16話 新たなる皇帝の戴冠
即席で作ったイマイチぱっとしない王の間でボクの友だちのアルナが皇帝になるための即位式が行われていた。
黒焦げになって死んでしまったヨハン17世の代わりに新たに教皇になったヨハン18世がアルナの頭に王冠をのせる。
ヨハン18世は前のヨハン17世とは縁もゆかりも無い人だ。神聖ミライリアでは教皇は必ずヨハンの名を受け継いでその名を名乗らなければならないらしい。
ボクは皇帝の服を身に纏い王冠を戴くアルナの姿にギャプ萌えをしてキュンキュンしていた。
いや普通に萌えてる場合じゃない。問題はどんだけ積むんだというくらい山積みだ。女の子が皇帝になるんだから不平不満を持つ人はたくさんいる。てかボクとアルナつまり女の子が2人でこの国を建て直して動かしていかなければならないなんてむちゃくちゃだ。だけど乗りかかった船だやるしかない!
もちろん全部をボクらの力でやるつもりはないしそんなのは無理だ。ボクらが決めるのは方針だけでいい。あとは詳しい人に任せればいい。重く考えずに肩の力を抜いていこう。うん。
「子どもだからたいしたことはできやしない」
ボクは今までそう思い込んでいた。でもこの世界に来て色んな経験をして大人も子ども大きな違いなんてないことがわかった。
その違いは経験が多いか少ないかではないだろうか。経験はやってみないことにはふえない。本気で何かをしたことがない大人は子どもにおとる。そういう大人はいっぱいいるよ。やってみることでしか問題を解決することは出来ないんだ。
そしてボクらに求められていることは何かと言えばこの国の暮らしを良くすることだろう。
暮らしが良くなれば王様は子どもだろうが女性だろうがその両方だろうが関係ないはず。
いい国を作ればいいのさ。そうすれば不平不満はなくなるはずだ。
あとはやっぱり王様は強くなければならい。ここの王様だった皇帝グラム・レオンハートは戦ったらもの凄く強かった。王様ってなんか血筋だけで頭は悪いし戦ったら弱いという勝手な偏見を持っていたけど上に立つ者は強くなければダメなんだ。たとえ外見がひ弱そうな女の子でも馬鹿みたいに強かったら逆らおうとは思わないはず。
もしかしたらボクが持っていたそういう王様のイメージはその王様を倒した人たちが自分達を正当化するために王様の悪口を言って作り上げるものに過ぎないのかもしれない。
なにはともあれは支配者はだれよりも強くそしてなによりも国の人のことを考えていなければならないはず。強くなりたい。だれよりも・・・
そうだ。ボクはこの世界でチートな存在になろう。
ボクはもう一つ新たな自分の目標を立てた。
「そのためには・・・修行だな よし」
翼はマンガやアニメでみる修行に憧れを持っていた。
今のボクが頼めばその道の超一流の人になんでも教えてもらうことが出来るはずだ。一応は神様に会って武器を貰ってるしそれなりの力も授かってるはずだ。めちゃくちゃ鍛えまくってやる。そしてボクは超絶に強くなるんだ!




