異世界怖い
さて、セカンドワールドの武器には……というよりはありとあらゆる物体にはグレード、耐久力、硬度というものが存在する。
硬度は数値でマックスは999、耐久度はパーセンテージで表されるが硬度と攻撃した側の実力、グレードその他いろいろな計算を経て減っていく。
グレードはそのままランク、ギルドと同じくFからA・S・EXと有りEXが最上級ランク。
ちなみに武器や武具のS以上になってくると耐久度が無限になっている物も、多くはないが存在する。
この耐久度が0になった場合破壊扱いとなってしまいいかなる手段でも修復不可能となる。
俺の【武器破壊】は攻撃してきた相手の武器耐久度をゼロまで引き下げるというものだ。
もちろんそれができない武器も、こちらも耐久力無限並みに少ないが存在するし相手の力量次第でも破壊はできない。
またそういった武器破壊を防ぐスキルなんかも存在するし、相手によっては【物理反射】さえきかない場合がある。
例えば俺、攻撃力と防御力を比べた場合桁違いになってしまうので物理攻撃を反射してもダメージにならない。
最もセカンドワールドにおいてダメージゼロは存在せず小数点以下まで無限に低くなっていく。
つまりほとんどゼロ程度にしかならない。
【物理反射】についてだがこれはまた面白いスキルで、相手の攻撃力と自分の防御力、自分の攻撃力と相手の防御力、そして相手の運などからダメージ数値が導き出される。
ちなみにセカンドワールド時代、大体のキャラクターは即死していた。
例えば狼、俺に噛み付いた瞬間その牙は全て砕けて、なぜか頭が破裂して。
盗賊、俺をナイフで切りつけた瞬間ナイフが砕けてこれまた何故た腰から上がぐるんと横向きに一周してちぎれた。
PK、直接殴られた、何故か右腕から順に破裂していった。
こんな感じで結構悲惨な状態になっていた。
その点、今回俺を切りつけたおっさんは片腕の骨折だけだ。
並みのカンストプレイヤーでも運が良くないと重賞、最悪死亡なのにこのおっさんは相当運がいいようだ。
そう感心していた時だった。
床に倒れふすおっさんの右腕を踏みつけながら受付のおばちゃんが話しかけてきた。
けが人の、それも骨折してる人ノ腕踏むとか何この人超怖い。
「登録賞で来たよ、さっさとそこに名前を書きな」
そう言って渡されたのは一枚のカード、おばちゃんが怖いので位相で裡面に名前を書き込む。
もちろん日本語で、だってこの世界の文字しらんしなんとかなるでしょう。
そう思っていたらカードをおばちゃんにぶんどられた。
それと同時に倒れているおっさんの懐をあさり、カードを奪っていた。
俺のカードが緑なのに対しておっさんのは黒かった。
おばちゃんはそのままカードを見比べ、何かあつぶやくとカードの色が変わった。
俺のは白く、おっさんのは緑になった。
「緑は初心者の証、ランクFの人間のもんだ
受けられるのはギルドの雑用仕事のみ、白は普通の奴ら基本的になんでも受けられるが身の程をわきまえなさい、黒はブラックリスト、カードが黒くなってから事件を起こしたことが発覚すればFに逆戻りだ
ついでに黄色はランクE、街からでられないがギルド以外の雑用仕事も受けられるようになる」
おばちゃんが丁寧に、でもやっぱりぶっきらぼうに教えてくれた。
ゲーム時代から、セカンドワールドげには違う文字が存在していたのにギルドのランクとグレードは何故かアルファベットだったがここに至ってもそれは変わらないようだ。
ブラックリストとかの設定は知らなかったしそんなものは存在しなかったからこの世界のルールなのだろう。
クエストに関してもF・Eランク以外は自由に仕事を選べる。
なのでランクDの人間がいきなり最上級EXランクを受けることもできる。
もっともEXランクともなると国を潰すくらいのお仕事になるが。
何はともあれ登録は終わった。
今日は少し騒ぎになりすぎたみたいだし、おばちゃん怖いし、金も少しならあるわけだからショッピングをしようと思います。
仕事はまた今度でいいや。