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第49話 逃げる②
「…もう、これ以上あの人に関わるのを辞めにしよ」
西川さんはそう言った。
「ごめん。西川さん。俺は今大智を逃がしたら絶対に後悔すると思うんだ」
西川さんの手を振り払って走り去ろうとしたが西川さんは本気で俺の手を握って離さなかった。
「西川さん手を離し—ん?!」
いきなり西川さんが俺にキスをしてきた。
そして、瞳に涙を浮かばせながら西川さんは謝った。
「ごめんね。ファーストキスじゃなくて。でもね。私は初めてとか順番なんかどうでもいいの。ただ、佐阿くんが近くにいてくれたら」




