42話 復讐するはボクにあり その3
「一体 な なにを言ってるんですか?? 処刑?? 身体を吹き飛ばす??」
十字架に磔にされたみうとヒロは恐怖に怯えガクガクと身体を震わせていた。
大嫌いなヤツを自分の好き勝手にできるというこの状況はマジで最高だね♪
さーてどうしよっかな〜?ワクワクが止まらないよー!
いやいやちょっと待てよ・・・ふと翼は我に返った。
ボクがこれからやろうとしていることはみう達がボクにしたことと変わらないんじゃないかな?
無抵抗の相手を一方的に傷つけるなんて人としてやっちゃいけないことだ。ボクは最低な人間だ。ボクは自分がやられて嫌なことは人にはやらないと心に決めていたハズじゃなかったのかよ。
でも最低だとしてもボクはみう達を殺したい。痛めつけたい。泣かしたい。ギッタギタのケッチョンケッチョンにしたい。その感情がどうしてもボクの胸から離れない。
てかこの世の中で絶対にやっちゃいけない事ってあるのだろうか?
人は殺しちゃいけない?親は泣かしちゃいけない?友だちはいないとダメなの?法律は守らなければならない?
こうすれば正解ということはあるのだろうか?
ボクはずっとその正解というヤツを探していた。今まではみんなが正解だと言うことが正解だと思ってた。だから本当の意味での正解とか正しいことはないんだと世の中を冷めた目でみてたんだ。
でもそんな生き方がずっとずっとツラかった。自分が自分じゃないような気がしてた。
そうしてやっと気がついた。自分が正解だと思うことこそが正解だということにね。だから自分が本当にやりたいと思うことをやることにしたんだ。なのにまたその決心が揺らいでいる。
ボクはこれから人がやっちゃいけないとされていることをする。
そんなことしちゃダメだよ。人として終わりだよ。そんな声が聞こえてくる。いざやるとなったら頭の中でガンガンと鳴り響いてさっきまでのイケイケの気持ちがなくなってしまった。
周りからどう思われようがどんなに酷いことだろうが自分が正しいと思ったらやろうって決めてたはずなのに・・・
どうしてこんなに考えがコロコロと変わってしまうのかな。色々と考え過ぎてまた迷子になってしまった。
下手な考え休むに似たりというのは本当だね。自分でも何がしたいのかわからなくなってくる。
初心に帰ろう。ボクはみう達を何があっても殺すと決めたのだから最後までやりきろう。いい子ぶらずに残虐非道にぶち殺そう。
ズバッとサクッとやってしまおう。もう考えるのも面倒くさくなってきた。でもボクは一生こんな風に悩み続けると思う。
きっと正解というのはその人によってもその状況によっても変わるものなんだろう。
またまた更新遅れてすいません。明日から毎日投稿します。よろしくお願いしますm(*_ _)m




