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魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
3章 白き魔女
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23話 はじめての魔法講座 


「お主に教えたい魔法があるのじゃが」


誰かに魔法を教えたことなどはないと言ってたルネ導師がボクにそう切り出してきた。


「それは転移魔法じゃ これが使えたらすぐに逃げることができるじゃろ」


気持ちの変化は嬉しいしボクのことを心配してくれているということなんだろうけどボクは逃げるための魔法ではなく敵を倒すための魔法を知りたいんだけどな。


「お主は風系統の魔法じゃから もしかしたら出来るようになるかもしれん ワシのやり方を教えてやるでの とりあえずやってみるがよい」


「あ はい ありがとうございます」


「まず魔法陣を描くんじゃ 魔法陣は使ったことはあるかな」


「いや 使ったことはないよ」


「おお そうなのかい はじめは指でこんな風に五芒星(ペンタグラム)を描くだけでも良いのじゃ」


ルネ導師は中空に指で五芒星(ペンタグラム)を描いた。いわゆる星の形だ。ただ単に手を動かしただけで別に何が起きるわけではない。


「慣れてくればこんな風にやるとよい 理想はノーモーションじゃ」


そう言ってルネ導師が杖で地面をコツりと叩くと瞬時に五芒星(ペンタグラム)が浮かびあがった。


「魔法陣ってどんな意味があるんですか?五芒星(ペンタグラム)以外の魔法陣もあるんですか?」


「ワシにも正確にはわからん 皆が描いてるから真似して描き始めたのが最初じゃしの ただ五芒星(ペンタグラム)を描くと魔法の威力が格段に上がることは確かじゃ 五芒星(ペンタグラム)以外の魔法陣でもやってみたが威力は落ちるの」


「そうなんですね 杖を使うのも魔法の威力が上がるからですか?」


「そうじゃよ このワシのローブもその為じゃな」


「じゃあ ボクも神さまから貰った杖と服を装備した方がいいかな」


「そうじゃな 全然違うはずじゃ」


「いや それならそうと早く言ってよ」


「すまん すまん 敵に塩は送るようなことは慣れてなくての」


「ボクは敵じゃないから 孫なんでしょ? 家族に魔法を教えたりしないの?」


「家族にも魔法を教えたりはせんかったの 家族も敵じゃぞ 家族同士での殺し合いは往々にあるものよ 骨肉の争いってヤツじゃて」


「そんなの寂しくないかな まぁ ボクも親とは仲良くなかったけど」


「寂しいが嬉しくもある 子が親を越えていくとはそういうものじゃ」


「獅子は我が子を谷に落とすという 這い上がってきたモノのみを育てるのじゃ そして育てた我が子に最後は喰い殺されるのじゃよ」


「なにそれ?」


「そういう逸話があるのだよ ワシはの 我が子が己より強くなることを望んでおったのじゃ そのために我が子を谷に落とした 登ってきても蹴落としてやった」


「児童虐待だね」


「実際にやったわけじゃないぞ モノの例えじゃ まあそんなことをずっと繰り返しておったらワシを越えるどころか一族郎党の誰もワシに近づかなくなった これってひどくないかの?」


「ひどいのは あなただと思うよ・・・」


「とにかくじゃ 妻に先立たれてもう半世紀近く ずっーと寂しかったのじゃ お主がワシに構ってくれるようになるまではな」


「なんだ 結局寂しかったんじゃないですか」


「コホン・・・そこでじゃ ワシの持っている魔法をいずれは全てお主に教えたいと思っておる このまま何も遺さずに死んでいくのは勿体ないからの」


「当代随一 生ける伝説の魔法使いと呼ばれるこのワシが手とり腰とり教えてやろう お主はワシの最初で最後の弟子じゃ 感謝するがよいぞッ!」


「腰とりってセクハラやん 翼ちゃ 教えて貰うのはやめたほうがいんじゃない?」


「言い間違えただけじゃ お主はワシの孫のようなものじゃからの!」


ルネ導師は慌てて否定する。


「まぁ せっかくだし教えてくれるのなら教わるよ そうだエマちゃも一緒に教えてもらわない?一応本当に凄い人なんだよね」


「翼ちゃがそう言うなら いいよ」


「それは困るの 二人に教えると最初で最後の弟子にならんじゃないかい」


「別にそこはこだわるところじゃないと思うけどな どうしても駄目ですか?」


「いや どうしても駄目とは言っておらなんだ」


「じゃあ お願いします てか部屋に戻って神さまから貰った杖と服を持ってきていいですか?」


ルネ導師に半分あきれながらボクは着替えるために一度部屋に帰ることにしたのだった。




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