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俺の異世界冒険記!  作者: ワシュウ
領主の娘 領地に行く
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隣国のダンジョン聖杯偏2

カヤック視点続きです

宝箱の中身は聖杯じゃなかった。


俺には不思議でたまらなかったけど、カインとマリーウェザー様はそんなものだと思っているようだった


見せてもらうと、小さな袋だった。そんなものの何がいいのかわからなかったけどカインが喜んでいた。


「収納袋の中かぁ、まあ良かったね。アイテムボックスじゃなかったけどさ。カインは欲しかったんじゃね?」


「無いより全然マシ!ハァ

にーちゃん金貨持たせてごめんね!僕が持つよ」


「カインに持てないだろ?にーちゃん持つよ」


そう言ってる間にカインは俺から金貨の袋の下からあの小さな袋に全部おさまった。


何がおこったのかわからなかったけど、あの小さな袋はペタンコのままだった。


「次からは、それでカカオ持ってきてよ?」


マリーウェザー様は少しも驚いたようには見えなかった。

確かに凄い袋だけど、聖杯の方がよくないか?


だんだんこの2人の事が不気味に思えて怖くなってきたけど、マリーウェザー様はいたって普通で、いつも通りに笑っていた。


「カヤック疲れた顔してるぞ、大丈夫か?なんか甘いもの食べる?」

そう言って、何も無いところから焼菓子が出てきて、マリーウェザー様がそれを俺に差し出した。目の前のそれからは甘いバターの香りがした。


「ねぇ、僕には?」

カヤックがそう言ってマリーウェザー様から焼菓子をかすめとった。


「いえ、なんだか色々と衝撃的で驚いてるはずなのに冷静なんです」


「カヤック大丈夫?」

そういって、マリーウェザー様が心配そうに俺の顔を覗き込んできた。

顔が近づき目と目が合う、こんなに近くに顔を近づけるなんて、口付けでもするのだろうか?


『あ、またそうやって!なに、友達ってそんなに大事なの?友達と僕どっちが大事なの?とも・・・


黒い妖精の声が途切れた。

ふっとめまいがして、思考が途切れたけどすぐにどっと疲れた。


「そんなの、どっちも大事に決まってんじゃん!」


「・・・マリーウェザー様?」


見るとマリーウェザー様の手にカインからもらったイヤリングがあった。


「カヤック装備が合ってなかったんだよ、そのネックレスも外した方がいい、色々と聞こえすぎちゃったでしょ?

俺のスキルもダイレクトに入ったんじゃない?

大丈夫か?ちょっと目閉じてなさいヒール」


マリーウェザー様が俺の目に柔らかい白い手をあてて、癒しの光をくれた。

体がスゥーっと楽になった。


「マリーウェザー様、助かりました。ありがとうございます」


「長いからマリーでいいよ?敬語とかも別にもういいから。なんかごめんな、コイツうるさかっただろ?もう聞かなくていいからな?なんか友達にもヤキモチやいてて。

全く、どーしたら静かになると思う?」


「にーちゃん僕の渡した装備で酔ってたんだ、大丈夫だった?

多分これ挑戦者用なんだ、ホントにごめんね」


「マリー・・・さん

悋気を起こした恋人には口付けが1番ですよ。何を言っても言葉より態度でしめすんです。

俺はそうやってヤキモチ解消してきました」


そう言いながら黒い影にウインクしてみる。

別に恋人になりたいわけじゃない。可愛がられてる後輩で友達でいいんだ。その方が長続きするんだ。


「くぅ~・・・わかった、わかったハイハイ!お前ら見るなよ恥ずかしい!・・・お前も目くらい閉じなさい」


そう言ってマリーウェザー様がどう見ても黒い影に迫っていた、チュッとリップ音がなり顔を離すマリーウェザー様は平然としていた。慣れすぎじゃない?それに男役なんだな、まあ格好いいけど。


黒い影がしなだれかかり、何もなかったかのように

「大使を助けに行くぞ!時間を無駄にした!急ぐぞ!」

と言ってマリーウェザー様は走り出した。

それはあんまりじゃない?影の精霊さんはそれでいいの?


あのスライムや小鬼ゴブリンの出る少し狭くて暗い道をどんどん走っていたが、途中から黒い影がマリーウェザー様を抱えて飛んでいく。


「経験値にならないだろうけど、時短だ悪く思うなよ」


マリーウェザー様がそう言って現れる化物を黒い穴にどんどん入れていて行った。

向かう先の敵は一人残らず穴の中だ。


「ちょーっと!そんな技が使えるなら最初から使ってくださいよ!あんた何なんですか?」


ホントだよ!俺たちの苦労はなんだったの?


「初見じゃ何が出るかわからないじゃん。2度目の余裕だよ。俺はビビリなんだよ!

俺の防御力と攻撃力とHP舐めんなよ!瞬殺されるからな!雑魚ですが何か?」


謙遜もそこまでいくと嫌味に聞こえるけど、この人本気で言ってそうだ。


「礼拝堂の地下のあんな怪物を相手にしといて雑魚ですか?普通なら勝てませんよ。ハッサムが腹に穴をあけてたでしょ」


「強く見えるのは、このムラマサのおかげだし。あれアンデットだし、ハッサムが油断したんだよ。やられたふりして動かないなんて初歩すきで教えてなかったわ

カヤックもきをつけろよ」


そう言って笑ったマリーウェザー様は年頃の少女のように輝いてた。

この人は無自覚で可愛い顔をやってるんだな本当に。

大使が惚れるのもわかるけど、ヤキモチ精霊を相手に出来る人がどのくらいいるかな?


「あそこに怪我人がいる、どうしよう」

カインがいち早く気づく


「今回はすまん!」


マリーウェザー様が怪我人を見捨てた!

正直言うと凄くショックだった。なんだかんだ言ってお人好しで掛け値無しで慈悲深くて助けてくれると思ってたからだ。

腹の底で俺は特別なんだと思うのと同時に仕方ない急いでるんだと思って、ショックを誤魔化した。

すると、怪我人も落とし穴に入れていく。


「ここで治しても置いて行けないだろ?まだモンスターわくかもしれんから。後でまとめて治すから、多少の雑な扱いは見逃してくれ見知らぬモブよ!」


やっぱりお人好しで掛け値無しで俺の好きなマリーウェザー様だった。次々落とし穴に入れていく、向かうところ敵なしとは正にこのこと、あっと言う間にコロッセオについた。


前と違ってコロッセオの地面に水が溜まっていて、まるで海か湖のようだった。

暗い洞窟なのに空には月が見えた。幻想的だけど俺には怖かった。


「フィールドが変わってる、水かぁ。カヤック泳げる?

カイン知ってる?水泳授業ある国ってそんなにないの。人は習ってないと泳げないんだよね」


「僕が泳げる前提で話してますけど、僕も習ってませんから!泳げませーん

僕、小3からヒッキーですから何か?」


「うわぁ・・・

なんか色々とごめんね?次からは優しくするよ?(おっさんでも)」


「俺は泳げます一応、川とか入りますから」


「それでも、何が潜んでるかわからないから水には入るなよ?

みろあそこ、ステージは水没してないピアノも相変わらずある。あ、アリーナを見ろ!なんかいる」


俺達はコロッセオの観客席を見上げると、魚の化物が人を襲っていた。


「祭壇に大使がいる!モンスターに襲われてる」


カインが祭壇を指差し、大使が魚の親玉みたいなのに正に襲われていた。


「大使ー!」


俺が叫ぶのと同時に黒い影がマリーウェザー様を抱えたまま、魚の化物に体当たりした。

そして、飛び降りたマリーウェザー様が大使に光の癒やしを与えた


その光はとても輝いてた。

この暗いコロッセオの月よりも白銀の月の女神のようだった。


大使が泣きながら叫び声をあげて、なぜか全裸でマリーウェザー様に抱き着いていた。

そして、口付けを無理矢理していた。

大使が壊れた!

あっ、黒い精霊に殺されないかな?


マリーウェザー様が、まず黒い精霊をなだめていて、何も無いところからでかい布を出して大使に着るように言っていた。

黒い精霊が再び口付けをねだったのかな?忙しそうだ。


「にーちゃん、水が上がって来てる!アリーナに登って早く」


水が溢れてきて、魚の化け物がどんどん観客席に登りだした。


祭壇にいた魚の親玉がステージにおりて、空気が震えるほどの叫び声をあげていた。

マリーウェザー様がイヤリングを外してなかったら気絶していたかもしれない。

なぜか大使がマリーウェザーを抱えたままステージに降り立った。


今から何が始まるんだ

カヤック視点終わります

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