表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女に転生したら〇〇されたww  作者: メろロメん
3章 白き魔女
109/112

冒険者どもに告ぐ その4


「弱いな この人たち···」


ツバサは天冥の塔に挑む冒険者に対して、心底そう思った。偉そうに言うもりはないけど修行が足りない。


一つのミスが命取りだ。そう、この世界では文字通り本当に人は簡単に死んでしまう。


であれば、準備は万全に、一瞬の隙もなく、用心深く細心の注意を払って、事に望まなければならない。なのに、この人たちは本気の覚悟がない。だから、死ぬッ!


みんながやるなら自分もwとか、とりま楽して稼ぎたいとか、そんな風に軽い気持ちでやって来るのは勝手だけども、後で後悔するのは自分だよ。その代償は精々(せいぜい)その命で(あがな)うがよいッ!


ボクはそんな中二病全開のセリフを頭の中で吐いて、アゲアゲな気分になっていた。だけども、まぁ、流石に目の前で人が死んだら目覚めが悪い。


「助けるよ 刃風(ブレイド ウインド)


ボクは、女戦士の影から飛び出すと巨大なオーガ三体の首を一瞬で風の魔法で斬り落とした。冒険者たちは、唖然としてその少女を見た。


「待たせたな ボクが来たからには もう大丈夫だ 安心していいよ 誰も殺させはしないッ!」


ボクは決めゼリフを吐いた。別に痛いヤツで構わぬのだよ。カッコイイが正義だ。そして正義はいつも自分だけの独りよがりのものだ。


꒰ঌ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ໒꒱


目の前が真っ暗です。視界が遠のいて…いきません!!!


むしろハッキリして来ました。目の前にクアンさんがいます。クアンさん?!?!?


燃えていた身体もなんともありません。ただ、服はないです。


「待たせたな 俺が戻って来たからには もう大丈夫だ 安心しな クランコリンちゃん アンタを殺させはしないッ! ギリギリ回復が間に合ったな これからは俺たちのターンだぜぇ!!!」


両手を広げてクアンさんは、悠々(ゆうゆう)と巨大なドラゴンに語りかけ始めました。


「ははーん 気づいたかい この霧に! お前さんの 物理攻撃力 魔法攻撃力 物理防御力 魔法防御力 スピード 運 全てのステータスは既に極限まで下げてある」


巨大なドラゴンは明らかに動揺しています。いや、もちろん、勝手に私がそう思っただけですが…


「理解したかい? さぁ 更に戸惑い迷うがいい ()永遠なる(エターナル )幻影の貴婦人(ファントム レディー)


巨大なドラゴンよりも更に巨大な女性の幽霊が出現しました。ドラゴンは女性の幽霊に対して攻撃を仕掛けますが、全てが透けてしまって当たりません!


「いい合いだな (またた)破滅(セイント オブ)雷聖(ディストラクション)


急に空が真っ暗になり、雷雲がもくもくと立ち込めたと思うともの凄んごい雷撃が何度も何度も執拗に巨大なドラゴンに降り注ぎます。そもそもどうして塔の中なのに空があるのでしょうか?



「これで終わりだ ミョルニルとグングニルの競演の調べをしかと聞け 神槍神槌(エンド オブ ザ )終焉(ディヴァインウェポン)


時空から大量の槍と槌が出現し一斉に巨大なドラゴンに襲いかかります。ミョルニルとグングニルってあんなに沢山存在するんですね。そんな事を考えている内にズブズブと大量の槍が刺さって巨大なドラゴンは血達磨(ちだるま)になって息絶えてしまいました。


「大丈夫か?クランコリンちゃん」


「はい 大丈夫です!」


「くそ お前さん以外のヤツらを救う事が出来なかった…くそッ くそッ…!!!」


そう言って、クアンさんは地面を殴っています。その手の甲に血が滲んでいるのを見て、助けてもらったにも関わらず、私は急に強い恐怖を感じて、この場所から1秒でも早く街に戻りたくなりました。


「アイツらの弔い合戦だ クランコリンちゃん 絶対にこのダンジョンを攻略してやろうぜぇ」


「はい そうですね 私 頑張ります!」


痛恨のミスです。気迫に押されて、反射的にそう答えてしまいました。クアンさんは仲間がみんな死んでしまったのに、まだ天冥の塔に挑むつもりの様です。


誰もまだ攻略出来ていない、とっても危険な伝説のダンジョンで、命の恩人ではありますが、よく分からない正直に言うとヤバそうな男の人と裸で2人っきり…これからどうなってしまうのでしょうか??



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ