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魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
3章 白き魔女
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殺るか?殺られるか?それが問題だ


殺るのを躊躇ったら、自分が殺られる。考えるのは、殺った後でいい。殺られたら、考えることもできない。そこに訪れるのは闇だ。何もない世界だ。そうだ。死んでしまったら、意味が無い。ボクは覚悟を決めた。


一瞬にして魔力を集め、それを解き放とうとした。その刹那、メイドからストゥツガルドの気配が消えた。


我に返ったメイドは、たいそう驚いて戸惑った顔をした。それを見たボクは無意識に攻撃を止めてしまった。


気づいたら、ストゥツガルドが背後にいた。その黒い手の鋭利な爪で翼の白く細い首筋を優しく撫でまわした。


「甘いなぁ〜 幼いなぁ〜 可愛いいなぁ〜 人の子よ」


赤い血がポタポタと雫となって(こぼ)れ落ちた。メイドの顔は歪み蒼白になった。


「大声を出すなよ。出せば、お前のご主人様はここで死ぬことになる 安心しろ こっちの大切な頸動脈は傷つけていない」


ストゥツガルドは爪で頸動脈を(さす)りながら、薄気味悪い笑顔を浮かべた。


「しかし 人とは儚きものだな。いくら魔力が強大で 頭脳に優れ 身体能力にも長け 神の加護すら受けてなお 大切な()()()を少し傷つけただけで 死に至る」


「ボクをどうするつもりだ」


「ヒヤーハッハッハッハッ!!! だから そう警戒するな 冗談だよ 冗談だよ ブラックジョークというやつだ 人はそういうの好きだろ? はじめに言った通り 俺はお前に感謝を伝えて お前の望みを叶える ただその為に来たのだ」


へっ?!?!なにを言ってるんだ⋯悪魔って言ってたけど、人とは根本的に感覚がちがうのかな?どこまでが本当でどこまでが嘘かが分からない。


「いや こういうのはボクは嫌いだ 冗談で人を傷つけて 血を流させちゃたらダメでしょ 場所が少しでもズレていたら 本当に死んじゃってたかもしんないじゃん!!!」


「そうなのか それは悪いことをした 人の子よ 謝ろう ギャッツハッハッ!!!!」


謝れば、なにをしても許されると思うなよ。翼はガチでそう思った。

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