隣国のダンジョン ドラキュラ城編
朝からコーネリアスがヒンデンブルグを撫でながら
「昨晩は遅かったな!もう来ないかと思ったぞ、全く!いっちょ前に女の湯浴みは長いな!」
「遅くなってしまいました。
いつも私が先に寝てしまうのでコーネリアスお兄様の貴重な寝顔が見れましたわ。
お勉強を頑張っているようで安心いたしました。
わたくしが教える事がなくて良かったですわ。
教え方が上手ではない自覚はありますので、これからもみなさんで頑張って下さいね」
コーネリアスがヒクッと苦笑いしていた。
コーネリアスの従者に朝の準備をしてもらう。
俺とスコットは着換えさせてもらい、髪をピシッとセットして暖かいタオルで顔を拭く。
暖炉があると朝から部屋も暖かくて快適だ。
朝食後に俺はエジソンの自宅に行った。
今日の雪はそこまで積もっていないが、空がどんよりしていて帰りに雪が降りそうだったから馬車で来るか聞いておこうと思ったからだ。
「トーマスさんおはようございます、今日は馬車で・・・・
すみません、まだ寝ていらしたのですね
あら、お顔の色が赤いです。大丈夫ですか?」
「ああ、君か
すまないな今日は行けそうにないのだ」
近づいておでこに手を当てると、熱があるのか熱かった。
「君の手が冷たくて気持ちいい」
そう言って、俺の手に手を重ねる。
重なった手が熱くて、エジソンの顔が熱っぽく感じた。
「熱っぽいですね。
咳や鼻詰まりや喉の痛みはありませんか?頭は痛くないですか?」
「頭は少しだけボーっとする」
俺はアイテムボックスから冷めても美味しいサンドイッチとか食べやすいモノを出していき、果実水を置いておく。
「今日は無理せずに寝てて下さいな、夕方また様子を見に来ますね。
明日も続くようなら、ロバートさんからエリクサー・・・お薬を貰ってきますね。」
「ああ、君に気を使わせてしまったな。すまないありがとう」
言葉はいつも通りだけど、"行かないで"みたいな潤々した熱っぽい顔でこちらを見る。
一人暮らしの時になる病気って凄く心細いんだよな。
彼女やお母さんが見に来てくれたら無駄にありがたいやつだ。わかるよ、俺も少しだけ一人暮らししてたから。
エジソンの頭を撫でながら
「トーマスさん大丈夫ですか?また夕方ごろ来ますからね」
頭を撫でてた俺の手を取って1度ギュッと握ってから、潤々した目を少し伏せて寂しそうにする。
エジソンは、ふぅーっと熱っぽいため息をはいてから俺の手を離した。
「ああ、すまない」
言葉とは裏腹に寂しそうにする。
エリクサーがいるな!そのままロバートさんの所にアポ無しで行った。
すぐに眷族のメイドさんが来て、ロバートさんの所に案内された。
「どうしたんです?
今からダンジョン行くことになったのですか?」
「エジソンが風邪引いたみたいなんですよ。
馬鹿じゃないからですかね。
この瓶をロバートさんに預けるのでエリクサーお願いします!
夕方ごろ1度取りに来ますけど作れそうですか?」
「寒いから風邪ひいたんですかね?
前の一握りで1本出来たんですよ。多分ランクCのエリクサーです。
どうぞ使ってあげて下さい。治らなかったらランク上げないといけませんね。
これだと軽い風邪くらいならなんとか、ですね」
ついでにポーションの初級も沢山貰った。
レンジ・マミィに感謝を言っておいたら、食べやすい卵のお粥とポカリ風ドリンクが出てきた。
『病気の彼氏のお見舞いに持って行きなさいフフ』
ロバートさんから生まれたとは思えない色香がダンジョンボードの音声からした。
順調に賢者の道を進んでるな!
熱々のお粥をアイテムボックスに入れてエジソンの所へ戻ると、なんか泣いてたっぽい。
ギョッとして俺は自分の部屋に戻った。
友達には見せたくない顔もあるだろう。
寂しくて泣いてたなんて、知られたくないだろうな・・・コーネリアス同様まだまだお母さんが恋しかったりするんだろう。
宣言通り夕方行こうと思う。
暇になったから、アンナと庭にある雪の華を探して実にしていく。
そんなに生えてないんだよな
アンナ「今日エジソンさんが来ないなら、ミネルヴァに行く途中の公園へ行きましょう!
今日は天気が悪いからそんなに人もいないかもしれないです!」
え?そこでフラグム狩りしたいの?
まあ、沢山欲しいしなぁ
馬丁のダンさんに頼んで馬車を出して貰った。
ちゃんとお母様に公園へ行ってくると報告もする。
寒いのにお弁当持って行くの?とか聞かれたけど一応ね。
どんよりした天気だから馬車が少なかった。
みんな、雪で詰まったりして、お貴族様の馬車を塞ぎたくないんだろう。
俺もお貴族様の馬車だけどな。
公園には人が誰もいなかった。
アンナ「ほら、やっぱり誰もいませんね!さあさあお嬢様!」
アンナがこの木が登りやすいと言う木に暖かくなる魔法陣を施していく。ダンさんがビックリして見ていたけど、アンナがスルスル木に登って収穫すると手伝い始めた。
ちなみにマリアンヌはステルスフィギュア姿で俺のポンチョに隠れてる。
俺が公園に入った瞬間にチラチラ見えてた妖精が隠れてしまったけど、赤い実がなると顔を出す。
マリアンヌとデュランがいなかったら出て来て話しかけて来ただろうな。闇妖精と闇精霊の闇々コンビだ。
あらかた取り終えたら次の木もする。
カゴ2つと木箱2つ分貯まった。
アンナがパクパク食べて、ダンさんも摘んでいて、馬車の中で3人でランチを食べた。
ダンさん「温かいお茶がなくてすみません、お嬢様は寒いのではないですか?」
そんなに動いてなかった俺を気にかけてくれるけど、自分に暖かくなる魔法をたまに使っていたからポカポカしてる。
ダンさんに手を出して握手すると、ダンさんの手も暖かかった。
子どもは元気ですなぁと笑っていた。
風邪引く前に帰ることに、チラッと見た公園で妖精が手を振ってるのが見えたから振り返した。
きっとアンナの取りこぼしの実を摘んでいるのだろう。
ダンさんにお土産のフラグムを渡しておいて、こっそり木箱2つをアイテムボックスに入れた。
背負いカゴをアンナがルンルンで厨房に運んでいた。
ダンジョンボードを確認すると、カインからのメッセージで
夕食後くらいの時間に、前に大使を捨てた場所にいるからダンジョン行く前に迎えに来てほしいと言う。
俺は了解と返事する。
そして、少し早いけどエジソンの所に向かう。
「トーマスさん、おかげんいかが?
サンドイッチ食べれたようですね、食欲あって良かったです」
「ああ、君か」
「ロバートさんからエリクサーを貰いました。
多分病気に効きます、前の毒消し草から作りますのよ」
「では、病気と毒にも聞くのか?
効果があれば、それは凄い事ではないか?」
「試してみますか?ハイ」
エジソンがエリクサーをじぃ~っと見て瓶の中を覗きこんだり、匂いを嗅いだりした。
「私もどんな味か分からないのです。
少し舐めてみたいので、ティースプーンの半分くらい残して下さい」
「分かった、飲んでみよう。」
そう言って先にティースプーンの半分くらいを渡してくれて残りを飲み干した。
色は薄い緑で少しとろみがあった。
俺も舐めてみたけど、子供用の薬シロップに似てる感じがした。レンジ・マミィの心遣いかもしれない。
なんとなくだけど、賞味期限ありそうな味だな。
ダンジョンメッセージで、すぐにロバートさんに報告したら、リミットは3ヶ月ほどだと言う。
沢山作ったから少し預かって欲しいと連絡がきた。
種が増える瓶をロバートさんが預かり、出来上がった商品を俺が預かる。
いい感じじゃないか?
必要な時はロバートさん自分ですぐ作るだろうし、冷蔵庫で保管すると期限が伸びたりして?
異世界あるある、漫画だとポーションとかの保管に専用の魔導具を使ってたりとかあるからな。
「熱が引くのが分かった・・・本物だ!
まさか、そんな?!本物のエリクサーなのか?」
「ランクCですから、軽い風邪とかに効果がありますのよ。世界には致死率の高い病もありますからね」
エジソンがエリクサー凄い凄いと褒めてロバートさんを本物の賢者だとたたえた。
「ロバートさんはまだ賢者に至ってませんよ?
わたくしは、よほど道を外さなければ賢者になる方だと思いますわホホホ」
「含みのある言い方だな?」
「清い心でいなさいとの教訓ですわ」
「確かにそうだな。
過ぎた力は身を滅ぼすものだからな・・・君にも言える事だ、ロバート殿が道を外さぬよう祈ろう」
「明日大丈夫そうなら、また朝迎えに来ますね」
「ああ、また明日。
・・・いや、今言っておこう。サルマン殿が所持してる可能性もあるからな。
実は風邪などではなくマンドレイクを食したのだ。
君は3つとも毒消し草だと思っていたようだが、一つだけ根が横に伸びていたから平たい器に変えて水をはったら何となく人の形に膨らんで見えてきてな・・・その、すまない」
好奇心に負けて食べてしまったようだ。
植えてしまったらほとんど見分けがつかないって事かよ!
深夜まで色々と試して、焼いたりすり下ろしたりしてたらしい。
「何時頃寝たのかわからないのだが、朝にはああなっていたのだ。
君が幼女の姿で良かった、あの時は何を見てもドキドキして気持ちが高揚していたからな。
秘薬と言われるだけはあるぞ!
エリクサーは常時に飲んでも良くて、もう一本あるなら飲んでから行くといい。
サルマン殿は本気か嘘か君を狙っていたであろう?」
エジソンは、今日一日もんもんと悶えて疲れたようだ。
もしかしなくても、午前中に部屋を覗いた時、泣いていたのではなくて一人でしていたようだ。
天才はやっぱり天才だったな!
ぶっ飛んでいやがる!最高だぜエジソン!
「今日はスコットおにーさまとロバートさんも行きますのよ
スコットおにーさまはピッピを使って戦うので強いのです。火の羽矢が降り注ぎますのよフフフ」
「スコット殿は戦えたのか!
すまない、私は今まで足手まといでは無かったか?」
「私を教皇の鎖から助け出して下さったのです、足手まといのハズがありせんわ!
それに一緒に冒険できてわたくしは楽しかったのです、また行きましょう!」
「ああ、そうだな」
エジソンはワクワクした顔を隠そうとして、言葉少なに返事をした。
俺の頭を撫でてから、ふっと笑った。
「また明日迎えに来ますね、ごきげんよう」
今日はコーネリアスはお父様とシェフ勝負する。
夕食後にダンジョンボードを開いてチャットを開くとロバートさんはすぐに気づいた。
温泉街のダンジョンボードと眷族が繋がっているのかもしれない。
今からロバート邸に行くと連絡してチャットを閉じた。
「おにーさま、毛布を丸めて布団を被せましょう」
「久しぶりだからワクワクするね、本当に足手まといにならないかな?大丈夫かな?」
「心配ご無用ですわ、ピッピ行きますわよ!」
ピッピが「クワァ スコット」とか言ってスコットの肩にのって、俺達は足元の落し穴に入った。
ロバート邸に入ると、眷族のメイドがすぐに出迎えてくれてロバートさんのいる部屋に案内される。
スコット「今日はお世話になります」
ロバート「スコット様お久しぶりですね、まずはこちら、お茶でもどうぞ。色々と準備をします」
俺はチャットで少しだけ話した、エジソンがマンドレイクを食してエリクサーで治した話を改めてする。
ロバート「常時飲んでも問題ないですよ、甘味で味をつけたので飲み過ぎはアレですけど。
とりあえず、シス・・・マリーウェザー様のストック用にどうぞ
アバターの時は必要ないかもしれませんが、今後その姿の時にいるかもしれませんからね」
そう言って冷蔵庫から出したての冷えたCランクエリクサー薄緑瓶と初級ポーション薄青瓶が沢山出てきた。大量に作ってくれたようだ。
俺「ありがとうございます!
ロバートさんには本当に感謝します!天才殿からの忠告です。飲んでから行きなさいと」
ロバート「ああ、子供は・・・マリーウェザー様は半分くらいで充分足りますよ」
俺「ロバートさんシスコンでいいですよ。コードネームだと思うことにします。
薬の5歳の容量は半分くらいですね、ありがとうございます。
おにーさまも飲んでおきましょう!」
スコット「うん、ありがとう
エジソン殿は賢い人なんだね、マリーが懐くのがわかるよ。マリー賢い人好きだもんね、ロバートさんも賢いし」
そりゃ、アホの子よりは好きだよ?
俺「おにーさまも、とっても賢いですわ、いつもファインプレーをありがとうございますフフ」
マリアンヌに聖者のローブを着せてやると、スコットにも見えたらしい。
エジソン同様に声は聞こえないけど、フィギュアを見てるせいか静かに見とれていた。
ローブのおかげで本当に天使っぽいんだよな。そしてピッピの威嚇が減った感じがする。
ローブの効果がパネェ!
ロバートさんからお菓子や料理やその他色々と貰って、エリクサーの残りの半分をアイテムボックスにしまうと大使を捨てた隣国のあの場所に穴を繋げた。
ほのぼのしてられるのは、ここまでだ。
カイン「あ、やっときた・・・え!魔ウン・・・ロバートさんとお兄さんも連れてきちゃったの?あれ?天使が仲間になってる!いつの間に!ねぇズルくない?
連絡しといて下さいよ!」
俺「お前こそ!ダニエルさんいるなら言っとけよな?」
ダニエル「どれが魔ウンテンだ?」
ロバート「私だ、ロバートと呼んでくれ。
あなたがダニエル殿ですか?・・・お久しぶりですね、オフ会以来でしょうか?またお会いするとは思ってもいませんでした」
ダニエル「君が魔法使いのロバートか、ふぅーん
で、そちらさんは?」
俺「こっちの天使は、あの精霊のマリアンヌだ!
こちらは、わたくしの兄ですわ!スコットお兄様とピッピよ!」
デュランはデカいからダンジョンに着いてから出そう。
カイン「あの、コーヒー豆を忘れないうちにロバートさんに渡せばいい?
あ、試飲用に作ってきたんだけど飲む?
あんた子どもだから夜眠くなるだろ?飲んどけば?
皆さんもどうぞ」
そう言ってコーヒーポットを出すけど、コップが足りねぇ。
ロバートさんは俺達の分のコップをアイテムボックスから出して置いた。気遣いの出来る人だ。
コーヒーを入れて貰って一口飲んでみる。
事前にエリクサーを飲んで無かったら、子ども舌だから苦くて飲めんと断わっていたと思う。
カイン「砂糖とミルクいれる?子ども舌には苦いんじゃない?」
あっぶねー、先手を打たれていたな。
エリクサーとトーマスとロバートさんに感謝だ!
ファインプレーだったな。
苦くて飲めなかったから、両方たっぷり入れて貰った、もはや温かい珈琲牛乳だな。
急にドアの向こう側からドカドカと音がして人の話す声がした。
バンと扉が開いて
大使が入ってきて、1番に俺を見た。
何だと思ったら、ボロボロのサルマンがいた!
俺「サルマン?」
サルマン「あ、聖女さま、助けて」
俺「ポーションあるから使って下さい!効果を調べたいし」
俺は駆け寄って怪我の具合を見た。ポーションでいけそうかな?
大使「・・・聖女様のお知り合いでしたか?」
俺「友達だよ、どうしたの?ハイこれすぐ飲んで!」
サルマンがポーションを飲むと、体の傷がポワポワ光り出して、あらかたの傷が塞がったし腫れや打ち身は治ったっぽい。
大使が奇跡だと呟いた、ロバートさんの奇跡になるな。
俺「サルマンどう?まだ他にも痛い所はある?
骨折とかしてなかった?してたら治ったか知りたいんだけど?」
サルマン「骨折まではしてません、大丈夫そうです!
ありがとうございます聖女様!俺のことをそんなに心配してくれて感激です!俺とけっこんん〜・・・」
俺は急いでサルマンの口を手で塞いだ。
馬鹿野郎!大使の前で迂闊なこと言うなよ!玉を握り殺されるぞ!ふぃー!
俺「それで、何があったの?」
サルマンが指を示したほうにダニエルがいた。
ダニエル「勘違いしないでくれよ?
私はそこの聖女さんから頼まれて種と植えられた株を回収したにすぎん!恨むならそこの迂闊な聖女様を恨むことだな」
ぐはぁ!
本当にその通りなんだけどね!俺はカインに頼んだはず!
お前には頼んでねーよ!カインがダニエルに頼んでそうだけどな。
俺「サルマンごめんなさい、渡した種の中に変なのが混ざってた事が分かったの。
私はこの場所と洞窟までしか出口を開けないから、知り合いに回収を頼んだの・・・巻き込んでごめんなさい」
サルマン「聖女様、謝らないで下さい
元々、俺が物をねだったからですよ。友達の証が欲しいなんて図々しいことを言って、こっちこそすみません」
ってか、大使がサルマンの事情を知らないんだとすると、マンドレイクがダニエルに回収された可能性が高いな・・・
珈琲に一服もられてる?でもみんなで飲んだよな?
ダニエル「友情ゴッコの安っぽい茶番はもういいよ」
大使「聖女様を愚弄するな!」
ダニエル「お前には関係ないだろ?
私がそこの聖女様に頼まれたんだよ、邪魔な奴らは引っ込んでてくれないか?
それより早くダンジョンへ行こう。
時間が惜しいからね、今日は兄妹でちょうせんだ。君たちも朝までには帰りたいだろ?」
大使とダニエルが睨み合う、ここがダンジョンだったら戦闘が開始されてただろうな。
カヤック「あのー、あ、マリーウェザー様だ。
お久しぶりですね、ってもそこまで久しぶりでもないですか?
あ、スコット様とロバートさんだ!お久しぶりです。
あ!天使がいる!」
マリアンヌがプイっとすると
カヤック「あ、もしかしたらマリアンヌさん?
本当の姿って全然黒くない!
マリーウェザー様とお似合いだったんですね」
マリアンヌが満更でもない顔で嬉し笑いを堪えてる。
俺「カヤック元気だった?今日はなんかあったの?」
カヤック「それはこっちのセリフですよ、みんな揃ってなんかあったんですか?
あの、大使が急に走り出したんですよ。で、追いかけたらここだったんで。マリーウェザー様がいると思いましたけど他にも皆さんいたんですね」
俺「俺がやらかしたんだよ、また今度詳しく話すけどそこのサルマンに聞いたほうが早いかな?
えっと、第一騎士隊の見習い?だってさ」
サルマン「サルマン・カーナです。マリーウェザー様の友達です!貴方は?」
俺「こいつはカヤックだよ俺の親友だ。友達でマウント取ろうとするなよ?」
カヤック「どうもッス」
サルマンが悔しそうにしてるけどカヤックのが大事だからね?
ダニエル「余計なお荷物を連れて攻略なんてごめんだ!関係ない奴らは遠慮して貰おうか?早く行くぞ!」
昔、カインが生贄にされてたときに似たようなセリフを俺が言ってた気がする。
なるほど、他人の口から聞くと嫌味だし無慈悲だな。気をつけよう。他人のふり見て我がふり直せる男だ俺は!
カヤック「ダンジョンですか?」
俺「難易度上がるステージなんだよ、ちょっと危険な冒険かな?俺もギリギリだったんだよ!」
カヤック「マリーウェザー様、顔が楽しそうにしか見えません。俺はスコット様ほど強くないですから、今回は行かない方がいいですか?」
そんな寂しそうな顔をするなよ!
一緒に行くか? と言おうとしたら、大使が来て
大使「安心しろ!聖女様は私が命にかえても守る!お前は留守番だ!」
と有無を言わさず留守を言い渡した。
俺「また今度行こうな?コレ、ロバートさんの薬だから安心安全だよ、持って帰ってくれ。お前らまたな」
サルマンとカヤックにポーションとエリクサーを一本ずつ渡して帰した。
ダニエル「そいつ(大使の事)も連れてくのかよ?」
大使とマリアンヌが俺とダニエルの間に入ってきて威嚇する。
マリアンヌが天使な姿なのに大使は少しも同様を見せない!鋼メンタルは健在だ!
俺「大使は自力で挑戦者になったんだ。どうせ、置いてっても馬より早く駆けてダンジョンに来るさ」
大使が誇らしげに笑ったけど、俺は褒めたつもりはないからね?
大使はムラマサと違って止まらないじゃん、少しも安心出来ないんだけど?
人間の大使よりも、死霊術で縛ってる首無騎士の方がまだ安心感あるからな!
俺「では、向かいましょうか」
俺は落とし穴を開けてみんなをダンジョンの神殿前に出した。
すぐにアバターが装着されると、トモエとムラマサと
デュランを出した。
俺「紹介しますわ、わたくしの新しい騎士ですの!
首無騎士のデュランですわ!
私を馬に乗せて下さる?」
デュラン「仰せのままに我が君」
大使が一瞬動揺したけど、すぐ脇に立って俺を馬に乗せるのを手伝った。
俺がテイムしてから馬も清潔で毛艶がいい名黒馬になってる。
漆黒の騎士なんだけど正統派にも見えるんだよな。ナイスミドルな顔のせいかな?
大使は泣いて悔しがると思ったのになんて鋼メンタルなんだ!見直したよ大使!
マリアンヌはムラマサを手にして俺の近くを飛んでる。
ピッピは早々にデカくなってスコットを乗せて飛んでるし、トモエを守りに置く。
カイン「いつの間にデュラハンまで?
ねぇ、最強が過ぎない?ゴリラゴリラ天使ってズルくない?!」
ダニエル「くっ、やるな!近づけないじゃないか
まあいくらでもチャンスはある」
ボソっと言ってるけど聞こえてるからな!
俺「宝箱からドロップしたんだよ、転職出来る書があるんだ」
いざ神殿内へ!次の敵はなんだろう楽しみだ!
俺「あ、なぁデュラン、俺がここでターンアンデッドしても大丈夫なの?お前ジュワって消えない?」
デュラン『消えませんから!』
『プクク、ジュワって消えたらお前は悪霊だな!ハハハ』
マリアンヌが笑ってるけど、最近まで同じセリフで凹んでたんじゃないの?
ダンジョン入るまでが長い




