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召喚!戦闘員イー!  作者: まさきえき
16/29

しイーつ問タイーム

皆様、ゴールデンウィークをいかがお過ごしでしょうか?

連休中に読んでいただけると嬉しいです。

結局、朝食は持ってきてくれなかった。ひどくない?朝飯抜きで放置され、昼過ぎにようやくまたどこかに連行されるって。見張りの兵が増員されているのは、仕方ないけどこちらに不都合はない。


まぁ、俺とアリエルは昨日の食事を取っておいたのでそれを頂いたわけだから、空腹ではない。

ただ、目を話した隙にアリエルがまたワイン飲みおって、なんとか一杯で止められたが、この子昨日ワイン飲んでからのことお忘れでした。

今からが重要な場面だと思うのに、横に酔っ払いJKがいるって不安しかない。さっきから真っすぐ歩けないのか、ずっと服の裾離さない。大丈夫か?



連れてこられた場所は昨日とは違うものの、謁見の間といっても差し障りのないくらい広い部屋だ。そこに等間隔に騎士が配置されている。プルメリア姫と法衣の男たちもいる。それに鑑定済、未鑑定の召喚者達だ。



「皆様、お集まりいただきありがとうございます。鑑定の儀の前に確認したいことがあるので、しばらくお待ち下さい。」



その言葉に召喚者たちからざわめきが起きる。どうやら、こちらにあまり良い印象は持っていないようだ。俺達がいないところでどんな説明を吹き込んだことやら。



「は?あいつらに何かあるの?」


「時間は有限だ、すぐに終わることなら早くしてくれ。」


「フン。」



相川、神宮寺、郷田が不快感一杯の視線を向けてくる。織田くんだけはそんなことなく無言で心配そうにこちらを伺っている。昨日のお願いは意識してくれている様子だ。




「昨日、皆様にもお部屋に戻った後に防犯上鍵をかけさせていただくことをお伝えしました。それはこちらのお二人も同じだったんですが、どうやらこちらの方が部屋を抜け出していたようで、そのようなことをされますと防犯上とても困るのです。皆様は得難い人材です、狙うものも多いのです。」




ゆっくりと諭すように、話を続ける。皆、その声に聞き入っているようだ。だが、違和感もある。後ろの法衣の男たちは姫を中心に囲むように対照的な位置を取っている。そして、彼らは姫の話を聞いている様子はない。何かしているが、何かは分からん。




「ですので、どのように行ったか教えていただきたく思い、お時間を頂いております。ただ、私達だけでは皆様の世界のことが判りかねますので、一緒に聞いていただきたく同席をお願いします。方法が分かり、こちらでも対処可能、もしくは皆様が問題ないと判断すればこの件は不問といたしたいと思っています。」




皆、無言で頷いたり、それぞれ同意の意思表示をしている。それを見て更に続ける。



「では、どうやって部屋を出たのか教えていただけますか?」



聞いているだけなのに、圧が凄い。黙秘は出来そうにないな。



「スキルだ。」


「スキル?あなたのスキルは私達ではよくわからないものだったんですが、あなたには使い方がわかると?」


「そのとおりだ。」


「それをここで教えていただいても?」


「まぁ、あんまり言いたくはないが仕方ないだろうな。まず邪気眼だが。」



邪気眼と言った瞬間、召喚者の大半が吹き出した。ちょっとそれ失礼じゃない?そこ!クスクスしない!



「あー、このスキルは透視と意思疎通が出来る。」


「透視?」


「なにそれ!変態スキルじゃん!」



黙れ、相川。透視が出来てもお前は見らん。神宮寺、しれっと姫の前に来んな。姫も見ねーよ。郷田・・・は何もしてないな。織田くんは興奮したような目で見てくる。何を期待しているのかな?



「別に裸が見れるスキルじゃない、透視は近くの対象を捕捉するだけだ。」


「対象を補足。それで隣の島津さんを捕捉したということですか?」


「そうだ、それから意思疎通を行った。」


「意思疎通は分かりますが、それでどうなるのです?部屋から出ることにどう繋がるのですか?」


「もう一つのスキル選ばれたい者だ。」




またクスクスと聞こえてくる。分かるよ、自分で言うと選ばれてないって言ってるもんだしね。



「そ、そのスキルが?」



おいおい、姫様。聞いといて笑いこらえるって失礼だぞ?でも俺は大人だからスルーする、大人だから!。



「選んでもらったのさ。」


「はぁ。」


「俺のスキル、選ばれたい者は選んでくれた相手のスキルをコピーすることが出来る。」


「!?な、なんですって!!」




そうそう、驚いとけ。

称号のない無価値なやつと思って冷遇しようとしていた奴が実は有用なスキルホルダーだったって分かったんだからな。ここまで聞いて法衣の男たちもオロオロしだす。ちゃんと聞いてたんだね。



「そ、それでは勇者のスキルも?」


「可能性はあっただろうな。」


「可能性?今はないと?」


「これからはわからんが、信頼関係がないと無理だ。」


「あなたと島津さんは信頼関係があったと?」


「あぁ、同衾してたのは兵士たちが見たんじゃないのか?」


「うわ、サイテー。」



相川・・・ちょっと黙っとけ。横ではアリエルが目を白黒させてアワアワしてる。他の奴らはさっきより嫌悪感を隠そうとしない表情をしているな。

さて、俺が勇者のスキルをコピーすることが出来る可能性があったことを、知ってどうでるか。











ブックマーク、高評価貰えたらとても嬉しいです。よろしく、お願いします。

楽しいゴールデンウィークを無事に過ごせますように。

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