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俺の異世界冒険記!  作者: ワシュウ
領主の娘 領地に行く
99/385

コーネリアスと婚約者

スコットと2人で寝坊した。


アンナが起こしに来たのに「朝ご飯いらないから寝る」と言ってたみたいだ。

スコットも「僕も」と言ったらしい。

全然覚えてない!


エジソンが根性で雪の中を歩いて来ていて、スコットの従者が改めて起こしに来て、わぁ寝坊した!と飛び起きたのだ。


急いで着替えてアタフタして、アンナが呆れてた。

スコットはコーネリアスの部屋に向かって、俺は暖炉のある部屋に向い、エジソンに会いに行った。


「トーマスさん、お待たせしました!

すみません、お恥ずかしい事に寝坊いたしましたの」


「いや、いい

そんな事だろうと思ったけど、心配で一応来てみたのだ」


俺はエジソンと部屋に向い、アンナにお茶とお菓子を頼んだ。


「無事に帰って来られたのだな。もしかして隣国に残ってるのかと思ったのだ、マンドレイクは回収出来たのか?サルマン殿はどうなった?」


「長くなると思いますので、アンナがお茶を持ってきてから話しましょうか。

まあ結論から言うと、マンドレイクは回収出来ませんでした。もうサルマンの手元には無いはずです」


「何?!・・・第三者の手に渡ったのか?」


「一服盛られましたのよ、トーマスさんの助言通り飲んでから行って良かったですわ、英断でしたね」


エジソンが目を見開いて驚いていた。

俺を足の先から頭の天辺まで見てから

「大事はなかったか?」と心配してくれた、いい奴だな。


アンナがお茶を持ってきてから、俺は朝食の代わりにクッキーを摘んで食べて、簡単に話した。


「と言う訳で、レベルが上がって錬金術が使えるようになりましたのよ!

せっかく錬成できるのに13歳になるまでは隣国のダンジョンでしか使えませんの!

色々と試したいのにぃ〜、ロバートさんやカインが羨ましいですわ!」


「マンドレイクの話はどこへ行ったのだ!

まさか、ダニエル殿から回収してないのか?」


「回収したところで、どうせ隠し持ってますよ。わたくしのような若造では立ち打ち出来ないです」


「時の偉人なだけはあるな・・・」


その偉人を出し抜いたのは天才の君だけどな!


エジソンにロバートさんのコーヒーを出して、お砂糖とミルク入れますか?

と聞いたら、それは媚薬入か?と茶化された。

ちなみに、ヴラドやスコットや大使に口付けした話は省いてる。

エジソンの中の俺の株がこれ以上暴落したら嫌だから。


ルーンダンジョンの調査資料の書き写しを見せてもらったけど、ルーン文字なんてさっぱりわからない。

ルーンダンジョンのダンジョンボードに載ってる文字なら読める不思議。

文字取得に条件があるんだな、ダニエルに聞きたくないから攻略していけばわかるだろう。



帰りにお母様が来て、明日もしかしたら来客があるかもしれないから、朝から図書館に行くか家にいるならエジソンには遠慮してもらえと言われた。


エジソンが明日は遠慮しておくと行って帰って行った。

屋敷の門を出た所でエジソンを回収して、自宅まで送った。

アイテムボックスから夕食と、回復草と毒消し草の種を出して好きに実験してみてほしいと渡した。


「では、明後日迎えに来ますね。ごきげんよう」


「ああ、また」と言ってエジソンは俺の頭を撫でた。



俺は、部屋に戻ってきてからアンナに明日は誰が来るか聞いた。


コーネリアスの許婚の女性が来るそうだ。

亡き母アンジェリカ様の親戚筋の人らしい。

アンジェリカ様のご実家は北の山脈ダビルド公爵家だ。

毎年、コルチーノ領地に貧民が流れて来て、公爵領では増税に重税のヤバい領地の娘さんだ。


次期公爵は、アンジェリカ様の弟君にあたるお方らしい。次期公爵の叔父がいるなんて、コーネリアスは貴族としてのコネだけは一流だな。


その次期公爵叔父さん、第一夫人との間に子どもいなくて、親族から年頃の娘を養子に取ってる。


アンジェリカ様は、コーネリアスを最初は出荷する予定だったのかな?

うまく行けば、コーネリアスが次期公爵だったからな、次期公爵叔父さんも姉の子どもが跡取りなら納得したのだろう。


アンジェリカ様は、頑張って二人目のコルチーノの跡取りを産もうと試みたけど駄目だったから、コーネリアスを跡取りに戻して公爵家に養子にきた娘をそのまま婚約者にしたのだろう。

俺の推測だ。幼女の情報収集力ってショボい。

次期公爵叔父さんも、第二夫人が無事に身ごもって男の子を産んでるらしい。


こんな雪の中、何しに来るんだろうな?


夕食の時にめちゃくちゃ元気ないコーネリアスがいたから

「コーネリアスお兄様どうしましたの?

ダイエットは食べて痩せた方が筋肉の衰えを防ぐらしいですわよ?」


「ハァ・・・そうか」


これヤバいやつやん

どーしたよ兄貴!いつもの元気はどこ行った?


夕食後にスコットが

「兄上は、明日の来客が誰か聞いたら、ああなったんだよ」


「許嫁のお方ですよね?」


「そうだよ、エリザベス・ダビルド公爵令嬢だよ

僕も数回お会いしたことがあるけど、兄上がカレッジに行く前の事だから久しぶりだよ」


と言うことは4年ぶりとかかな?


「あ、留年したことがあちらにバレたのよ!

婚約破棄されるんだわコーネリアスお兄様が!」


「そんなまさか!?

あり得ないよ、とても仲良かったのに」


「貴族の婚姻に、当人の仲の良い悪いはあまり関係なくてよ?

自分の卒業パーティーにエスコートするはずのコーネリアスお兄様が来なければ調べるでしょうね」


「そんな・・・兄上はどうなるの?」


「まあ、慰めに失恋ソングでも歌いましょうか?プクク」


「もうマリー!言ってる場合?」


そんなの、家同士の話でしょ?


「我が家は、婚約を前向きに考えていますとアピールして、コーネリアスお兄様はいかに素晴らしい人であると洗脳して帰ってもらいましょうか?

まずは、当家の結論をお父様に確認しましょう」


「うん、そうだね」



2人でお父様の書斎に突撃する。

スコットの従者にコーヒーとビターなチョコを持ってもらって賄賂も準備する。アンナに持たせるとチョコが減るとか心配した訳じゃない。



父「これは?黒いお茶?

独特の匂いだけど、とても香りがいいね・・・ゴク

苦いのにコクがあって口当たりがいい。

こっちのは、チョコだね?

あ、口の中でとろけた、美味しい。

鼻に抜ける香りがたまらないな母上が押すのが分かったよ」


俺「お父様、そちらはコーヒーですわ目が覚めますでしょ? 私達からの賄賂ですの!

率直にお聞きします。

コーネリアスお兄様の許嫁が来ますよね?

何しに来られるのでしょう?」


父「マリーウェザー駆け引きしないの?」


俺「ぶっちゃけると、そこまで興味ないのです。

スコットおにーさまが気になって寝られなくなったら大変なので来ました」


スコット「わぁマリー!?あ、父上っその!」


父「え、コーネリアスの事は心配じゃないの?」


俺「駄目になったら、代わりの婚約者を探せばよいのですわ!それで、結局どうなりますの?」


父「こちらもまだ来るとしか聞いてないのだよ。もしかしたら遊びに来ただけかもしれないよ?」


俺「お父様の意見をお聞きしておきますわ」


父「チョコとコーヒーおかわりあるの?仕入先を聞いておこうかな?」


俺「ふふん、お気に召しまして?

グスコーブ商会のロバートさんの伝手ですわ」


父「マリーウェザーのお気に入りのトーマスくんに、私も会ってみたいなぁ?天才なんだって?」


俺「歴史に名を残す偉人でしょうね」


父「えー、パトロンになりたいって本気だったの?私も1枚噛んでいいかい?」


俺「トーマスさんの邪魔にならなければ、ご自由に」


父「ああ、そうだマリーウェザーはカレッジで何を学ぶつもりだい?」


俺「外国語と乗馬ですわね!あ、そうですわ、わたくし留学したいのです!」


父・スコット「「え!?」」


俺「2年くらい?」


スコット「2年も留学なんて・・・」


俺「スコットおにーさまもご一緒します?アルラシードか西側の海を渡りたいのです」


父「ふーむ、レイナルド殿下と顔を合わせずに済むし、アイザック殿下の入学とかぶるね。休学と違って、留学なら泊がつく上に履歴書の評価も上がる。

コーネリアスより賢い選択だね。

マリーウェザーは5年カレッジ通った所で10歳だからなぁ。

王太子妃そんなに嫌なのかい?」


俺「はぁ、アイザック殿下にあてがわれるのも気はすすみませんね」


父「マリーウェザーは将来のこと、どう考えてるの?」


20歳くらいまで世界のダンジョン巡りしてみたいんだけど?

俺の感覚ではそれから婚約して結婚しても25歳前ぐらいでちょうどいいと思うんだけどな?

この世界でそれは、貴族である限りは無理だろうな。



俺「お父様の奮闘の結果なら受け入れますわ」


父「フゥ~・・・

10歳までは好きにしていいよ。私に出来るのはそのくらいだ」


俺「ふふふ、お父様大好きですわ!」


父「マリーウェザーは、いつでもどこでも楽しくやっていける気がするな。

マルリーンに似て美人で逞しく育つだろう」


そう言って頭を撫でてくれた。

お父様の手はコーネリアスよりゴツゴツしてて硬かった。


父「スコットも、カレッジに通ってる間によく考えるといい。お前も賢いから就職先はたくさんあるのだ」


スコット「父上・・・わかりました!」


お父様はスコットを見て憐れむでもなく、不安げでもなく、父親の顔で笑っていた。




部屋を出た所にカートがあったから、コーヒーのおかわりとお酒で味付けしたチョコを置いて、通りがかったメイドにお父様の部屋に運ばせた。


「おにーさま、未来の選択肢が増えましたね」


「マリー留学するなんて聞いてないよ?いつから考えてたの?」


「トーマスさんが留学の話を教えて下さいましたの

ご実家が貧乏だから出来なかったらしいですわよ」


「あいつ余計なことを・・・」


「トーマスさんに聞かなくてもカレッジへ入学したら調べるつもりでしたわ。

おにーさまもご一緒しませんか?楽しそうですし、いざとなったら落し穴で帰ってきたらいいのです。

おにーさまには、ピッピが付いてきそうですけどねフフ」


「マリーが言うと留学先が領地より近くに感じるんだけど?

そうだ、外国なんて敷居が高くて尻込みしてしまったけど、昨晩も僕らは隣国にいたんだよね」


「アルラシードの金貨もありますわ!

コーヒー農園とカカオ工場を作って帰ったらちょうど2年くらいかしら?」


「マリーが言うと冗談に聞こえないよ・・・

あ、大使が来ることを話さないと!」


「アチャー、忘れてましたね」



お父様の部屋にもう一度行って

大使が来ることを話したら、今度こそ情報源を聞かれて面倒だから温泉姫が夢枕にたったと言っといた。


父「どのくらいの確率で当たるのそれは」


「使節団にアブドゥル大使がいたら確実でしょうね、行きと帰りに開拓区によるらしいので、使いを出しておくと良いですわ」


父「ハァー、スコットも本当に見たの?

・・・分かった情報感謝するよ」



今度こそお父様の部屋を後にした。


「さすがに何でも温泉姫のせいでは無理があるんじゃない?」


「本当の事を話した所で異端児ですわ。

普通じゃないと言うことにはリスクがつきものですもの。世間の風当たりが強いと私では立ち打ち出来ませんわ」


「マリーの素晴らしい奇跡の力も他の人に知らせるつもりはないんだね?」


「フフフ能ある鷹は爪を隠すと言うのです。

ここぞと言うときの切り札ですわよ。

それに、公爵令嬢を見ればわかりますでしょ?教会に軟禁なんて嫌ですわ」


「そうだね」


「私たちが知らないだけでダニエルさんより凶悪な挑戦者チャレンジャーがいないとも限りませんもの、無駄に狙われるような事はしませんわ」


「それは・・・考えていなかったな

そうだね、隠しといた方がいいよ。ただ、マリーはドジだからなぁエジソン殿に見つかったように他の人に見つからないようにね?」


「ホホホ、本当にその通りですわね。

あ、あれはコーネリアスお兄様だわ」



ショボくれたコーネリアスがスコットの部屋の前をウロウロしていた。

「お前たち、どこに行っていたのだ!

まさか父上に呼び出されたのか?父上はなんと言っていたのだ!」


俺「10歳まではわたくしの好きにして良いと言っていましたわ、お前は可愛いから多少のわがままは許す!みたいな事もホホホ」


コーネリアス

「はぁ?なんの事だ!明日の話では無かったのか?」


スコット「もう、マリー!

兄上の婚約者が遊びに来るかもしれないからと仰っていただけです」


コーネリアス

「本当にそれだけか?」


俺「全くもー、男らしくないですね!シャキッとしてください!振られたら私達が慰めて一晩中ゲームでも付き合いますよ?」


コーネリアス

「お前は一番最初に寝るくせに!

・・・やはり、婚約者の解消の打診なのか?」


自覚はあったのか、伯爵家長男でも留年してたらそーなるな。


スコット「エリザベス様は遊びに来るだけかもしれませんよ」


それから、今日はコーネリアスの部屋で寝ることになって俺は湯浴みしに部屋に戻った。

アンナに洗ってもらって、後は自分で適当にコーネリアスの部屋行くからいいよとアンナを戻した。


ヴラドが影から出て来て

「私がお世話しましょうマリーウェザー様」

といつの間にか履歴書を持ってて屋敷で正式に働くと言い出した。


マリアンヌが実体化して

『何だと!ってかどこから持ってきたの!僕も欲しいんだけど!』


ヴラド「しばらく影から見てましたが、働けそうだと思いましたので、自由に動けますし?

私は有能ですので、人間の小間使いの真似事など簡単に出来ますから」


俺「従者には、ポンコツでもサイモンがいるしなぁ

サイモンは男爵家の出で身元もしっかりしてるし?」


ヴラド「大丈夫です、そこら辺は抜かりありません適当な身元も用意しましたし。子爵家の5男ですから」


俺「凄っ!え、何なの?人間の暮らしがしてみたいとか思ったの?家の人に迷惑じゃなきゃいいんじゃない?」


『僕もやる!』


俺「お前は猫やるんじゃなかったの?今朝起こしてくれたら良かったのにな」


『ぐぬー』


デュラン「もしかして我が君、其奴は死霊術ネクロマンススキルで縛っておらぬのでは?」


俺「そうだよ、やっぱりわかるの?

デュランが死霊術効きにくいかもって言ったから使わなかったんだよ。だから、ただの付きまとい吸血鬼だよな?」


ヴラド「付きまといって!

あんな濃厚な魔力流しといて、名付けまでして、影の中と言う棲家まで用意しといて、私のこと野良のつもりでいたのですか?」


俺「あれ、違った?契約書にサインしてないし、わからないよ」


デュラン「名付けと依代と魔力で契約成立です。我が君の魔力に満たされて、もうぬるま湯で甘い汁です」


俺はダンジョンメッセージを見ながら話を聞く。

マリアンヌが猫になって俺の膝を陣取ると指をペロペロと甘噛してくる。猫に噛み癖ついちゃったよ。


俺「答えられる範囲でいい、君達ダンジョンボスって何なの?AIじゃないの?」


ヴラド「私達も元は異世界人なんです多分ですけど。

昔過ぎてもう忘れてしまいました、けど貴女の歌は知ってましたからそーゆーことですよ」


俺「マジかー・・・あのアラクネとかも?」


デュラン「我が君それはっ・・・」


ヴラド「魂が擦り切れて知能が低くなってくると、ああやってモンスター化するんです。自我なんてとっくの昔になくなってます。倒してあげるのが救いですから」


俺「教皇って、自我あったんだよ・・・どたまかち割っちゃった、マジかぁ」


デュランが口籠ったわけがわかった。

知ってしまうと次から倒せなくなるな。


ヴラド「正確にはコピーですよ・・・私達は、異世界人は本人のコピーにすぎないんです。その教皇も数百年後にはまた神殿ステージに出てきますよ

私達は、魂が数値化した偽物、本物じゃなくてただのコピーなんですよ

ダンジョンの敵として転生して・・・シナリオ通りに動くんです。記憶が初期化されて、人間だった頃の記憶だって殆どないですよ。私には何も残らなかった。

そんなのAIと何もかわらないです。」


ヴラドは寂しそうな顔をして笑いながら話す。

本物じゃない、偽物の作り物なのだと涙こそ出ないけど辛そうな顔をする。


俺「・・・ヴラド

俺はパラレルワールドだと思う!俺は転移するときのことぼんやりとした記憶にあるけどさ。

ドッペルゲンガーだと死んじゃうから、パラレルワールドだと思うことにしたんだ。

異世界に来た俺と、来なかった俺が存在してるから、俺がここにいても、ちゃんと家族と過ごしてる俺がいるから誰にも心配かけてないだろ?

お前はAIじゃないよ、ちゃんと生きて自分で考えて行動できるだろ?

・・・始祖ってアンデット?生きてない?」


ヴラド「私は不老不死ですよ。

パラレルワールドかぁ、懐かしい単語ですね500前ですら聞いたことないです、異世界ワードだ。

そうなら、もう自分の名前も覚えてないですけど私にも家族がいたのかな?

けどいなくなって心配させてる訳じゃないんですね。

私は、好き勝手に自由に生きてもいいって事ですよね?

フハハ、禁忌がスラスラ話せる!ダンジョンの呪縛から開放されてる、私はやっと自由だアハハ」


え、怖っ、なんか壊れちゃった?


俺「自由って・・・食事に乙女の血を吸いに行きたいってこと?屋敷の人間には手をだすなよ?アンナとかに触るなよ?」


ヴラド「マリーウェザー様の血は駄目ですか?」


『調子乗んな捻り潰すぞ!』マリアンヌがシャーと威嚇した。


俺「うわぁ、幼女の柔肌によく齧り付けるな。

マリアンヌさんを怒らせるなよ、お前なんか一捻りだかんな!」


ヴラド「フフ冗談ですよ、あの濃厚なキスでしばらく持ちそうですから。

マリーウェザー様はキスと吸血どちらがお好みですか?」


『シャーッ』


デュラン「方便です。我が君から漏れてくる魔力あいで満たされてますから、改めていりませぬぞ!」


俺「始祖ヴラドに弱点はないの?

なんか俺、お前を御せる自信ないんだけど?

自由になりたかったらいつでも出て行ってね?あ、近場をうろつかれると困るから、俺の預かり知らぬアルラシード以外の外国で美女の生き血でも吸ってて下さい」


デュラン「戦力外通告ですな」憐れむ視線


マリアンヌ『短い付き合いだったな』憐れむ視線


ヴラド「私を飼うと言ったのは貴女だ!

あんなディープキスまでしといて今更捨てる気ですか!

私は最強ですよ弱点ないですから、簡単に倒そうとしないで下さい、日光、ニンニク、十字架、水は平気で鏡は映りますから私は役に立ちますよ!」


ディープキス言わないで生々しい!


俺「最強怖い、じゃなくて、自由ひとりになりたいのかと思ってさ・・・イージスの盾」壊すんじゃなかった。


ヴラド・デュラン「「え!?」」


2人がビクぅっとしたのがわかった。

やっぱり石化するんだこいつ等、最強はイージスの盾だったんだな。

でも怖いからアイテムボックス入れときたくないんだよな、手放して後悔してない。


俺「大丈夫だよ、もう破壊したから持ってないよ?

またドロップするかもしれないけどさ。

ゴーコン三姉妹って言うしまだ2つはあるかな?」


デュラン「は、破壊した?」


ヴラド「凄すぎて引く、なんなんですか貴女は!

あの光の攻撃も規格外だし、私なんかより怖いんですけど?」


俺「俺は、か弱い5歳の幼女だよ?何言ってんの・・・でもあのイベントは手強くて楽しかった!」


デュラン「我が真っ当になるようお育ていたします!普段から淑女の振る舞いをなされよ」


ヴラド「私がお側でお仕えしますから問題ありません。私好みのお淑やかでエロいレディにしてみせます。アバターは発展途上だったのですね?

貴女は母君によく似ておられる将来が楽しみですね」


『僕は今のままでいいよ、僕のこと一番に愛してる今のままでいいから!お前も変わるなよ?エロくなるのはいいけど僕の事一番大事って言ってただろ?ヤダよ』


ヴラド「人間とは変わっていく生き物なのです、諦めて下さい先輩」


『シャーッ!お前は黙ってろ!世界の裏側でヤリ◯ンの血でもすすってろ!』



ギャアギャア言い出して来たから、放置してコーネリアスの部屋に向かった。


『置いてくなよぅ、もう撫でさせてやらないぞ?』

猫型マリアンヌが追いかけて来たから抱っこした。


「それは困るな、猫ちゃんを撫でるのは・・・お前はヴラドだな?」


キョトンとした顔をしたけど、フニャっと笑って

ヴラド「・・・何で分かったんです?」


重いからだ。

自称精霊のマリアンヌは猫でもフィギュア分の重さしかないんだよな。このお猫様は重さがリアルだ。


「あんまり、あいつをイジメるなよ?仲良くしろよな。ほら、影に入ってなさい」


ザラザラの舌でペロリとほっぺを舐められた。

ちょっと痛いリアルだ!どこでもやっていけそうだなコイツは。


『もう、置いてくなよ!

あ、お前はまた僕に化けたな!!シャー』


ヴラドは、スルリと俺の影に入って静かになった。

かわりにマリアンヌがピョンと俺の腕の中に入って来た。軽い


『僕の偽物もう嫌だよ、お前ってすぐに流されるからな、いつか僕は捨てられて不要ゴミになるんだ!ヤダヤダ・・・寂しいニャン』


「こんな可愛いニャンコ捨てないよ、ちゃんと最後まで飼うよ」


『本当に?』


「本当に!」

ペットは最後まで飼う主義だ。


マリアンヌがゴロゴロ鳴いてスリスリしてきたから撫でながらコーネリアスの部屋に入った。


ヒンデンブルグがコーネリアスに腹を撫でさせてるのを見て、本当に俺の守護聖獣か疑わしくなった。

違うな、あれはもう俺の犬じゃねーし、どうでもいいや


スコット「マリー!明日の作戦をたてよう!」


俺「何のですか?」


スコット「エリザベス様に兄上を認めてもらう作戦だよ!マリーそういうの得意でしょ?」


チラッとコーネリアスを見たら、不安げな顔で見てきた。

そんな顔するなら自分でどうにかしろよな!


俺「そうですね、プランを3つほど考えましょう。

A案はとにかく両方褒める

B案はゲームをします

C案はお兄様ではなく領地の利です」


コーネリアス「何だと!詳しく説明せよ」


俺の即席で適当に考えた案だ、しても文句言うなよ?


俺「A案の説明いりますか?」


コーネリアス「全部1から説明せよ!」


俺「A案は、とりあえず両方褒めてお似合いですねぇと気持ちよく帰ってもらいます

私たちも同席しますから、コーネリアスお兄様の良い所などを頑張って探して誇張して褒めまくります」


コーネリアス「・・・ほう、それで次は?」


俺「B案はお兄様お得意のシェフ(チェスのこと)で勝負してもらいます"お前の人生をかけてもらう"とかカッコイイこと言って下さい」


コーネリアス「万が一負けたらどうなるのだ?」


俺「諦めましょう?」


コーネリアス「んな!?」


俺「勝つまで終わらないをすればよいのですわ!

相手は女性ですもの5回もすれば疲れてきますから、そのうち勝てますよ?」


コーネリアス「ぐぬぬぬ」


俺「C案は領地の利点ですわ。

多分来年には開拓区で貴族向けの温泉宿が出来てると思います。

温泉の効能は、後で紙に書いておきますが一番はダイエット効果ですわ!

必ず少しは贅肉がとれますのよ!お母様とおばあちゃまの目の色が変わりましたのよ。

ただ、C案の場合は相手がコーネリアスお兄様でなくともスコットおにーさまと結婚しても良い事になりますわね」


コーネリアス「なに?!」


スコット「え!?マリー!

あぁ兄上、僕はエリザベス様と結婚したいと思っておりませんから!!もうマリー!変なこと言わないでよ!」


俺「次期公爵様はコーネリアスお兄様の叔父様ですよね?父親としてはコーネリアスお兄様に娘を嫁がせたいでしょうけど、女としては、優秀な次男でも構わないのではないかしら?」


スコット「いえいえ違っ、僕は年下だし、まだカレッジに入学もしてないですから、もうマリー!ああ、兄上がさっきより凹んでる」


エリザベスはコーネリアスの1つ下で17歳か。

この世界では10代が結婚適齢期だ。婚約してたら20過ぎに入籍とかはあるけどな。


俺「コーネリアスお兄様、男らしくドンと構えてて下さい!

間違いなく、見た目と所作は格好いいのですから!

お兄様みたいなのが、たまに柔らかく笑うだけで女子には受けると思いましてよ?

エリザベス様ってどんな方ですか?」


コーネリアス「リズは真面目で大人しい子だ、お前とはタイプが正反対だ」


スコット「刺繍が得意で静かに微笑む人だよ」


コーネリアス「ムッ、刺繍はやらされてるだけだと言っていたのだ!」


スコット相手に牽制すんなよ馬鹿兄貴!


俺「ならチョコをお出ししましょう。

女の子が好きな珍しいお菓子です。

マックイーン子爵領と共同開発でチョコレート工場が建設中ですよ。グスコーブ商会の取り扱いになるでしょうね。

寝る前ですが、コーネリアスお兄様も1つどうぞ」


俺、チョコ自分であんまり食べてないな別に嫌いじゃないけど


コーネリアス「この黒いのは前にパンケーキにかけてあったやつだな。塊もあるのか、綺麗な光沢だクンクン・・・パク!

なんと、甘くトロケたではないか!香りも良いな!

なぜ私に回ってこないのだ!」


俺「切り札は取っておくものだからですわ!

お兄様は知ってる知識が少ないから全部出しても小出ししてるように見えますけどね!」


そのハッタリがいつまでも続かないだろうな。

奥の手くらい持っとけよ!


コーネリアス「これが切り札だと?」


俺「悋気を起こした恋人に使うと鎮静化させる効果がありますのよ?ふふん」


コーネリアス「何!?チョコにそんな効果が?確かに珍しくて甘くトロけて美味かったけど、まさか・・・」


スコット「マリー?エリザベス様の話しだよね?」


俺「ホホホ、話しい合いが拗れそうになったら出すと良いですわ。

そうですね後は、ちゃんとプレゼントは用意してありますの?」


コーネリアス「昨日訪問の知らせを聞いたのだ、用意出来るわけが無かろう?」


馬鹿野郎!そこを何とかすんのが男の甲斐性だろがい!


俺「久しぶり会うのに気の利いたプレゼントもないなんて・・・何かありませんの?」


コーネリアス「あったら出してるだろう!」


俺「シャンプーの小瓶でも渡しますか?ハイ」


コーネリアス「どこから出てくるのだ!

これは・・・クンクン、同じ香りじゃない!」


俺「グスコーブ商会の新商品の薔薇の香りですわ、女子には受けますでしょうね」


コーネリアス「切り札がまだあったのか?」


俺「奥の手ですわ!

切り札を先に見せるな、見せるなら奥の手を持て!

覚えておいて損はなくてよ?ホホホ」


コーネリアス「奥の手だと!なんと言う事だ!」


スコット「マリーの手札は多いのです兄上」


コーネリアス「スコットが前に言ってた事はこれの事であったのか!」


と、キャッキャしながら話しいは進み、俺はウトウトしてきたからコーネリアスに運ばれてベットに入った。マリアンヌが小脇にフィットしにきた所までは覚えていた。



翌朝、足にまたヒンデンブルグが乗ってて重くてイラッとしてからおりゃとコーネリアスの上に乗せた。


手にモフっとマリアンヌの柔らかい毛が当たり朝から癒やされるな。


公爵家から付いてきたコーネリアスの従者達によって髪を何時もより複雑に結われてシャキッとさせられた。

ただ、昨日の俺の話を聞いてたせいかスコットは何時もよりセットが自然風になっていて、コーネリアスの頭がかっちりしてた。


お相手の女性がスコット好きにならないとも限らないからな?


さて、いざお茶会だ!

お父様は仕事に逃げていて、お母様と俺たちが相手をしてやるぜ!


と、思ってたけどサラッと新しい従者の紹介をされた。

ヴラド「ヴラド・ツェペシと申します、マリーウェザーお嬢様のお世話をさせていただきます。

どうぞヴラドとお呼び下さい。

皆さん宜しくお願い致します」


17歳だと紹介されてた。


黒髪赤目の色気のあるヴラドがキランとイケメンスマイルをして、屋敷使用人の女性陣のハートを射止めた。

え、魅了スキルを使ったの?我が家を漁り場にしないでよ?


俺「こちらこそ、よろしくお願いします」


サイモン「お嬢様・・・」


サイモンが"僕は捨てられるんだ"みたいな顔してた。

まあそうだよな、サイモンに大ダメージ入ってるのがありありと見えた。


俺「サイモンの為に雇ったのよきっと、色々と学んで吸収なさい?

あなたはやれば出来るんだから、わたくしと一緒にカレッジに行くんでしょ?わたくしはサイモンを応援してるわ」


サイモン「お嬢様ぁ、僕頑張ります、強くなってお嬢様の隣を歩きたいです」


サイモンが大使と似たような事を言ってる。

根っこの部分は一緒なんだ、サイモンって騎士に向いてるんだな


こんなに華奢で可愛い顔してるのに?


将来はカヤックかハッサムくらいまでは成長するのかな?大使ゴリラレベルにまでならんでいいと思う



窓から公爵家のゴテっとした馬車が見えて、屋敷の使用人が揃ってお出迎えした。執事服を身につけたヴラドがしれっと混ざっていた。

大袈裟ぁ、とか思ったら次期公爵ヨーゼフ叔父さんが馬車から出てきた。


ほぇ~

俺「スコットおにーさま、プランDを話ていませんでしたわ」



お母様「ごきげんよう、お待ちしておりましたわ」

お母様が淑女の礼をする。


「ごきげんよう伯爵夫人

コーネリアスくん久しぶりだな、見ちがえるほど大きくなったね」


コーネリアス「ご無沙汰しております叔父上殿」


叔父さんとコーネリアスが仲良く挨拶を交わしていて、スススっと令嬢が前に来て挨拶をした。


エリザベス「ごきげんよう」

立ち居振る舞いがしっかりしてる、細見の美人だ、チロリと俺を見てフッと笑った。


挨拶を交わして暖炉のある部屋に通されたけど、

俺とスコットは入らなかった。


コーネリアスとお母様 VS ヨーゼフ叔父さんとエリザベスさん


の図が出来たからだ。

プランDの戦線離脱はたっせいされた。


スコット「気になるなぁ、兄上は大丈夫かな?」


ヴラド「私にお任せ下さい。この小さな蝙蝠をこそっとしのばせました、会話を拾えます!」


スコット「やっぱり見間違いじゃないんだ・・・君はダンジョンにいた人だよね?

マリー?」


俺「おにーさま、そんなの些末な事ですわ。

あの部屋の会話なんて全然興味ないですけど、わたくしのお部屋に行きますわよ!

アンナお茶を持ってきて!ついでにみんなで勉強するわよ、どうせ暇でしょ?」


スコット「マリー、本当に興味ないんだね・・・兄上」


スコットが心配そうにするから、一応部屋の会話を聞いておく。


蝙蝠が超音波でも飛ばしてんのか?

盗聴器みたいだ、なんて便利な蝙蝠ちゃんだ、俺も欲しい!小さな蝙蝠が部屋の音声を流してくれる。



エリザベス「まぁ、素敵なプレゼントありがとう存じます」


叔父「これは、もう春まで手に入らないと思ってたシャンプーではないかい?

凄いな、ここまで甘い薔薇の香りがする」


エリザベス「ええ、屋敷で使っていたのとは別物ですわ!こちら新品ですし、コーネリアス様には伝手がございますのね!」


コーネリアス「いえ、それほどでもありませんよハハハ」


叔父「それにこの噂のチャコ?素晴らしい!」


コーネリアス「チョコレートです、口溶けがよくお茶にも合います。

チョコソースにしてパンケーキにかけても絶品です」


叔父「ほお!いろんな食べ方にも出来るわけか!

ミシェランド公爵が茶会で自慢してたのだ!出どころは言わなかったがここだったとは!」


エリザベス「お父様、気持ちはわかりますが、はしゃぎすぎですわ」


叔父「殿下も食べた噂のチョコだ、みんな出どころを探っていたのにまさか伯爵家こちらだったとは、どこで取り扱っているんだい?」


エリザベス「次期公爵様!

すみません春の弟のお披露目パーティー(洗礼式のこと)で出したいそうなのですが今からでは間に合いませんよね」


コーネリアス「領地までは道が雪に埋れますからね」


叔父「そうか、やはりそちらで作っていたのか、何やら工事が進んでいるようだね。

前の大雪は大変だったからな、どうにもならないな」


エリザベス「お父様、薔薇のシャンプーをいただいたではございませんか。十分ですわ」


叔父「ショーンの為でもあるけど、私のお披露目でもあるのだよ?

ようやく家督を継げる事になってね」


お母様「まぁ!おめでとうございます」


コーネリアス「叔父上おめでとうございます、なるほどそういうことですか」


叔父「コーネリアス君には悪いけど、婚約期間が少し伸びてしまって申し訳ないね」


次期公爵の養女と結婚より

公爵の養女と結婚の方がいいからだろうな。

コーネリアスへの気遣いだろうな。


コーネリアス「そんな、叔父上のお披露目の方が大事ですから!」


叔父「ハハハ、私は嬉しいけど婚約者の前で言ったら駄目だよ?」


コーネリアス「あ、つい、申し訳ない」


エリザベス「いえ、お気になさらず」


いい感じだな。出歯亀はもういいよ。


ヨハン「あの、お嬢様この蝙蝠は?この会話は公爵令嬢の声ですか?」


俺「ヨハン、私たちは何も聞いてないわ!

ここでの会話は内緒にするのよ!みんないいわね?

おにーさま、次期公爵叔父さんが公爵になるから結婚式遅らせる話をしに来たのですよ

良かったですね、まだ聞き耳たてますか?」


スコット「僕の考え過ぎだったみたいだ、ホッ安心したよ」


俺「チョコお土産に持って帰って貰いましょうか?」


スコット「そうだけど、パーティーには足りないね」


俺「チョコチップクッキーにしたら量を出せますよ、レシピとチョコチップをお土産にしましょうか。

ハイ、ヴラド持ってって下さい」


ヴラド「かしこまりましたお嬢様」


そして、しばらく勉強してたらコーネリアスの従者がやってきた。

何だと思ったらエリザベスさんとコーネリアスがいた。


ギョッとしたのはコーネリアスがしょぼくれてたからだ。

あの後何かあったのか?


エリザベス「こんにちは、わたくしはエリザベス、ベッツィと呼んでね。仲の良い友達はみんなそう呼びますの。

噂のマリーウェザーお嬢様にお会いしたかったのよ」


ほえ~


俺「ベッツィお姉さま、どうかわたのことはマリーと呼んでくださいスコットおにーさまは、そう読んでくれます」


エリザベス「まぁ、なんてお可愛らしいのかしら。わたくしがマリーと呼んでもいいのね?

嬉しいわ!春の宴でチラッとお見かけしたのよ。ふくよかなご令嬢に突き飛ば・・・ぶつかられてたわね

あれから心配だったのよ?

ミシェランド公爵令嬢の態度も酷かったわね・・・マリーちゃんが辛い目にあっていないようで安心したわ」


潤々しながら、エリザベスさんは何故か俺の心配をしている。

部屋を覗かれて皆で勉強してると分かって、少し恥ずかしそうにしてた。


俺「ベッツィお姉さま、お茶をご一緒しませんか?」


お茶に誘うけど部屋が狭いのだ。暖炉の客間には公爵とお母様がいるだろ?

と思ったら部屋に入って来た。


みんなが勉強道具をガサガサ片付けて、ヴラドがテーブルセッティングを素早くした。

コイツは出来る奴だ!


エリザベス「突然部屋に押しかけてごめんなさい、皆で勉強してるとは思わなかったわ。

使用人とも仲良くて羨ましいわ」


公爵令嬢とは言え養女だからな、やっぱり派閥でもあんのかな?

コーネリアスが捨て犬のような目で見てくるので


俺「コーネリアスお兄様もどうぞ?」


エリザベスがキッとコーネリアスを睨んだ。

本当にどうしたの?

スコットと俺は顔を合わせて困惑する。


俺「ベッツィお姉さまは子犬と猫ならどちらが好きですか?呼びますよ?」


エリザベス「もしかして子犬がいるの?まあ!見たいわ」


俺「ヒンデンブルグを」


コーネリアスの従者が走った。

俺のベッドの上で丸くなるマリアンヌを一応紹介して、寝てて可愛いわねぇと言ってた。


「きゅ〜ん」


エリザベス「まぁ、マメシバね?可愛いわねぇ触っても良いかしら?」


コーネリアス「かまわない、よく人に懐いてる」


エリザベス「まるでコーネリアス様の犬のようね?そうなのかしら?」


コーネリアス「・・・・」


俺「コーネリアスお兄様の犬ですわ」


エリザベス「もしかして、幼い妹の犬を奪ったりしてませんか?」


女の勘なの?怖ぇ


俺「わたくしが拾って来ましたが、猫を飼いたいと思ったのでコーネリアスお兄様に押し付けたのですわホホホ」


エリザベス「まぁ、そうでしたのね

マリーちゃんはコーネリアスお兄様が好きなの?」


俺「別に嫌いじゃないですよ?」

スコット「マリー、プランA」


俺「でも尊敬はしてます!

雪が積もる前はスコットおにーさまと庭を散歩して犬のお世話もしっかりしてましたよ!

私達をお部屋に呼んで遊んで下さるのよ。コーネリアスお兄様はしっかりしてて、面白くて、暖かいですわ」


エリザベス「まぁ、そうでしたのね?

わたくし勘違いをしていました。

コーネリアス様は幼い弟妹に横柄な態度をとって虐めてるとばかり。

何も知らぬのに、浅はかな態度をとってしまいました。コーネリアス様申し訳ございませんでした」


コーネリアス「いや、構わない、私の言い方が悪かったのだ。こちらこそすまない」


エリザベス「マリーちゃんが酷い目にあってなくてホッとしましたわ。

可愛い顔してるのにしっかりしてますのねフフフ」


と言って俺の隣に座ったエリザベスは、手を伸ばして俺の顎を猫を撫でるようにさすった。


思わずニャン言わされそうになったわ


細見でドレス着て髪が長いから気付かんかったけど、この人あれだ、ボーイッシュな彼女だ。

女の子の扱いが上手い人だ!頭撫でてくる手付きもこなれてる。

笑いかけてくる視線がお姉様だ!


俺「ベッツィお姉さまには妹がいらしたの?」


エリザベス「わかるかしら?私の生家には弟妹がいましたのよマリーちゃんが妹になってくれるなら嬉しいわ。白くて小さい手ね、髪もサラサラのツヤツヤだわ。また香りの違うシャンプーね?」


俺に近付いてくる、この人マジでいい香りがする!


エリザベス「コーネリアス様は何をして遊んでくれるの?」


俺「シェフをしました。」


エリザベス「他には?」


俺「ゲームもしました、物語りを話したりいつも暖炉の前でするのでわたくしは先に寝てしまうのです。ベットまで運んで下さるのでとても優しいのですわ」


エリザベスがこの部屋に暖炉が無いことに気づいて、不憫に思ったのだろう


エリザベス「コーネリアス様は、マリーちゃんが寝たらここまで運んで下さるのですね?」


ギクッ


俺「ええまあ」


一緒に寝てるって言えないです


エリザベス「一緒に寝てると思いましたわ」


コーネリアスがブフゥとお茶をはいた。

エリザベスは冷ややかな目でそれを見た。


エリザベス「わたくしがマリーちゃんの姉なら一緒に寝てくれるのかしら?」


俺「はい、よろこんで」


エリザベスは華が綻ぶように笑った。

美人だなこの人。


その後もお菓子をあーんしてもらったり、飾ってあるフランス人形やドールハウスで遊ぶ?と誘われたり

とにかく可愛がられるんだよ

マリアンヌじゃないけど、気持ちいいんだよこの人、俺と相性いいんだな。


スコットは困ったような顔で見てるだけで特に気にしてない感じだけどコーネリアスは相手にされなくて悔しそうにしてる。


エリザベス「マリーちゃんの噂でもう一つ気になるのは・・・殿下に嫁ぐの?

春からカレッジへ行くのは本当なのね?だから勉強してたのね?まだ5歳なのに・・・

王家はミシェランド公爵令嬢との結婚に賛否両論あるみたいだけど、彼女は酷すぎるものね」


俺「えっと・・・」


エリザベス「ごめんなさいね、貴女の立場では不用意に言えないわね・・・

実はね、わたくしのところにレイナルド殿下との婚約の打診が来ていたのよ。

わたくしはレイナルド殿下より3つも年上だし、すでに婚約してるからお父様は断ったの。

マージョリー様がわたくしは伯爵夫人になる教育をしたきたのにと仰って下さったから断れたのよ。

そしたら、その蹴った話がここに留まっていたなんて知らなかったわ・・・ごめんなさいね」


俺「その、マージョリー殿下の押しです」


エリザベス「なんてことなの!それではもう決定じゃない!あ、ごめんなさい」

カレッジを卒業したら城に取り込まれるのねと憐れみを向けられた。

やっぱりキッツーい妃教育が待ってるんだ?

めちゃめちゃ嫌だなぁ


エリザベス「困ったことになったらいつでも言ってね?マリーちゃんの姉はわたくしだけだもの、わたくしがいる限り無体な真似はさせないわ」


お母様とは違う柔らかい女の手で頭を撫でられる。

慈愛に満ちてて泣きそうになった。


俺「ベッツィお姉さまぁ、うぇぇん」

スレンダーな胸に寄せられて泣いた。

コルセットかな?お母様と違って硬かった、でもいい匂いがした。



泣いてる俺は部屋に残って、それ以外のみんなは公爵家が帰る見送りに出ていた。


ヴラド「公爵令嬢は、養女と言われてましたけど実子でした。第一夫人の娘ではないですが、その侍女が孕んだ娘のようですね。その侍女はお里に返されてから別の方と結婚してましまが、病気で家族ごと亡くしてるようです。

マリーウェザー様を妹に重ねていたのでしょう」


俺「ぐぅ、もっと遠慮なく甘えておくんだった!

ヴラドの情報収集能力が凄すぎて涙が出ない」


ヴラド「お褒めに預り光栄です」



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