04話 牢の中なう その1
目を覚ました。なんか薄暗い。
「ガチャ」
翼の首には首輪がつけられ太い鎖で繋がれていた。鉄のひんやりとした感触にボクの体からさっと血の気が引く。
両手も背中の後ろで何重にも鎖で拘束されている様だ。
「落ち着け 落ち着け」
自分に言い聞かす。深呼吸をして周りを見渡す。ここは牢屋だろうか?眼の前には鉄格子がある。立ち上がろとするが上手くできない。背中の後ろで両手を拘束されているのでバランスをとることが出来ないのだ。その場でくるくると回ってしまった。
心がパニクる。何とか気持ちを落ちつかせて考える。まず周りの様子を確認し現状を把握しよう。そう心に決める。檻の中はかなり広い。鎖の長さは2~3メートルくらいだろうか。鎖は壁にしっかりと固定されている。鉄格子の外ではかがり火が灯っている。
どういうことなんだ。ヒロ達が何者かに襲われた?そしてボクも一緒に拉致られたのだろうか?
「コッ コッ コッ」
足音が少しづつ近づいてくる。翼に緊張が走る。手にはランプを持ってるのだろう。大きな影が壁にゆらめく。
「ガチャ」
鉄格子を開けて中に入ってきた。ボクは恐る恐る顔を確認する。ヒロが二タニタしながらボクを見下ろしていた・・・
「おはよう 翼ちゃ〜ん♪」
明く声をかけてくる。いや心のどこかではわかっていたんだ。ヒロ達と一緒に拉致られたわけではないと。でも考えないようにしていた。
「これは・・・どういう事ですか? ボクを・・・どうする・・・つもりです?」
「イイね 怯えてて カワイーよ」
「どうするつもりかって?これから翼ちゃんは奴隷になります!うぇーい♪」
「そんで俺らは翼ちゃんを奴隷として売っぱらいまーす まぁでもその前に少し味見をしようと思って来てみたわけよ」
奴隷?味見?ヤバいヤバいヤバい!
あまりの展開に頭がついこれないがヤバいのはわかる。逃げなくちゃ・・・必死になって立ち上がる。しかし首輪で繋がれているので無論逃げることはできない。助けを呼ぶか?声は聞こえるのだろうか?そもそもみう達も知ってるかも?大声で叫ぶのは恥ずかしくない?
「あっ 言っとっけど このことみーちゃんもエリカも知ってからね 叫んだところでだーれも助けになんか来ねーからな」
ヒロが冷たく言い放つ。
怖い怖い怖い。誰か誰かボクを助けてっ!
「翼ちゃんってエッチしたことあんの?」
「・・・」
「みーちゃんがさ 翼ちゃんは処女だって言っとった あのウブな感じは経験ないって マジで?」
「・・・」
「黙ってんじゃなーよ まぁいっか これから分かる事だから」
こんなヤツにこれからボクは犯されるの!?
翼は怯えておずおずと後ずさりする。
「わッ」
躓いて転んでしまった。ヒロは楽しそうにボクを見つめている。なんとかしなきゃ。
「ボクはオトコなんです だからやめてくださいッ」
「!?」
「急になに言い出すんだよ 笑かすなよ 確かに胸はないけどさ」
ヒロは体を揺らして爆笑する。そしてニヤリと笑って言い放つ。
「それじゃあさ ホントにオトコかどーか服を脱がして確認して見るわ」
そう言ってヒロは翼の服のボタンに手をかける。翼は顔をそむけぶるぶると震えている。僅かに盛りあがった胸があらわになる。
「ホント胸ねーな けど大丈夫 俺はそっちの方が好みだから」
ヒロはボクの胸をまじまじと見つめる。あまりの恥ずかしさと恐ろしさで涙がポロポロと出てくる。
「あれ〜 泣いちゃたよ(笑) さーて 下はどーなってんのかな?」
スカートをめくり上げられ下着を剥ぎ取られる。両足を掴まれ無理やり広げられる。力が違いすぎて全く抵抗する事ができない。
「どー見てもおにゃにゃの子じゃん つゥるつるだ これからグッチャぐちゃにしてやっけどな 翼ちゃんが女の子だって事をたっぷりと体に教えてやんよ!」
ヒロは猿のように興奮しながら服を脱ぎ始める。