隣国のダンジョン聖杯偏3
大使が祭壇に生贄にされてたのが遠目からでもすぐわかった。
リバイアサン?みたいな化け物がまさに生贄を頂こうとしてる所だった。
「マリアンヌ行け!体当たりだ!」
『じゃあ降ろすから祭壇から落ちて行かないでよ?』
祭壇に飛び降りると、どうみても死にかけのボコボコにされて服もほとんど着てなくて麻紐みたいなので痛そうに縛られてた大使がいた。
うわぁ、まだ生きてるよね?
え、これ俺のせい?祭壇壊してって頼んだけどさ!ごめん!
きっとロバートさんは感謝してるだろう。わけわからん祭壇を壊してくれたし。
お国柄なの?すぐに生贄捧げたがる。とにかく治します!
「上級ヒール アブドゥル大使さん大丈夫ですか?助けに来ました」
大使の頭に手を当て癒やすと、ボロボロの体を光が包み、みるみる回復していく。
すると大使が目覚めてパチリと目が合った瞬間「ふん!」と自分で麻紐をひきちぎった。
え!
「ああああああ!」 ←大使
きゃあああ! ←俺
麻紐を引きちぎり、起き上がった衝撃で全裸になった大使が俺を締め上げた。
ミシミシミシィ
ぐっ、し、絞め、殺されるぅ!
ぐはぁ! ハッサムより筋肉がゴツくて固くて分厚い、めちゃくちゃ痛い!
怖いぃ!めっちゃ怒ってる!ごめんなさい!
「ぐっ、ご、ごめんなさいぃ」
俺は痛くて苦しくて怖くて泣いて謝った。サイクロプスよりも顔が怖かったから
するとそのまま、がぶりと勢いよく口にかぶりつかれた、どちらかの唇が切れて血の味がした。
カニバリズム!ひぃーむりぃ!うぇーん
「ア、ブドゥルたいしぃ たす けるのが、ぐっ
おそく なって、ご めんね クズッたすけっ」
俺は泣きながら必死で謝った。
すると大使の手がゆるんだ、見たら大使も泣いてた。
あ、許してくれたの?
その次の瞬間マリアンヌが俺を助けようとムラマサを振り下ろしてた
やめてー! そう強く念じたんだ
「ムラマサ!」
『くっ、ムラマサ何で止まるんだ、あいつを助けないと死んじゃう!動けよ!』
ムラマサがすんでの所で空中でピタリと止まった。
あっぶねー!人斬り抜刀斎再びじゃねーか!ヤメレー
痺れた腕を適当に指差して
「あっちだ!服だけ剥ぎ取れ、ムラマサ居合斬りだ!」
『あ、動いた!』
そして、俺が適当に指差したほうにいた一般人の服だけを起用に斬り刻んだ。
知らない人ごめんなさい。
知らない人
「くっ、なんで分かったんだ!忌々しい聖女め!」
え、誰?
でも、その前に大使が俺を離してくれたから、どさりと大使の足元に落ちて跪く体制になった。
俺の目の前には、化物サイズの大使の大志がフル勃起してた
ひぃ化物!
アイテムボックスから風呂で体を吹くときに使う布を出して渡した
「早く、丸見えです!」
「すみません」
知らない人が大使を見て恐怖していた。
俺も恐怖だからね!こいつなんだよ!めちゃくちゃ怖いよ!
『何やってんだよ!お前』
「わぁーん、マリアンヌゥ怖かったぁぁわぁーん」
マリアンヌが助け起こしてくれて、そのまま抱き着いていて祭壇から飛びあがり離脱した。
俺は泣いて縋った。それはもう幼女のように泣いた。
『ヨシヨシ、大丈夫だ!助けるのが遅くなった
泣くなよ、本気の泣き顔も可愛いなぁヨシヨシ』
大使「お前は、新しい第三騎士隊の隊長じゃないか!私の後釜のはずなのになぜ賢者の弟子のローブを着ていた?お前は何者だ?」
「ふっバレたら仕方ない私は賢者の弟子などてはないわぁ!第1王子の」
と言ってると後ろからリバイアサンにパクリといかれた。
誰だったか知らないけど食べられた
「食べられたよあのおっさん!」
化物『挑戦者よ勝負だ!ステージに立つがよい!
無事にここから出たくば我を負かすが良い!フハハハ』
リバイアサンが知らないおっさんを飲み込んで勝負を仕掛けてきた。
水が湧き上がり中から魚の化け物がモゾモゾと這い上がってきた。
アリーナでは人間と魚の化け物が戦っていたけど、増えた魚の化物に恐怖し助けを求めてパニックとかした。
カヤック!どこだ!
探すとカヤックとカインが柱を登り観客席より上に逃げていた。
ふぅ~無事か。
すると、布を巻いた大使がこちらに飛んできてマリアンヌから俺を奪ってステージに飛び降りた!
大使が巨体だから落ちるときのスピードがジェットコースターさながら、着地する時に物凄い重力加速度でズゥゥンと音がした。
俺は声にならない叫びをあげていた。
いちいち超絶怖いよ!なんなの?まだ俺の事を殺そうとしてるの?
俺が悪かったです、ごめんなさーい!
「大丈夫です!私が何者からも守ります。私は貴女の唯一無二の騎士です」
こいつ、もしかしてマリアンヌが見えてないから俺が拐われたとでも思ったんか?ヤバい人だ!
マリアンヌが凄い顔をして追いかけて来たけど、光のドームに弾かれた。
化物『挑戦者よ!我と勝負だぁぁ!』
ブゥゥゥン
〜ルール説明〜
2人でラブラブデュエット勝負
受付で誓いの口付けをした2人が
歌姫と歌で勝負して下さい
勝てば天国負ければ地獄
観客席を多く沸かせた方が勝ちです
先行は歌姫
俺「ちょっと待てぇい!」
歌姫『はい、何でしょう?』
俺「お前リバイアサンじゃなくてマーメイドだったの?いや、それよりも、受付で誓いの口付けなんてしてねーし!」
歌姫『先程、あそこで情熱的なのしてましたよね?
あれぇ、あんな熱い口付けをしたのにパートナー変える気ですか?彼氏さんがちょっと可哀想かも』
大使「くっ、すみません先走りました。私のことは捨て置いて下さい。貴女を思い出にできる幸せをありがとうございます」
膝から崩れ落ちる
歌姫『うわぁ、至上最低の彼女さんですね。こんな素直で真面目な男500年ぶりに見ました。
こんな悪女も500年ぶりですけど。
まあ見た目が可愛いから調子のってるタイプですね?1回痛い目見ないと現実見えてないんですよ。人生イージーモードとか言ってそうだわ。』
え、俺が悪女なの?
俺「聞捨てならない!どいつもこいつも俺をヤリ○ン呼ばわりしやがって!俺はクズのろくでなしじゃねーし!
立てアブドゥル!
やってやろうじゃあないか!勝負だジュゴン!」
歌姫『口悪いなこの人
それでは、先行行かせてもらいます
愛の唄』
ジュゴンの愛の唄めっちゃ酷かった。
さっき食べた人がベースのようだ
勝てる!
俺「フッ勝ったな!」
俺「アブドゥルさん今日は月が綺麗ですね
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン歌います聞いて下さい
召喚 スタンドマイク」
ブルブルブリっ子演技も忘れない!
この前のスタンドマイクがにゅーんと出てきた。
魔法陣を即席で描いて出したのだ。
雑魚にも本気だすぜ!
獅子は兎を狩るときも全力だ
俺は歌いながら人間の観客を増やすために、怪我人を穴から出して無詠唱でエリアヒールを放ちセルフエフェクトをだす。
どうだ!神々しいだろクソジュゴンめ!
俺の勝ちだ!
観客席からはエリアヒールによって癒やされたやつらが沸いていた!
ちょっとズルいけど沸けばいいんだろ?
「聖女様ばんざーい」
俺「どーだ!クソジュゴン!」
歌姫『デュエットですよ?一人で歌ってもね?伴奏とか有りです。この前は最高だったのに?
会場は温まりましたけどね、余興ありがとうございまーす』
なんだとー!最初に言えよ、いやデュエットってルールにあったけど!
いやそれよりも、大使と俺は違う世界の人間なんだよ?一緒に歌えないじゃん!
俺は不安げに大使を見ると
大使「すみません、歌、何も知りません」
終わった。詰みだ。
歌姫『じゃあ、この沸きあがりいただくわ!
小さな恋の唄』
相変わらず酷い歌声だ!
俺は涙を流しながら大使を見た
大使が自分の両頬をパチンと叩いて気合を入れていて跪いて俺の手を取り
「私は貴女の唯一無二の騎士です」
いやお前!それやりたいだけだろ!言いたいだけだろ!くっそー!
歌姫『手拍子でもいいわよ?この際、可哀想な彼氏に免じてね?
このくらいのハンデないと終わんないでしょ?もう飽きたわあんたの歌声』
カッチーン
俺は、スタンドマイクを叩きこわしてただの棒にする。
多分みんな俺がブチギレて怒ったようにしかみえんだろうが"注目と閑静と棒"狙いはこれだ
俺「大使これを使って1、2、3のリズムで音を出しなさい!」
俺は戸惑う大使を放置して観客席にいるヒッキーことカインをみて指をさす
俺は力の限り叫んだ
「みんなー、手拍子合わせてぇ!じゃないと帰れないわぁ」
「ムラマサ、トモエ観客席で手拍子やってきなさい」
カインは気付いたらしく、カヤックに説明してカヤックが民衆を先導する
そうだ、ヒッキーのカインに先導なんて無理なの知ってるよ。隣のカヤックに伝えるだけでいいのだよ。
ここはコロッセオ!
何年も前の炭酸飲料のCMでやってて、動画も見まくったアレをやるぜ!
大使が1番ボケーっとしてるから
「貴方は私に従いなさい!わたくしの騎士でしょ?さあ奏でるのよ貴方の音を!」
大使のリズム感は悪くなかった。
「We Will We Will Rock You!
行くぜ野郎ども!」
やりましたさ!
みんな知らんだろ?けど魚の化物ですら手拍子やってた。
歌いきった俺はドヤ顔で振り向くと大使がまた俺を締め上げにかかった。
大使「おおおおお!」
ぐえぇ! ミシミシィ
ぐっ、油断した!
ジュゴン助けてくれ!絞め殺される!
歌姫『フッ、最高だったわ!あなた達の熱い想いを受け取ったわ!ブラボー!』
いや、助けて!
するとジュゴンが水に飛び込み、ザバーンと津波がおこった。
衝撃で地面が揺れたと思ったら水が引いていき、水底から砂金が露出した。
何をとち狂ったのか、大使が「危ない!」と覆い被さり水しぶき数滴から俺を守った。
その頃には、光のドームが消えてマリアンヌが入ってきて俺の伸ばした手を掴み取り
大使からかすめ取ってくれた。
俺「ゴホ し、ぬかと思った、助かった」
マリアンヌがぐったりしてる俺を抱いて飛び上がり戦線離脱した。
群衆は砂金の山に歓喜を上げていた。
「聖女様バンザーイ」「聖女様!」
もう無理帰る
あ、忘れてた。
俺「洞窟の入り口へ向かってくれ」
『まだ何かあるのか?もう帰ろう』
俺「バカヤロー、カカオがまだじゃい!なんためにここまで苦労したと!俺の苦労を・・・くっ頼む!」
『分かった、凄い執念だな全く』
落し穴に入った瞬間アバターが剥れて、ダンジョン洞窟の入口付近で犬のようにウロウロしてるハッサムを見つける。
「ハッサム!カカオは?」
「マリーウェザー様!来てくれたのですか!まさかそんな、本当に?
いや、それよりも大使が大変なんです!」
「解決済よ!もう帰る時間なの!ごめんなさい」
「マリーウェザー様が解決して下さったのですか?なんて事だ!感謝します」
ハッサムがごちゃごちゃ言ってたけど馬車ごと落し穴に入れた。
「ハッサム、カインとカヤックによろしく伝えといて!
賢者の弟子の正体は第1王子の手下で第三騎士隊隊長よ!後は任せる!頑張りなさい」
じゃーねーと俺たちはスコットのいる部屋に戻ったら、部屋にロバートさんがいた。
「早かったですね?私の屋敷に1度来ますか?」
「行く!」
「お帰りマリー、一人で行って大丈夫なの?」
「マリアンヌいますから」
今回は、ロバートさんと俺の間で
責任とって解決してこいと話がついていたから俺が行ったんだ。
カヤックが帰ってきたときのチャットの空白の5分の話だ。
マリアンヌに抱えられて、ロバートさんのフライについて行き屋敷の入口まできた。
馬車を出して「お願いします!」
と言って、俺たちは穴に落ちてスコットの部屋に戻った。
「お帰り、早かったね。ロバートさんの屋敷は近くなの?」
「近くかな、わかんない。ほとんど寝てたから」
「お疲れさま、マリー大丈夫だった?怪我してない?」
「大変な目に会いました、疲れました」
そう言って俺はねた。朝起きたらすでに馬車の中にいてママの膝枕で王都にむかっていた。




