朝チュン?
あれからレンの登録を終えて宿に戻った俺たちは部屋をシングルからダブルにかえた。
そこで約束通りレンの (控えめな)胸に抱かれ、ベッドから蹴り落とされて寝る羽目となった。
俺もレンも互いにいい雰囲気にはなっていたが俺が「こういう行為はマイホーム買ってからにしよう、それが済んだら結婚しよう」といったところ、相当覚悟を決めていたのかレンは恥ずかしくて顔が見れないと騒ぎ、壁ドンされて落ち着いたところを今度は俺が抱きしめた、そしてそのままベッドに潜り込んで眠りについた……までは良かったがレンの寝相が思いのほかというか驚く程悪かった。
まず他初めに抱きしめていた俺の腕から脱出、そのまま俺を蹴り落とし朝になるまでベッドの上で数回転してシーツを渦巻き状にしていた。
一方俺は床で寝た。
「昨夜はごめんね?」
「ただじゃ許さないよ」
にっこりと微笑みながらそう伝える。
その瞬間レンはちょっと涙目になった、ちょっと罪悪感あるけど可愛い。
「はい、そこに座って」
そう言ってベッドを指差すとレンは素直に座った。
「今からお仕置きを始めます」
再びニッコリ笑顔で、今度は指をわきわきさせながら近づいて行く。
レンは今度は涙目でありながら唇の橋をひくひくさせて怯えている、あーもう可愛い、ゲーム時代もこの可愛さがあったからこそ甘んじて街とかに入れる手助けをしたんだ。
「さて、じゃあ……抱きつきの刑」
「むぐっ」
そういってレンを力いっぱい抱きしめた、ちょっと苦しそうな声を上げるがお仕置きなので我慢してもらう。
俺が本気のチカラで抱きしめられるのはこの世界にはレン以外にはいない。
レン自身も俺と同じ防御型カンストプレイヤーで圧倒的防御力と厄介なスキルを持ち合わせている。
さすがに宇宙空間適正とかはないと思うけど似たようなことはやって出来なくもないはず。
「ぷはっ」
俺がレンを離したのは十分が立ってのことだったとここに明記しておく。
その後ちょっとむくれたレンに一時間ほど全力で抱きしめられ、いちゃいちゃしていたところをほかの客と宿の支配人 (独り身)に涙ながらに怒られたのも明記しておく。