表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
endless the World War  作者: うぃざーど。
第2章 戦火
31/65

2-11 再び大地へ

奇妙な目撃情報を頼りに、彼らは動き出す。

その力を自分たちで理解しないまま、他者に評価されながら。


大陸を目指し移動し始める。



 ―結局、今の我々は、政府の意向があり、そのもとで動いている。軍人は自由気ままに動くことが出来ないからね。



 軍人として国家に仕える者から聞いた、現場の生身の言葉。たったそれだけの言葉が、文章が、とても重たく感じられる。この人とは違う人生を歩み、今これから同じ方面を進もうとしている彼らには、特に深い話であっただろう。

 軍人は、国に忠を尽くす。国のため、国民のため、そして、政府のため。奴隷のごとく扱われ、国内での戦闘に行けと命じる。政府の公人たちが、円卓で話し合った結果によって、人の命さえも左右されるのだ。


 それをカリウスが分かった時。ある一つの考えが生まれた。



 戦艦を譲渡する話を成立させてから、3日後。肌寒い朝、霧の濃い中、ドックから戦艦が動き出そうとしている。搭乗員は彼ら5人以外にいない。5人で戦艦が動くというのだから、彼らも驚きであった。戦艦に乗りこむ彼らを、ワーレンやベッケナー、整備兵が見送る。


 「ありがとうございました!」

 「こちらこそ、色々とありがとう!また助けを求めるだろうから、その時はよろしく頼むぞ!」


 ギガント公国との同盟関係。彼らは一個人の集団でしかなかったが、公国軍にとって、もはや彼らは必要不可欠な存在となっていた。その彼らが、戦艦アエリアで公国を離脱していく。道化師の情報を掴んだ彼らは、その不気味な島とやらへ移動を始める。

 戦争は、これからも続くだろう。そんな時、彼らの力が必要になる。ワーレンは、そうするしかない状況を悔やみ、そして申し訳なく思っていた。誰もが戦時中という言葉に束縛され、本来の感覚を失いつつある。


 「行ってしまいましたな、大尉」

 「…あぁ」


 また、彼らを必要とする時期が来るだろう。予備戦力として参加した彼らが、緊急時とはいっても、第一戦として活躍してくれた。その評価は、軍内部でも高いものであることは、疑いようもない。


 「…子供、なのに」


 戦艦がドックから離れ、海に向かって行くのを、ドゴールも見ていた。徐々に離れていく様子を、一人で見続けながら。数々の困難を乗り越えてきたであろう彼らを、必要と感じていながら、ドゴールは自分の手中には置かなかった。政府は、彼らを必要としていたし、その気になれば、軍に入れることも出来ただろう。

 ドゴールには、それが出来なかったし、何より勧められなかった。彼らは、強い以前に、まだ二十歳さえ超えていない若者の集団であったから。


 まだ見ぬ力を持つ、強い者達であることを、否定は出来なかった。



 秋が深まり、もうすぐ冬がやってくる。寒さが身に染みて、その精神さえも凍えさせようとする。

 季節が移ろい往くと共に、時代にささやかな変化が訪れる。



 …。



Next...第三章「Revenge of the Despair」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ