表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
3章 白き魔女
98/112

もっと高く もっと遠くへ


もっと高く、もっと遠くまで行きたくなった。


『処刑はもう よろしいのですか? 』


ガジャさんが魔法で通信をしてきた。


『うん あとは任すよ』


『畏まりました あとは 私めに お任せ下さいませ ツバサ様の御希望の通りに全てを 見事に 成し遂げて お見せしましょう』


『うん⋯』


とりあえず、雲を抜けて太陽まで 近づけるだけ、近づいて見よう。


なんだっけかな、あの話⋯みんなに、みにくい鳥だといじめられて、無理難題を吹っかけられて、死ぬしかなくなって、空高くまで飛んでいって、地に落ちて、それでも何度も何度も飛び上っていって、最後は血だらけになって、星になる話。


太陽に近づき過ぎて翼がなくなって落下しちゃうのはギリシャ神話のイカロスだもんね。なんだっけかな?思いだせないや⋯


多分、半日は飛んだ。お腹が空いた。いくら、飛んでも、どれだけ雲を抜けても、太陽はいっこうに近くならなかった。


周りは暗くなり、太陽は沈み、月が昇り、星が瞬いた。暗闇の中、ボクはがむしゃらに飛び続けた。


そして朝が来た。太陽の位置は変わらない。そう、何も変わっていなかった。この世界にも大気圏とかあるのだろうか?いくら飛んでも、寒くなったり、空気が薄くなったりする様子は全くない。てか、そもそもここは地球のような惑星なのだろうか?


太陽はある。月もある。星もある。夜もある。昼もある。朝もある。春もある。夏もある。秋もある。冬もある。


だけど、いくら飛んでも何も無い。とてもお腹が空いた。頭がクラクラする。魔力も底をついてきた。


もう復讐は果たした。ボクの願いは叶った。もうボクは空っぽだ。こんな世界はもう嫌だ⋯


神様はボクが望んだから、この世界に転生させたと言っていた。だけど、ボクはこんな事は望んでなんていなかった。


なんで、こんなに苦しい目に合わなければならないんだッ!!!!!


もう、魔力は完全に空だ。


「このまま ここから落ちたら 死ねるかな」


翼はそう呟いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ