34話 作戦会議 その2
堰を切ったように涙が止まらない。何も考える事ができない。ヤバいや。こんなんじゃダメだよ。話を続けなくちゃ。泣いてもなんにも解決しない。みんなを説得して出来るだけ早くみうの屋敷に行かなくちゃいけないのに・・・
ボクは泣き虫だった。小学生の頃は学校で毎日のように泣いていた気がする。だけど悔しくて泣いていたんじゃない。間違ったことをしてそれに気づかない相手のことを思うと悲しかったから泣いていたのだ。強がりじゃないよ。でも誰にも理解してもらえないだろう。
昔から人とは感覚が違った。ボクは異質な人間だった。それはよくないことだと思っていた。だからいつも自分の本当の気持ちを押し殺していた。ボクはボクを騙し偽り裏切った。
小学生の時は泣けば許してもらえた。泣けばそれ以上は攻撃されなかった。そこで話しは終わりになった。でも中学生にもなると泣いてもなんの解決にもならないことに気がついた。周りの目を気にしてその場では謝られたしても・・・
『なんだコイツ なに泣いちゃってんの?』
って、腹の中では反省なんかせずにボクをバカにしてるものなんだ。みう達もボクが泣いているのをみて笑っていたじゃないか。正直なんでそんな感覚になれるのかわからない。なんかマジでムカついてきた。泣いてる場合ではないよ。思いだせ、ボクはアイツらに目にものみせてやらなくちゃならないんだ。
しかしいくら自分で涙を止めようとしてもとめどなく涙が溢れてくる。
『別に泣いてもいいじゃん てか 泣いたらダメってことはないよ? それは勝手に自分で思ってるだけでしょ?』
そうだ。泣いていても戦うことはできる。泣きながらでも話しを進めなくちゃ。今もし戦うのをやめたら全てが無駄になってしまう。
「ゴメンなさいっ・・・ ちょっと 取り・・・乱しました・・・」
目を手で擦り、涙ながらにボクはみんなに謝った。
「翼よ 少し 落ち着いたら どうじゃ」
ルネ導師が心配そうな面持ちでボクを見ている。よく見るとみんなボクをめちゃくちゃ心配しているようだ。
「あり・・・がとうございます 全然大丈夫です・・・」
泣きながらボクは話を続ける。ここで止まっちゃダメだ。逆にみんなの同情を引けたと思うんだ。最後に上手くいけばいい。そうすれば失敗は失敗ではない。それは成功のために必要だったということになる。全てを勝利の為の布石にするんだッ!
「それで・・・ガジャさん みうたちは今どこに・・・ぃますか? 家ですか?」
立ち止まるな。強引でも話しを進めるんだ。
「ちょっと 待つのじゃ 全然大丈夫じゃないじゃろッ・・・! お落ち着いたらどうじゃろと言っておる 話しを進めるでない 一旦 冷静になるのじゃ」
「心配してくれてありがとうございます でも 時間がないんです お願いします ここで止まる訳にはいかない 止まったら 終わっちゃうんだっ・・・ぜんぶ・・・が」
ウザいな涙・・・おさまりかかっていた涙がまた目から流れはじめていた。
そんな翼の目をルネ導師はじっと見つめた。泣いてるのを見ないで欲しいと思ったけど、何故かボクはルネ導師の目を見つめ返した。
長い年月により刻まれた皺とそして白く濁っ目・・・そこにボクは何故か急に死を感じ、僅かに恐怖を覚えた。しかし直ぐにその感情は消えてなくなる。
声が聞こえてくるのだ。ボクの心の中に・・・
『ヤツらを許すの? そんなことは許されない 殺して 殺してよ』
ずっと悲痛な叫びがあがっていた。ボクはそれに気づかないフリをしていた。でもボクはその声に応えないともう駄目だ。もう限界だ。ボクはボクを救わないと生きていくことができない。もう死んだように生きるのは嫌なんだ。それならば生きるために死んじゃえっ・・・!!!
翼の精神状態はすでに破綻しておかしくなっていた。そこには復讐という一つの意志しか存在していなかった。
「わかった もう何も言わずにお主に協力しよう だがのう ここにおるもんは みんな お主を心配しておる みんな お主のことを思っておる それを忘れてはならん」
「ありがとうございます それで ガジャさん みう達は今どこにいますか?」
もうボクは前に突き進むしかない。その先が光なのか闇なのかはわからない。
話しが全然進まなくてすいません。自分の能力が低いことを痛感している今日この頃ですが・・・よろしくお願いしますm(*_ _)m




