表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
召喚!戦闘員イー!  作者: まさきえき
13/29

潜入バルコニイー!

話の動きはゆっくりですが、お付き合い下さイー!

見上げるはおそらく3階辺りにあるバルコニーだ、バルコニーといえどさすが王城なかなかの広さのようだ、数人所々に別れて過ごしている様子。おそらくパーティの熱気に当てられ夜風に当たりに来たってところか?


では、戦闘員EYE起動!

なんてことせずとも、パッシブで使えるんだけど雰囲気大事。


暗視機能も使ってズームして見ると、アレは昼間にいた勇者の1人か。名前は確か・・・オタ・・クヤ・・・織田・・・拓哉だ。名前もオタクっぽいが、中背に太っちょでいかにもな外見だが、彼からは若干の好意的な視線を感じたな。



3階までの壁を登れるのか、そんな疑問をお持ちの方もいるだろう。だがそこは熟練戦闘員の俺にかかれば、装飾の多い城の壁、しかもバルコニーということで余計に装飾がゴテゴテしてて登りやすいことこの上ない。光学迷彩を発動しながら壁をスイスイと登っていく。目指すはオタクくんの足元。




「そ、それでは勇者様、期待していますわ。」


「ははは、は、はぃ。ああああ、あ、あ、ありがとうごじゃ・・・います。」


「・・・・・・。」




カミッカミやね。緊張しいなのか、足元から様子を伺うと顔があっち向きこっち向き・・・目を見て話してないのはバレバレ。令嬢も呆れて早々に会話を切り上げていったようだ。



「はぁ。こんなのハードルが高すぎるよ。」


「そうだな、いきなりあんなTheお嬢様みたいなのと話なんか出来んよな。」


「ほんとだよ、こっちは生粋のコミュ障なのに。」


「コスプレと思ったら?金髪ドリルいた?」


「コスプレかー、それにしてはクオリティ高いし。金髪ドリルは・・・えっ?」



キョロキョロしそうになる頭と口を後ろから羽交い締めで塞いでバルコニーに持たれて休んでるような体制を取らせる。



「おっと、声なんか上げたら、引きずり落とすから。・・・分かったらハイかイエスで答えろ。」


「そそ、それ・・・それって選択肢・・・ない。」


「そうそう、こういうやり取りを求めてた。で?」


「わ、わ、分かり、ました。」


「OK、じゃ改めまして、さっきぶりイーデスです。」


「イーデス?あっ!厨二病の・・・?」



厨ニ?あっ詐称したスキル構成はみられてたんだった。なんか恥ずいな。



「やかましいわ、そんな事言われたら右手が疼くだろ。」


「はは、真面目な声で言われたら、ちょっと面白いですね。そろそろ話してもらってもいいですか?結構苦しいっす。」


「おっと、悪い悪い。文句は右手に言ってくれ。」


「ミギー的な?」


「寄生はされてない。織田くんはパーティ参加メンバーだったんだな。楽しんでるか?」


「楽しくなんてこれっぽっちもないです。むしろ苦痛です。女の子との会話も苦手ですし、初対面だとどもるから変な顔されるし。」


「ん?でも俺とは話せてるじゃないか?」


「顔見えてないし、厨ニ病の人ですし。」


「なんか引っかかるが、まあいい。戻らなくて良いのか?」


「いいでしょう、僕に話しかけてきた人たちは早々に神宮寺くん達のほうに行ったし。他の未鑑定の人達はサラッと紹介して別室に行ったし。」



なるほど、未鑑定の奴らは紹介はするが接点は持たせないようにしているのか。今回の成果は勇者にレア称号持ちだけで十分、あとは鑑定が終わってからということか。



「お披露目パーティは何日くらい続くんだ?」


「えっと、あと2日だって。明日は未鑑定の人の鑑定後と明後日は全ての鑑定済の召喚者達を一同にお披露目するらしいよ。そういえば、イーデスさんと盗賊の子は居なかったけど別室にいたんですか?」


「別室といえば別室だな。監禁されてたし。」


「か!ムググ。」


「はい、大声は駄目ー。ここの連中は腹黒いようなんで気をつけたほうがいい。このパーティも品評会みたいなもんだ。で、俺と盗賊の子は監禁だ。俺は称号なしの役立たずとして盗賊の子はそのまま犯罪者としてな。ちなみに何も悪いことはしてないからな。」


「そんな・・・。」


「おかしいことじゃないだろう、王城に盗賊がいるなんてパーティで言う事じゃない。でも織田くんなら盗賊の有用性はわかるっしょ?特に他の召喚者のスキル構成見たら。」



織田くんはうなずきながら話してくれた。あの後のことを。



「まだ大した説明なんてされてないんですけど、各地にダンジョンっていう迷宮があるらしいです。そこに行くこともあるって行ってました。神宮寺くんや郷田くんはやる気満々でした。」


「あーあいつらね、ゲームと同じと考えてるんだろうな。それにしては、考えが足りんな。」


「はい、みんな戦闘は問題ないと思うんですよ。でも、探索に限っては・・・。」


「そこまで分かってるなら、盗賊の、スカウトの有用性・・・いや、必要性は分かるよね。」


「はい、このままだと、最悪罠で死にます。」


「そうそう、だから織田くんからスカウトの有用性を説明してあのお姫様の考えを変えるよう働きかけてくれないか?」


「え?えぇぇ!?ぼ、ぼ、僕が?でで、で、でも話すの・・・苦手で・・・。」


「君が頑張ってくれないと盗賊の子はずっと捉えれたまま。最悪、犯罪者として罪に問われるかも。」


「うぅ・・・や、やるだけやってみますけど・・・期待は、しないでください。」


「ありがとう、行動に出してくれるだけでもありがたいさ。」





ブックマークと評価頂けたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ