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魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
3章 白き魔女
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群れる奴は弱い

ボクは天冥の塔をざっと2000時間くらい攻略した。事前にいろいろと調べていたので知ってたけれど、このダンジョンではお腹がすかない。腹ぺこで目が回るということはないのである。疲れもしないし、眠くもならない。ずっとゲームをやり続けることができる夢のような空間だ。


このダンジョンには空がある。お日様が昇っては沈む。だから、どのくらい時間が経ったかは知ることができる。数えていたら今日が記念すべき…かどうかは知らんけど100日目でした。


とにかく、ボクはゲームなら寝ないでも24時間くらいならずっとできる人なのだ。というか、それがとても幸福な人なのだ。


「なんて理想的な空間なんだッ!!」


「あ うん そうだね」


ひまひまは戸惑いながら答えてくれた。しかし、まぁ 皆んなが何となく空気を読んでボクに合わしてくれていたのは最初だけだった。


そして、1週間もするとみんな精神に異常をきたした。テスは「ケーキ ケーキ ケーキ」とずっと繰り返し呟いていた。


ひまひまは頭がお花畑になっていた。実際に花がみえるらしい。怖い話だね。


1ヶ月もしない内にゆうたさん以外はエマが魔法で創る空間から出てこなくなった。


「ボクは俺は止まんねぇからよ ゆうたさんが止まんねぇかぎり その先にボクはいるぞ! 」


「⋯」


「だからよ、止まるんじゃねぇぞ」


「いや それ 死ぬヤツのセリフだから」


その言葉を最後に残してゆうたさんも攻略に参加しなくなった。


パーティーは解散だ。みんな仲間だったと思っていたのにな。でもいいんだ、ボクはこれからもゲームでもリアルでも異世界でも永遠にソロプレイヤーだ。


「人はみんな 一人で生まれて 一人で死んでいくんだよ」


ボクはそう呟いた。ボクは全てを達観しているのだ。


「みんな群れるから弱いんだ 群れていて人の目ばかりを気にしていたら 自分の好きなことなんかできやしない」


そうだよ。そうだよ。ボクは間違っていない。


「でも⋯寂しいな」


その声はモンスターの悲鳴に掻き消された。

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