【やりたい放題悪役令嬢】人生最後の1日、美貌と【男を見る目以外は駄目駄目令嬢】の動く事も喋る事も出来ない最期の意地
人生やりたい放題やりました。
悪役令嬢やりきりました
そんな私にもついに最後の時が来ます
私は貴族の令嬢として産まれました。
家柄と容姿に恵まれ私はやりたい放題生きてきました。
30年も生きる事は出来ませんでしたが、やりたい放題生きた私には父親の違う数人の子供がいます。
貴族との間に浮名を流し。
人生で5人の心を深く墜落させました。その5人との間に何人かの子供を授かりました。
私は正義か悪かと言われれば、間違い無く悪です。有能か無能かと問われれば無能です。モラルなどありません。
すきなもの? 男が好きです。
私と同じぐらい男遊びが激しい女は、例外無く売女と呼ばれてます。
だけど私はそうは呼ばれませんでした。
私と売女との違い。
それは関係を持った男の質の差です。
私自身は欠点だらけです。
ただの男好きです。
でも男を見る目だけは、この世の誰にも負けない自信がありますから……
悪い男達と遊べば売女と呼ばれ。
女の名誉は落ちます。
逆に良い男達と遊べば名誉は上がる事さえあります。少なくとも名誉が下がることは滅多にありません。名誉が下がる様な男とは関係をもちません。
本当に良い男と関係して名誉が下がる事があったとしたら、それは他人の嫉妬と言うもの。 気にする事もありません
男を見る目がある私が愛し、私を愛してくれた5人の男達。
その5人ともが集まってくれている。
コレから病死する私の枕元に……
今日が私の人生最期の日になるでしょう。
正直参りました。
嬉しいから参りました。
5人全員揃ってくれるとは思っていませんでしたから……
一人の男は私の枕元で号泣しています。
「僕が不甲斐ないばかりに、君と結婚してあげられなかった」と王子が泣いてます。
私は未婚。
未婚のまま子供を産みました。
王子と出会ったのは5人の男達の中では1番最後。ある意味最後の男です。
未婚の私にトッテ彼らは私の愛人だが、彼らにとっても私は愛人になるのでしょうね。
5人の中には望まぬ政略結婚を強いられて、その反動で私を愛してくれた人もいます。
王子も、その一人です。
全ての貴族が私の様に、やりたい放題悪役令嬢出来る訳でもありません。
人間は弱いものですが、悪役令嬢は弱い者には勤まりません。悪役令嬢は強く無くてはいけませんから……
全ての人に悪役令嬢の様な生き方を望むのは酷な事でしょう。
王子は優しい男です。
それだけに王家に縛られて窮屈そうに生きていた真面目。私はそんな王子に
「もっと自由に生きても良いんですよ」
と悪い事を教えてあげました。
がんじがらめに生き方を決められていた王子を私は容易く撃墜出来ました。
真面目な王子が堕ちていく様は、それはそれは面白かったです。
予想外な事に。その後……
生真面目な王子は『離婚して君と再婚しよう』と言ってくれました。
ですが、それは叶いませんでした。
私は悪役令嬢です。
やりたい放題していた私の評判最悪です。
王子は私と再婚出来なかった事を今でも悔いてるようです。
「こんな事になるならば……」と
「……」
(その態度と言葉だけで、十分愛を感じますよ王子)
そう言ってあげたかったのですが、すでに喋る力さえ私にはありませんでした。
ただベットに横たわるだけの私。
その周りに私の愛した5人の男達があつまったのには理由があります。5人の男達には知りたい事があるからです。
私の子供達の父親の事です。
私には数人の子供がいます。
父親は、ここにいる5人。
それぞれ父親が違います。
問題なのは、この中の誰が誰の父親なのか? 父のわからない子供もいる事です。
男達は複数の子供達、どの子が自分の子供なのかを知りたいのです。交際期間が、かぶってる間に産まれた子供達もいますから……
男達とすれば自分の子供だと確信が欲しいのでしょうよ。だから私に誰が誰の父親なのか確認したいのです。
(初めは私に聞く気だったのでしょう)
しかし……すでに私には言葉を話す力も残っていませんでしたから。
口を聞けないほど、私が弱りきっていると知った男達は泣きました。
「もっともっと早く病気に気がついてたら、病気を何とか出来たかも……もっと早く子供の事を聞いておけば」と言い出します。
最終的に……5人の男達は、
『あの子供の父親は自分だ。』と互いに言い張って喧嘩をはじめました。
「…………」
私はソレを聞いています。
私は答えを教えようと最期の力を振り絞っりました。が……ヤハリ喋る力も残っていません。
「あの子は僕の子だ。目の色が僕と同じだ」
「目の色は俺とも同じだ。俺に似て頭脳明晰だし」
学生時代の恋人達。
身体能力に恵まれた男と頭の良い男が喧嘩をしています。
私が学生時代につきあっていた二人です。 私が妊娠して退学した時、「父親は俺だ」と身体能力に恵まれた男が名乗り出て私と共に退学しました。
彼は私との結婚を望みましたが、彼の親に激怒されて無理やり戦場へ送られました。
私達は引き離されました。
頭の良い男は世間には、子供の事は知らぬ存ぜぬを通しながら、私との関係を続けて私を支援してくれました。私は出産。子供は私が引き取り育てました。
頭の良い男と私は夫婦の様でした。
戦場から帰ってきた身体能力に優れた男。
即座に私を探し出し、その後えらい事になりました。男達の私と子供をめぐる争奪戦。
今思い出しても笑っちゃう。
そのくらいの大喧嘩。
それが今でも目の前で続いてる。
私は男達が私をめぐって争う姿が大好きです。
正直父親がどっちか?
なんて、私にもわからないです。
私の愛した5人。
残り二人の男も似たような状況でした。全ては私の男好きが原因で、男達を惑わし喧嘩がおきました。
楽しかった。
私は男を見る目だけは自信があります。
ですがそのせいで、本当に良い男を見ると我慢が出来ませんでした。我慢しませんでした。
私が二股三股五股かけたせいで男達が各々喧嘩をしています。。
私は男好きな駄目な女です。
普通なら破滅してるでしょう。
私が悪役令嬢で無ければ、私に男を見る目が無ければ破滅した事でしょう。
(私は男達が私を取り合って喧嘩をするのが好き)同仕様もない悪癖ですけど。
好きなものは仕方がありません
「私をめぐって争わないで」
と言うのが好きです。
いまだって、私の愛した男達が、私と子供達をめぐって争ってるのが楽しいです。
(私は駄目な人間です。
だけど私の選んだ男達は私とは違う。
ぜんぜん駄目じゃない)
駄目な男とは容姿や稼ぎが駄目な男。
では無いでしょう。
駄目な男とは子供や女の害になる男の事
駄目な男は自分の子供や女を平気で傷つけたり捨てたりします。
やりたい放題、悪役令嬢した私。
駄目な女です。
ですけどね。
私には男を見る目だけはあります。
と言うかそれしか取り柄がありません。
自分がアレですから……
駄目な男、同類はすぐわかります。
その逆に良い男も、
私が選んだ5人の男は凄く良い男達です
例えば1%でも子供が自分の子供である可能性があれば、放ってはおけない男達です。
私はそんな良い男だけ選んで愛した。
私の子供ならば、血がつながって無くても養子にしかねない憎い程良い男。
そんな男達だけ私は愛しました。
私は、そんな良い男達しか愛しません。
そんな良い男達を男好きな私は愛しましたし、そんな良い男達から愛されました。
だから子供達の事は何も心配していません。『良い男を愛して良い男に愛される』とはそう言う事です。
良い男を愛し愛されれば何も心配しなくても良い。男が何とかしてくれる。
良い男と、
そうで無い男とでは、
女に与える安心感が全然違います。
良い男には安心できます。
結婚は出来なかった女ですが、女に生まれて良かった。
私は良い女では無かったかも知れませんが、良い男達を愛して良かったと思います。
女の人生は良い男に出会えるか?
間違えずに良い男を見抜けるか?
良い男を選べるか?
良い男を愛し愛されるか?
それで大きく変わります。
男を見抜く目が無ければ
運に頼る事になります。
駄目な男を選べば人生駄目になります
良い男を選べば人生良くなります
当たり前の事です
その当たり前の事がなかなか出来ません
私は男を見る目しか脳がありません
他に褒められる所がありません。どころか叱られる所のほうが多い人間です。
だから私は悪役令嬢として生きました。
が……
それで良かったです。
子供達の心配をせずに逝ける。
母としては失格でしたが、それを補ってあまり有る父親候補を5人残してあげられる
こんな私の為に泣いてくれる男達です
何よりの子供達への贈り物です。
5人の父親候補は無責任ではありません。
駄目な私といるよりも幸せでしょう。
父親以外の4人の男も、きっと私の全ての子供達の後ろ盾になってくれるはずです。
何せ子供達は私を通して血がつながっていますからね。
自分の子供の兄弟姉妹を、ほうっておけるような男達ではありません。
ましてや5人の誰が父親か?
わからない子供もいます。
他の男が育てたとしても、自分の実子の可能性もありますから尚更に……彼等は子供達を放ってはおけないでしょう。
私の子供達は5人の素晴らしい男達の庇護のもと育つ事になるでしょう。
私はやりたい放題、悪役令嬢として無茶苦茶な生き方をして死んで行きます……
男を見る目があったから……素晴らしい男達に泣いてもらえる。見送ってもらえる。子供達にも何の憂いもなく逝ける。こんなに幸せな女はいないでしょうよ。
女ならば、良い男を見極めて愛さなきゃ嘘でしょう。
それは……
女にしかできない特権なのですから
駄目男に使う時間は勿体無いです
他人から見れば……
私は誰からも結婚して貰えなかった、だらしない女と写るでしょう。
しかし私に言わせてもらえば
(私は誰もが羨む5人の素晴らしい男達を、ある意味囲っていた女)と内心思ってます
口には出せませんけどね。
現に今日その5人ともが私の為に集まり号泣してくれています。
こんな幸せはありません
世間からはうしろゆびさされ、悪役令嬢と陰口も叩かれましたが、私自身はやりたい事をやりたい様にやって満足な人生でした。
ほぼ悪役令嬢人生やりきった。
最後には愛された男達に見送られて幸せ
やりたい事はあと一つだけ。
他人になんと言われようが、抑えるべき所はおさえて、やりたい事をやる。
幸せを掴む
それが悪役令嬢では無いでしょうか?
悪役令嬢には悪の美学と誇りと幸せが有るのです。そして悪役令嬢の義務も……
私は最期の、本当に最期の力を動かない身体に込めなきゃ。
力など、もう残っていない悪役令嬢の身体を美学と誇りと幸せを願い、ゆっくりと動かします。
コレまでやりたい放題やってきたのですから、最後までおさえるべき事と、やりたい事はやらなきゃ駄目。
悪役令嬢の誇りと意地にかけて、男達の記憶に、忘れられない最後のお別れのキスをしてから、この世を去らなきゃいけません。
最後のキスは5人の男達への愛の呪い。
このキスの力を男達が忘れ無いうちは、私は彼等の心に生き続ける事が出来る
悪役令嬢は、たとえ死んでも誰かの心の中に鮮やかに残る者
その記憶が、この世に残す愛しい我が子達を守る最期のお守りになるでしょう。
そしてきっと、私が選んだ愛しい彼等は生涯、私のキスを忘れられない。生涯私の子供達を気にかけてくれる事でしょう
悪役令嬢の死に様はきっと…………
その様にあるべきでしょう?
それにしても
自分の事しか考えられない私の様な悪役令嬢でも、良い男に巡り会えれば
愛する男の事を想いやる女にも
愛する男との間に産んだ子供達を大切に思う母にも変われるのですから
不思議なものです
感謝してます




