表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
2章 王都にて
14/112

06話 王子様に見初められて その5


目の前に神聖ミライリアの皇太子ユリウス・レオンハートがいる。黒髪のイケメンだ。背も高い。コイツがシュリを・・・


「服を脱げ」


そう言ってユリウス自身も服を脱ぎだす。


ボクの気持ちはすでに固まっていた。もちろん遅すぎるけどね。ここに来るまでにもっと早く逃げておけという話だけれどもそんなのは関係ない。もうどうとでもなれ!


ユリウスが一瞬目を離した瞬間にボクは横に置いてあったでっかい壺をユリウスの頭に叩きつける。


「ガッシャーン」


倒れ込むユリウス。ボクはなんか石で出来ているっぽい台を持ち上げ追撃をくらわす。何度も何度も振りあげる。気持ちが高ぶってきた。台は血で染まる。


「ハァハァハァ・・・」


かなり物音を立てたのに誰も来ない。シュリをあんな目にあわしたんだ。物音が立つのはよくあることなのかもしれない。ふとベッドに置かれた小さな剣が目に入る。ユリウスの護身用だろうか?何か役に立つかも知れない。翼は剣をちょっと拝借して部屋を後にする。



✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼



翼は王宮を堂々と歩く。下手に走ったりするより怪しまれないだろうという判断だ。でも流石に魔女っ子が1人で王宮から出ようとしたら見張りに止められるだろう。


「さて どうしよう」


ふと前を見るとロゼッタが歩いてくる。目が合った!?キリッと睨まれる。


「こんな所でなにをしてるのです?」


「えっと 部屋の場所がわからなくなってしまいまして」


流石に無理があるかな。たぶん事が済むのが早すぎる。


「そうですか 王宮は広いですからね」


そう言って部屋までの帰り方を丁寧に説明される。マジか!?


「殿下は御情けを賜って下さらなかったのですか?」


「あ はい」


「まぁ そちらの方がよかったかもしれません」


とりあえず勘違いしてくれた様だ。なんだか緊張が解けてトイレに行きたくなってしまった。


「すいません 近くにトイレってありますか?」


「トイレですか?それでしたらそこの角を右に曲がった奥に侍女の為のものがあります」


翼はトイレに駆け込む。


「ふうー」


スッキリして手を洗っていると同じくらいの背格好のちっこい女の子がトイレに入ってきた。


翼はひらめいた。あの子の服もちょっと拝借しよう。ボクは隣りの部屋に入り便座の上に立ってジャンプして女の子の部屋の壁に手をかけよじ登りその子の眼の前に飛び降りた。ボクは身軽なのだ。木登りが得意でよく友達から猿だと言われていた。


女の子は目を大きく見開きめっちゃ驚いている様子だった。ボクは便座に座ってるその子の首先にユリウスから拝借した剣を突きつけた。


「静かに 痛くしないから すぐ終わるから 服を脱いで」


そう言って自主的に服を脱いでもらう。女の子はぷるぷる震えながら下着姿になる。うん。胸がない。ボクの仲間だ。


翼は自分の服を切り裂きその布で女の子の口に猿ぐつわを噛まし手と足を拘束した。そうして脱いでもらった侍女の服に着替える。


「うん 丁度いい」


ボクは女の子の服を拝借してまた壁をよじ登りトイレを後にした。これで少しは目立たなくなったはずだ。さて王宮の出口はどちらだろう。


翼は広い王宮の中を急ぎながらかつ慎重に出口を探す。やっと王宮と王都をつなぐ石橋の通路の前に出た。水路を越えれば王宮から出ることができる。しかし結構な数の見張りがいる。さてどうしようか。


「堂々といこう」


翼は軽く会釈をして通り過ぎようとした。


「おい」


まずい。気付かれたか・・・


「この時間に外に何の用だ?」


「はい 大切な封書をお渡しに行くように言われまして」


我ながら無茶苦茶だ。


「もしかしてカーリー将軍の件か?」


「はい」


誰だよソイツ(笑)


「この時間に君みたいな少女が1人であそこまで行くのは少々危険だ 私はもう少しで交代の時間だから護衛を兼ねて付いていってあげよう そこの小屋で待っていて貰えるかい?」


困ったな。だがしょうがない。翼は重い足取りで小屋に行く。小屋の中には人が数人いるようだ。どうしようか・・・とりあえずノックをしなくちゃダメかな。ボクはノックをする。


「はい なんですか?」


「カーリー将軍の件でここで待つように言われました」


「了承しました 中でお待ちください」


翼は椅子に座って待つように言われる。


「!?」


突然鐘の音が一帯に響き渡る。


「カーン カーン カーン」


ビクッとする。見張りの人達が一斉に立ち上がる。


「王宮に侵入者が出たようだ 君はここにいてくれたまえ」


そう言って慌てて部屋から出ていく。部屋にはボク1人になってしまった。よしチャンスだ。逃げよう。


翼が部屋から出ようと思った瞬間にカーリー将軍のとこまで護衛を申し出た男が入ってきた。


「侵入者が出た 身長140cmくらいの黒髪の少女で服は侍女のものを着ているらしい 私は捕縛するために探しにいかなければならないのでカーリー将軍の邸宅まではすまないが1人でいって貰えるか?」


「・・・」


「・・・!?」


「お前か!!!」


翼はあっという間に取り押さえられたのだった・・・




明日も更新の予定です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ