24話 はじめての魔法講座 その2
ボクは神さまから貰った服に着替えて神さまから貰った杖を握りしめ急いで王宮の庭園に戻ってきた。
「なんだかんだで全然話が進んでないよ 早く転移魔法を教えて下さい」
「どこまで話したっけの そうじゃ思い出した 転移魔法の使い方じゃったな まずは魔法陣を描いて そのあと行きたい場所を思い浮かべるのじゃ そうして前に進む すると」
ルネ導師の姿はその場から消えた。
「おー!」
「という感じじゃな」
ルネ導師は背後から翼の肩をポンと叩く。
「わッ ビックリさせないでぇ」
「フッハハ お主もやってみ」
「そんなに簡単にできるものなの?」
「ワシはすぐできたの 神の祝福を受けているお主ならできるはずじゃよ 騙されたと思って試してみるのじゃ」
「よーし」
ボクは気合いを入れて転移魔法にチャレンジするのだった。
・・・結論を言えばボクは騙された。何度やってもただ無駄にその場を歩いているだけだった。ホント恥ずかしい目にあった。
「翼ちゃ 才能ないね」
「そうじゃな ワシに遠く及ばぬの」
「そこは慰めるとこだよ なんか泣きたくなってきた」
「事実は事実じゃよ 下手な慰みをして 嘘をついてもその者の為にならんよ」
「嫌いな人だと 成長してもらいたくないから わざと慰めたりするけど 翼ちゃには成長してもらいたいから慰めてないだけだよ!」
「・・・」
「まずは現実を受け入れることが肝要じゃて」
「肝要ってなに?」
「重要ってことじゃ」
「じゃ 重要って言ってよ」
「そこはこだわる所じゃないんじゃないかの?」
ふてくされていたらボクがさっきルネ導師に言った言葉をそのまま返されてしまった。
「・・・ごめんなさい 確かにそのとおりだね 無駄にプライドを持っちゃった それでボクは転移魔法は使えないのかな?」
「それはわからんの 覚えられるかもしれんし 覚えられんかもしれん ただ練習しなければ絶対に使えるようにはならんということは確かじゃがな」
「まあ 覚えられなければ転移魔法が使える者と一緒に行動すればいいだけじゃが・・・ただこの魔法をお主に薦めたのには理由があるのじゃ」
「転移魔法は一度行ったことがある場所に一瞬で移動する魔法だがお主はこれをどう思うかの?」
「・・・強力すぎる魔法だよね どんな危機的な状況になってもすぐさま自分の家に転移して逃げることができるし 逆に殺したい人がいたら寝室に自分の家から一瞬で転移し殺害して そして誰にも気付かれずに家に戻ることができる もちろん寝室にいったことがあるというのが前提にはなるけど」
「そのとおりじゃ ただ好き勝手にそのようなことをされたら おちおち眠ることもできん じゃからそうされんように対策をする」
「敵対する者を転移できなくする魔法の結界を張ったり そもそも魔法が使えないように特殊な装置を設置したりするんよ」
「ワシが言おうと思っておったのに先に言うでない この王宮にも魔法の対策がいろいろと講じられておるのじゃ」
「しかし お主はそのほとんどを無効化できるはずじゃ それが恐ろしいところよな」
「自分でもよくわからないんだけど魔法が効かなかったりするのは珍しいことなの?」
「そのような特性を持っておるのはこの世界でお主一人きりのはずじゃ 正確にその特性がどういったものなのかを把握しておいたほうがよいぞ」
「じゃあ いろいろと試してみたいので 手伝ってもらえますか?」
「それは後で ゆっくりやるとしてじゃ」
「お主が転移魔法を使えるようになれば反則的な力を手に入れることができるということじゃよ 自分を信じて練習し続けてみることをおすすめする」
そう聞くと俄然やる気がでてきた。絶対に転移魔法をマスターしたい!




