあるのだろう。カリウスはすぐに、防空レーダーを確認した。いつの間にかノイズが激しく、イプシロンからの攻撃射線を表示しづらくなっていた。


 「ジャミングというやつか…」

 「駄目だ、ぐずぐずしている暇はない。無誘導でいいから、投下を始めるんだ。全速力だ、急げ!」


 クロス大佐も、味方機のパイロットにそう伝える。この状況下で上空に居続けては、敵の狙い撃ちに遭う。無誘導でも良いから爆弾を投下しろ、との命令に、流石に兵士たちも驚く。


 「し、しかし閣下!誘導が付けられないと、正確な爆撃が困難です!」

 「機械ばかりを頼るな!目を使え!!」


 おそらく、残党軍としても、このイプシロンは戦況を左右する大きな要の一つなのだろう。その情報が知られたことは、残党軍にとって何にも変えられない痛手であった。その情報を得た連合軍でも、レーダー攪乱の存在に気付かず、混乱状態に陥っていた。イプシロンから非常に近い空域で、激しい空中戦が展開される。対空機銃による激しい迎撃、投下爆弾による地上への爆撃。両者の激しい攻防が混在し、徐々に激しさを増していった。輸送機もまだ地上への着陸をすることができず、武装を使用して対空火器の破壊に専念していた。わずかに見えるレーダーを頼りに、次イプシロンがどこを攻撃してくるかを見て、その射線から外れる。その間に再び攻撃をする。この繰り返しであったが、既に何機もの輸送機が落とされていた。

 カリウスは、周りの空を見る。


 「…あれは…?」

 「どうしたカリウス!」


 カリウスが周りの空を見渡していた時、自分たちよりもはるか上空の高度で旋回を続ける、一機だけの飛行機が見える。どこへいく訳でもなく、この危険な空域をひたすら回り続けているようにも見える。

 カリウスは、まさかと思い、パイロットにすぐ聞いた。


 「あの上空の航空機を狙い撃つことは、出来ますか!?」

 「出来ないことはありませんが、我々も高度をあげないと!」

 「あれをすぐに、撃墜します。高度を上げてください!!」


 カリウスの考えは、あの上空で旋回を続ける不明機が、何らかの役割を担っているのではないか、というものであった。それが何なのかは、彼にもわからない。しかし、ある意味で彼は、この直感を信じたかった。輸送機ではあったが、急上昇を始める。イプシロンを管制する部隊も、輸送機の行動を不審に思ったのか、一撃をカリウスたちの乗る機体に向けてきた。幸いにもコースを外し、危険な目に遭いつつも回避することに成功した。


 「あれは空中管制機です!」

 「撃墜させよう!!」


 空中管制機。よく空戦での作戦行動の際に、戦闘空域のはるか上空で、味方機の情報を行っている機体である。武装を搭載しない飛行機で、カリウスはすぐに撃墜を指示した。お互いの距離が近づき、一気に攻撃を集中させる。機銃による攻撃だったが、相手の機体から火が噴き出るまでは、総時間を必要としなかった。そしてしばらくすると、激しい音と共に爆散する。


 「れ、レーダーが!」

 「やったか…!?」


 「防空レーダーが戻りました!ジャミングも消えた模様!!」


 カリウスの考えは、的中した。不審に行動する一機に護衛もなし、何らかの役割を担っていると考えたその敵機は、まさに、当該空域のレーダージャミングを行っていた機体であった。

 ジャミングが晴れたことにより、誘導装置を使用することが可能となる。連合軍は、一気に攻撃の手を強めた。



 …。




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