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更紗と透子のお仕事

6月7日。更紗と透子はノワの事務所にいた。私たちは更衣室で白の半袖の体操服と紺のブルマーに着替えた。夏服の試作品で体操服もブルマーも生地が薄い。私は赤。娘はブルーのブラジャーを身にまとった。今日から対戦場所の整備をバロンと一緒に行う。向こうは13時から17時だが、こちらは17時から21時。異世界とリアルには4時間の時差があり、向こうが遅い。事務員は通訳として付き添うが、ブルマーが赤。彼女はラベンダーのブラジャーを身にまとった。あえてスケスケのブラジャーを身にまとえるのは今だけかもね♥私たちは[時の間]で呪文を唱えた。「デマヌシ、ハシタワ、コッべケス。デマヌシ、ハシタワ、コッべケス。デマヌシ、ハシタワ、コッべケス」すると目の前のゲートが開き、私たちはブランカ公国にいた。「また逢えたね更紗」「お久しぶりねアマト」「また逢えたね透子」「私も嬉しいわセレイ」バロンは柔道着姿ではなく、青いジャージにケミカルシューズ。私たちはピンクのブーツを履いて現地入りした。ココは湖のほとりだが、まだまだ整備されていない。私はアマト。娘はセレイと組んで一緒にゴミを拾い始めた。ノワは私たちに付かず離れず。私たちは事務員を紹介し、みんなで作業を満喫した。「ノルマはあるの?」「ないよ」もとより魔法戦士側からの要望で実現したが、特にノルマは課されなかった。釣り人がポイ捨てするゴミが意外と多く、私たちはゴミ拾いに没頭。事務員はゴミの分別を担当した。私はアマト。透子はセレイの視線を痛いほどふくらみやお尻に感じられて大満足。バロンのノワへの視線は控えめに感じられ、ますます私たちは舞い上がった。密かに期待した彼らからのお触りはなく、作業は淡々と進められた。休憩に入ると冷凍ボックスから缶ジュースが振る舞われた。[石清水]は岩清水のパクリだが、けっこういける。私たちは簡易トイレで小用を足したが、意外と綺麗。「更紗は体操服が似合うね」「ま、まあね」「透子はブルマーが映えるね」「ウフフ」私たちはバロンに褒められてうっとりした。アマトたちは事務員にも気配りを怠らず、私たちを安堵させた。作業が再開され、私たちはゴミ拾いに没頭した。動物のフンなどはバロンが片づけてくれた。私たちは写真やビデオに撮られたが、快く応じた。ノワもたくさん撮られてるしね。アマトたちは増長することなく、節度が感じられた。休憩に入れば私たちは彼らとの雑談に花を咲かせた。「いつ名古屋に来るの?」「近いうちに必ず行くよ」「透子、セレイを困らせないの」「だってぇ」娘は頬をプーッと膨らませた。「アマトは?商売は順調?」「ボチボチさ」私も名古屋に来るよう促したいが、せっかくの雰囲気を壊したくない。だがそれとなく尋ねると名古屋のシェアは全体の1割にも満たなかった。「じゃあ日本全体のシェアは?」「よくて1割だね」バロンが名古屋に来ない理由が垣間見えて悲しいわ。でも写真やビデオ撮影が再開されるや私たちはがぜんヤル気に。事務員までもがヤル気になった。だが悪い気はしなかった。対等かどうかはともかく私たちはバロンと一緒に対戦場所を作るのだ。現場の雰囲気にも慣れるし、私たちからすれば敵のホーム。コレが参戦前まで行われるのはありがたい。私たちはあえて攻めず、アマトたちの聞き役に徹する余裕を見せた。彼らは独身だが家庭がなくても社会経験が豊かだと思う。私たちはいつしか[撮られる快感]に馴らされていった。高々と突き出された3つの桃尻がソレを如実に表していた。私は観念したオンナに酔いしれ、ノワはためらいと悦びが入り混じった。透子は羞恥と悦びのハザマにいたが[不揃いの果実たち]は[狂った果実]へと変貌させられていった。だがソレはまだ序章に過ぎず、娘は彼氏に注文をつける有り様。「ちょっとセレイい、他の子ばっかり撮らないでよお」「アマトお、もう私に飽きちゃったの?」だがあんまりノロけると事務員との関係が壊されちゃう。ほどほどにしないと。私たちはノワに気づかいながらバロンとの作業を満喫した。事務員も私たちを気づかってくれたし、アマトたちも私たちをちゃんと立てることを忘れなかった。だがノワは決しておじゃま虫ではなく、ほどよいスパイスになった。手塚治虫のピノコみたいな子がいた方が断然盛り上がる。通訳をつけるかは私たちの任意だし、必須なのは今だけ。帰宅した私たちは話し合いを重ねた。「事務員いけるわね」「戦いに慣れるまで帯同させる?」「しばらくいてもらおうか?」「そうね」バロンとの共同作業は通訳をつけるかどうかを見極める希少な機会でもある。夏限定でもいいし、必ずしも毎回でなくてもいい。私たちはアマトたちに逢えた悦びを噛み締めた。現場の雰囲気にも慣れるしね。ノワも今日はすっごく楽しかったと喜んでくれた。私たちは夕食でも盛り上がり、床に就いても中々寝つけなかった。

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