15話 五芒星
翼は王宮の真上に陣取っていた。
「さて王様はどこにいるのだろうか?」
とりあえず攻めればいいと思って来たけれど流石に闇雲に突っ込んだところで魔力を無駄に使って殺されるリスクを増やすだけか・・・少し冷静になろう。
「うーん やっぱり王様は高いところにいる気がする」
・・・わかっているよ。ちっとも冷静じゃないし自分の頭が悪いということはね。認めるよ。ボクは頭が悪い。結局のところ色々と考えたって無駄なんだ。
昔から『下手な考え休むに似たり』っていうじゃない。とりあえずやってみてその結果をみてから次にどうしようか考えよう。
やる前にもしかしたら失敗するかもと思ってなにもしないのが一番のバカヤローだ。ボクは今までずっとバカヤローだったけど反省した。
結局のところやって見なきゃわからない。少し考えて分からなかったらやってみる。そうこれでいいんじゃないかな。
王宮の中心部にスカイツリーのような建物がある。あれが一番高いしあそこで王様がふんぞり返っていそうな気がする。
「あれを壊せばいい♪」
よーし考えがまとまった。少し不安だけど・・・いやとっても不安だけど・・・とりま魔法で壊してみよう!
翼は下から完全に姿が見えなくなる高さまでもう一度急上昇した。
「なぜなら・・・ボクは必殺技を思いついたのだ!」
こういうのボクは大好だ。ワクワクする。まず翼は風の魔法で竜巻を発生させた。そうして竜巻の回転を上げていく。竜巻は積乱雲を巻きこみどんどん大きくなる。
気づくと周辺の雲が集まり雨が降りそそぎボクはびしょびしょになっていた。正直これは想定していなかった・・・
「ハックション!」
びしょ濡れで寒いし暴風に煽られ服がはためいているしその上に雷までも発生して感電しそうだしでコンデションは最悪だか無視して竜巻に力を注ぎ続ける。
周辺の雲を全て呑み込ませて翼は超巨大な竜巻を創りだした。空は雲ひとつない青空に変わる。そしてそれを今度はそれを圧縮する。小さく小さく圧縮する。
かなり魔力を消費して翼は白いピンポン玉のようなモノを創りだした。そして急下降すると王宮の中心部にある一番高い塔の広くなっている部分・・・スカイツリーで言うところの展望台みたいなところにそれをぶん投げた。
超絶究極魔法『必滅の息吹』!!!
「当たった!」
かと思ったその瞬間・・・王都を囲む5つの建物の先端に眩い光が走り五芒星を描いたかと思うと塔は紅い光に覆われ『必滅の息吹』は防がれてしまった。
「魔法障壁!?」
翼はさらに膨大な魔力を『必滅の息吹』に込める。
「いっけぇぇぇぇぇッ・・・!!!」
魔法障壁は消滅し五芒星の光が消えた。『必滅の息吹』は無慈悲に塔に吸い込まれていき壁に当たると塔を吹き飛ばした。
──そうして轟音ととも塔の上半分が崩れ落ちた。
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