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魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
2章 王都にて
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19話 皇帝VS魔法少女

 

「これは勝てる」


神聖ミライリアの皇帝グラム・レオンハートは戦況を冷静に分析し翼を問題なく殺せる事を確信した。


ならば自らの手で倒し自分の強さを国民にアピールしよう。皇帝グラムはそう考えた。国を率いる者は強くなくてはならない。実際に強くなかったとしても国民や臣下の者に強いと思われなければ国をまとめることはできない。これはいい機会だ。たしかにあの娘の魔力は相当なものだがこちらにはルネ導師と教皇ヨハンがいる。万が一にダメージを受けたとしても回復できるから低いリスクで多くの者に自分の強さを知らしめる事が出来るだろう。


皇帝グラムは剣に覇気を込め翼に斬りかかる。翼は魔法で攻撃するがグラムも魔法を使いすべてを相殺する。魔法は脅威ではないな。ちょこまかと逃げてこちらの攻撃もなかなか当たらないが時間の問題だろう。一度でも剣が当たればそれで終いだ。そのうち魔力も切れるであろうしただ攻撃を繰り返しその時を待つだけでいい。


一方で翼は皇帝グラムが自ら攻撃してきたことに勝機を見いだしていた。


「この王様 バカじゃね」


翼はそう思った。あのまま部下に戦わせていたらボクはきっと負けていた。騎士の人たちを全員倒してから王様を倒すつもりだったが王様だけを倒せばよくなった。それに王様が前線に出てきた事で他の騎士たちは攻撃をやめた。特に銃を撃って来なくなったのは大きい。間違って王様に当たったら大変だもんね。まさか王様自らが殺してくれと言わんばかりに1VS1の戦いを仕掛けてくるとは天がボクに味方してくれたようだ。


・・・と希望をもったのは一瞬で直ぐに絶望に変わった。


王様が強すぎる。1VS1でも勝てるイメージが全く思い浮かばない。部下に守られていたし勝手にあまり強くなさそうなイメージを持っていたけど決してそんなことはなかった。今まで戦っていた騎士とは比べ者にならないほどに強い。これはマジで想定外だった。ボクの魔法はまだ一度も当たってない。王様はかなり魔法を使いこなしていて魔法を撃っても全て封殺されてしまう。攻撃も何とか避けてはいるもののそのうち当たってしまうだろう。向こうはいくら攻撃を受けても回復して貰えばいいがボクは違う。攻撃を受ければそこでゲームオーバーだ。


もはや翼にはまったく余裕がなくなっていた。なんでボクはこんな無謀な戦いを挑んだのだろうか。強い後悔に襲われる。今から逃げるか?いやそれはもう無理だ。だかこのままではボクは確実にここで殺される。もうダメだ。ボクはきっとここで死ぬんだ・・・いや弱気になるな。弱気になれば一気に持ってかれる。心が折れた時点で全てが終わる。まだ攻撃は受けていないし魔力も残っている。諦めちゃだめだ。何かきっと手があるはずだ。翼は自分に言い聞かす。


「考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ・・・」




 皇帝グラムは翼を追い回し続けていた。少女なりにいろいろと仕掛けてきたようだかその全てをかわしきった。ルネ導師からの念話によるともうこの少女にはほとんど魔力はないという。そろそろ頃合だな。念話で王宮の屋上に全ての兵を集めて貰っている。これで多くの者に私がこの少女を仕留める姿を見せる事ができよう。


「もらったァァァ・・・!!!」


振り下ろされたグラムの剣が翼を穿つ!鮮血が飛び散り翼は羽をもがれた鳥のように下に墜ちていく。


ボクは塔の上に墜落していた。


「げっほ・・・」


口から血が出ている。血の味がする。たぶん落下した衝撃で内蔵が持っていかれた。


「はぁ・・・はぁ・・・うぅ・・・」


王様が空から降りてきてボクに近づいてきた。


「何か言い残すことはあるか?」


マンガでよく聞く台詞だ。余裕しゃくしゃくでなんかムカつく・・・だけど・・・


「王様 教えてあげる それはフラグって言うんだ そのセリフそのまま返してあげる」


「貴様何を言っておる!?」


「それが最後の言葉になるってことだよ 必滅の息吹(エターナルブレス)ッ・・・!!!」


翼は残っている魔力を振り絞り超絶究極魔法『必滅の息吹(エターナルブレス)』を発動させた。


皇帝グラムは跡形もなく消え失せた。その場に静寂がうまれる。周りの人間は皆何が起きたかのか分からず呆然と立ち尽くしていた。


「もうボクは指1本も動かすこともできそうにないな」


あとは殺されるのを待つのみか・・・


翼は皇帝グラムと戦いながら上空で『必滅の息吹(エターナルブレス)』を生成していた。バレないようにかなり上空で生成していたのでほとんどの魔力を使ってしまったが誰にも気づかれなかったみたいでよかった。一度目に発動した時に周辺の雲を全て巻き込んだので今回は天候を変えることもなかったのも大きかった。


そして上空で創りあげた『必滅の息吹(エターナルブレス)』をあの瞬間に王様に撃ち落としたのだ。


だが流石にボクはもうここで終わりだろう。やれることはやったよ。もう思い残すことはない・・・と言ってみたかったけどボクの胸は後悔でいっぱいになっていた。


「やっぱり死にたくないよぅ」


ボクの目は涙で溢れていた。だがそんな翼に冷静さを取り戻した騎士達が剣を握りしめ今襲いかかるのであった・・・!


出来ればこの後もう一度更新する予定です。てっぺんを超えるかも知れませんがよろしくお願いしますm(*_ _)m

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