隣国のダンジョン生贄編
ロバートさん達を見送って部屋に戻る途中
アンナに今から湯浴みをするか聞かれた。
とりあえず、今日はもういいと断っておいた。
「おにーさま、混浴露天風呂へ行ってみますか?わたくしがまた頭を洗ってあげましてよ?」
「え?行けるの!その露天風呂ってどこにあるの?」
「ふふふ、船着場の川の方で岩場になってるところですわ。
多分もう今しか行けないでしょうね。
露天風呂として整備して無料開放したら村人が来ますよね?
貴族達が行くとみんな気を使ってしまいますわ。
あ、ご存知でした?あの足湯に整理券が販売されてるそうですよ!」
「整理券?それは知らなかったなぁ
もしかしたら屋台の人達が管理のために配ってるかもしれないから明日お祖父様に言っておくよ」
スコットは着替えを取りに行くと言って部屋にもどった。
部屋でスコットを待つ間
『お前は!すぐ他のやつらと仲良くなるし!
お前の素を知ってるのは僕だけだったのに!酷いぞ騙したな!』
マリアンヌが悋気を起こした恋人のようになっていた。
今日はジョルジュが来るから、人形をずっと持っていたのだ。こいつは静かにロバートさんとカヤックの会話を聞いていたらしい。邪魔をしないだけの分別はあったようだ。
こうなった時の彼女のなだめ方は心得ているが、5歳児ボディでは様にならないと思ったけど、うしろから人形を抱きしめるなら小さな体でちょうどいいと思いなおした。
まあ、こいつは恋人でも彼女でもないけどな!
椅子に腰掛けて膝に座らせてうしろから抱きしめてやる。
「そんな怒んなって。何だかんだいつもお前に助けられてるから本当に感謝してるよ?
俺、お前がいないとダメみたい」
『もう、調子のいいこと言って!本当にそう思ってるの?』
声がまんざらでもないって言ってる。
チョロいぜ中防め!
「俺は、お前じゃないとダメみたいだ」
はたからみたら幼女が人形を抱っこしてるようにしか見えんだろう。
『うん//』
まあ、こんな感じ。
さすがに中学生男子をうしろから抱きしめるのはちょっと無理、どのみち幼女の腕じゃ手が届かない。
すると、コンコンとノックがなった。
スコットだろうと思ったら
『お友達です』と渋い声が聞こえた。
『ちっ、良いところだったのに邪魔する気?』
「本当にねー、でも来たから仕方ないよ。
どうせ明日には帰るんだし?最後の挨拶じゃね?」
ドアを開けたらなぜか、カヤックとハッサ厶とスコットがいた。
スコットは今来たところみたいだった。
俺「とりあえず、皆さん中にどうぞ?
おにーさま、温泉は少し待って下さい。彼らの話を先に聞きましょうか」
カヤック「あの、その温泉です。今日も行くなら連れてって欲しいってハッサムが・・・」
ハッサム「ちょっ!お前も行きたいって言ってただろうが!
申し訳ないです、兄妹水入らずで湯浴みをしてきて下さい。我々は別にかまいませんから!
お騒がせいたしました。帰るぞカヤック!」
カヤック「まあ、そうですね
すみませんマリーウェザー様スコット様
僕ら明日には帰るけど、今度来たときには温泉街が出来てると思いますから、自腹で行ってきます
足湯人気で入れそうにないですし」
カヤックがしゅんとした顔をする
俺「お前、平民なんだろ?自腹で行けるの?」
スコット「マリー・・・
いいよ君たちで行ってきなさい、僕は部屋で湯浴みをするから」
カヤック「え、一緒に行きましょうよ
異文化コミュニケーションしましょうよ?王都に公衆浴場あるんですよね?
あ、貴族は入らないのか?」
貴族は公衆浴場貸し切って家族や使用人全員で入ったりするらしい、入浴着があるからな。
スコット「でも、僕はその・・・
あ、僕も入れるんだ。背中治ったんだった」
カヤック「え?背中?」
俺「ニキビよ!ちょっと前まで背中にニキビがあったのよ!おにーさまもお年頃なのよ。察してあげなさい」
スコット「マリー!」
コーネリアスの母君に折檻された傷跡なんて忘れてしまいなさい。治した事を忘れてどーすんだ!
マリアンヌから膨れたような感じが伝わる、機嫌が良くなったり悪くなったり忙しいやつだ
混浴露天風呂に皆で行く事になった。
カヤック達のタオルだけこっちで用意して、皆で落し穴に入った。
『もう知らない!お前なんか知らない!
僕とコイツ等どっちが大事なの?』
あれ、まだ続けるの?
「馬鹿野郎、お前に決まってんだろ?
あんまり何度も言わせんな、恥ずいじゃんか。
なんだよ、不安にさせてわるかったな?
甘い物でも食べて・・・
あー!チョコレート貰い忘れた!魔ウンテンさーん!ちょっと、予定変更だ!
カヤックたちこのままにしといて、ダンジョン・コアの露天風呂行くぞ!
魔ウンテンさんなら多分行くだろう!チョコレート回収してから船着場のほう行くぞ!」
『え?チョコ?なんでだよ!』
「いや、だってお前カリカリしてんじゃん?
そういう時って甘い物食べると静かになるんだよ。
チョコレートだよ?お前食ったこと無いだろ?
辛党でも高級チョコは食いたいんだよ。
レンジ・マミィが作ったチョコだぞ!ブランド品質だろ!
俺はお前に異世界のお菓子を食わせたかったの!行くぞ!」
『500年先まで繁栄するお菓子の女帝だっけ?
ふん、そんなの、別に、食べてみたいって思ってないから!』
はいはい、楽しみって顔に書いてある。
チョロいぜ!青二才め!
俺はダンジョン・コアのところの露天風呂に出た。案の定魔ウンテンさんがいて、ちょうど入ろうとスッポンポンになっていて俺を見てびっくりしていた。
「魔ウンテンさんすいません
チョコレート回収してなかったから。もう固まったでしょ?」
「え、そのためにきたの?
まあチョコレートだもんね、ハイハイ」
『何か来る!』マリアンヌが叫んだが
俺が手を出してロバートさんの手が重なったときにブワッと魔法陣が足元に出来て俺たちは手を繋いだまま一瞬で吸い込まれた。
嫌な予感しかしない
露天風呂のダンジョン・コアならそのまま現れるはずだからだ。
俺は再び、高給クラブの用な部屋にいてカタギのようなダンジョン・コアと対面していた。
ロバート「ここは?」
俺「隣国のアルラシード王国のダンジョンです」
ロバート「え!誰?あ、もしかしてシスコンさんですか!その姿は?聖女コスプレ?」
俺は15歳の聖女アバターを着せられていて、マリアンヌが俺にしがみついていて警戒してる。
ロバートさんはスッポンポンになっていて本当に申し訳ない。
ダンジョン・コア
「大変申し訳ございませんでした。
他所のダンジョンにいるので、取急ぎ呼んでしまいました。お連れ様はこちらをどうぞ」
指をパチンとならしたらロバートさんは
ホストなスーツを着せられていた。
ロバート「あ、どうも
えーっと?巻き込まれたのかな?帰っていい?」
ダンジョン・コア
「ロバート様は参加資格がございますからお話を聞いてから攻略するか帰るかをご選択下さい。
元の場所はダンジョン内でしたのでダンジョンの外にお送りいたします」
俺「さすがにダンジョンの外はちょっと・・・
ロバートさん巻き込んじゃってすみません
後で俺があの露天風呂まで送ります」
ダンジョン・コア
「まずは、こちらをご覧下さい」
ボックス席に見知らぬ子どもがいた。
俺「ついに誘拐してきたのか?」
ロバート「え!」
ダンジョン・コア
「違います!人聞きの悪い!
マリーウェザー様宛の生贄です!
お手紙を渡しましたが、間に合わなかったようですね!
しかも一定の魔力値のある13歳の有資格でございます
挑戦者がダンジョン内に来たのでトラップが発動しております
このままこちらの子どもを見殺しにするか10年後にマリーウェザー様が参加されるときにお渡ししようかと思いましたが
貴女様なら"もっと早く言ってよ"とおっしゃると予想出来ましたので今回のような措置を取らせていただきました。
リアルタイムで貴女様の様子を見てみると、人形を抱きしめておられたので今なら良いかと思いました。
あの家は門番の気と相性が悪いので分体を門の所にとばしたら気配が消えていまして、追いかけたら他所のダンジョンでしたので急いでこちらに飛ばしました」
え、マリアンヌ抱きしめてたの見られてたの?
プライバシーの侵害だわ!
俺「・・・言いたい事がたくさんある
まず、あのボロボロの子って13歳なの?小学生くらいにしか見えないよ?」
ロバート「え!そうなの?近くに子どもいないからイマイチ・・・シスコンさん5歳児でしょ?」
俺「スコットお兄ちゃん14ですから」
ロバート「それは・・・たしかに小さい子に見える。栄養不良だろうね。
もしかして、あの子も異世界人かもしれないね
生贄にされるなんて、貧民の子どもかもしれない」
俺「この国、ちょっと前まで脚気と壊血病と邪教が蔓延してまして・・・
どれも解決したと思ったんですけど。
病気を説明して、ストックしてた赤い実を出して、成長促進して苗木にして。
邪教の教祖をこの国から追い出しに成功したんですけど・・・」
邪教に御神体を渡したのは俺だけど、ややこしくなるから黙っておこうかな。
ロバート「邪教か・・・心理学の本で読んだけど、ある集団からトップがいなくなっても残った集団からまた新たにトップが出来るんだ。
根絶は難しいかもしれない。」
ぐはぁ!
俺のせいなのか!なんかごめんなさいアルラシードの国の人達!
ダンジョン・コア
「さて、どうなさいますか?
ちなみに前回1階層を攻略されましたので、新たな階層へ進めるようになっております。
新階層の最奥の間のステージでまた新たに生贄を捧げようとしております。
また神殿前からスタートですがいかがなさいますか?」
俺とロバートさんは同時にダンジョンボードを確認した。寝ている子どもの安否より大事だ。
ゲーマーの性だな
仮挑戦者
マリーウェザー・コルチーノ (15)
HP:569
MP:11230
SP:3060
pp:1790
攻撃力:557
防御力:982
職業:聖女見習いⅡ New
装備:真実の瞳 ダンジョン・コアの仮衣装
聖剣エクスカリバー New
スキル:ターンアンデッド
初級ヒール 中級ヒール 上級ヒール
解毒中級 New
相変わらずHPと攻撃力がクソザコだな!他はちょこっとだけ上がってる
MPが爆上がりなんだけど、偏ってんなぁ!クソが!
俺「あの、すいませんターンアンデッドみたいな
モンスターしか攻撃出来ないような何か無いですか?
ここの貧民汚いのでゾンビと間違って切りそうなんで嫌です」
ダンジョン・コア
「わがまま言わないで下さい!」
俺「じゃあ、前回の宝箱はどーなってますか?」
ダンジョン・コア
「あの時のままです。
ボスがまた出現していますので倒せば新たに出てきます。溜まっていくので開けて下さい。
言っておきますが、開けたら融合とかではなくて
ダンジョン攻略ポイントボーナスと装備です」
俺「攻略ポイントって、たまると大天使の息吹になるやつですよね?」
ダンジョン・コア
「そうです。新階層に行く前に寄って回収をオススメします。
新階層にはボスを倒さなくても行けます」
ロバート「ということは、レベルング周回用のボスゾーンなんだな?
私の職業が魔法使いに固定されてる。なぜだ?
魔法使い剣士は出来ないのだが?」
あんたは賢者になるから、魔法使い限定なんじゃないのか?
剣士になっても、自主トレーニングで終わるんじゃ?誰とも一線交える事なく。
ダンジョン・コア
「レベルが足りません。頑張りましょう
申し訳ないですが、その子どもをここに置いておかないで下さい」
俺「お荷物抱えて攻略しろって言うのかよ!」
ロバート「シスコンさん、その見た目で聖女感が無さすぎません?無慈悲な聖女だ!
連れて行こう。異世界人か確認したいし」
ダンジョン・コア
「決まりましたね?それではゲーム・スタート」
俺たちの足元に魔法陣が出来て、神殿前に送られる。
俺「召喚 剣 盾」
『は、ここに参上いたします』
『ピィィィ!スコットを返せ!』←怪鳥
なぜかピッピも出てきて、穴に入れっぱだったスコットを出せと怒ってる
ちょっと忘れてたからすぐにだした。
スコット「マリー、ピッピ!はっここは?その姿!まさかの隣国の洞窟?」
「「聖女様!」」カヤック・ハッサム
ロバートさんが連れてきた子どもになんか食わせてる。
ロバート「リカバリー
私も少しは回復が使えるようだ、ステータス的に守りに特化した魔法使いだ。」
だろうね、オンラインゲームはともかく現実のあんたはどこも攻めて無いからな。
長年貞操を守ってきた結果だ。
カヤック「あの、聖女様?ここは?俺たち露天風呂に行くはずじゃ?」
俺「ここはアルラシード王国のあの邪教の遺跡だ!
前回と同様、俺たちはここの遺跡の主に呼ばれたんだよ。
邪教の教祖がいなくなっても生き残りがいたんだ、そこの子どもは生贄として神殿の主の元に飛ばされたんだよ(俺宛だけど)
今もまだ生贄を送ろうとしてるらしい!とめないと終わらないぞ!」
カヤック「カイン?・・・あ、あの弟です!まさかそんな!カインが何故?カインしっかりしろ!」
えー、まさかの弟だったんかーい!
置いて来なくて良かった!内心ドキドキだぜ
『置いてこなくて良かったな?』
マリアンヌさん核心をつくのヤメテよ!
ハッサム「隊長・・・じゃなくて大使だ。
大使がいなくなったからだ。今まで平民たちの立場を守っていたのは大使がいたからだ。
何も言わなくても、大使がいるだけで向こうがビビって手を出さなかったんだ。
大使は・・・聖女様を探す事に全力で進んだんだ。
普通は後釜をしっかり決めたり根回しするだろ?
何もせずに突っ走ったんだ。」
ちょっとヤメテよ!俺のせいみたいじゃないか!あのおっさん何考えてんだ!馬鹿じゃね?
カヤック「そんな・・・
隊長の青春を応援してる場合じゃなかった!くっ」
青春って、こじらせすぎじゃねーの?気持ち悪いなぁ
ハッサム「仕方あるまい、隊長だって引き継いでまだ1年たってないんだ。根回しもなく20の若造の出来る事なんて少ない」
俺・ロバート「「はっ?20?」」
ハッサム「ご存知なかったのですか?大使はまだ20歳です。13歳で入隊して7年後に引退した元隊長に後釜に据えられたんです」
俺「えー!あの歴戦の戦士みたいな見た目で?
服ごしでもわかるバッキバキの腹筋が20だと?
この国どーなってんだよ!怖ぇーよ!」
スコット「マリー知らなかったの?昨日の夕食の時に・・・そう言えばマリーは厨房にいたんだ。カヤックさんが茶化して話してたんだよ」
俺「サイモンが30と15ならやれるとか言ってたって??えぇ?」
ハッサムが顔を赤くして伏せた
なんだよ何が本当なんだよ?
『あの大使はお前があと10年たてば、そのムチムチ姿になるはずだと、その頃30歳だから貴族の娘なら別に普通の年の差だ。もっと上に嫁ぐ可能性もあるからイケるとそいつ(ハッサム)がそそのかしてたんだ。
10年後にはしょっぱい思い出になってるだろうと』
俺・ロバート「「・・・・」」
あ、なんかわかった気がする。サイモンがポンコツだって事が。
ちなみにマリアンヌの実体化がちゃんと見えてるのは俺だけで、ロバートさんは声が聞こえるらしい。
俺はロバートさんをチラリと見ると
ロバート「私の手に負えないな、自分でなんとかしなさい!」
俺「他人事だと思って」
まあそっち方面の経験値無さそうだもんな。参考にもならなさそうだ。
俺「無いな。あの大使が悪いやつじゃないのはわかってるよ。でも俺こんなんでも王太子妃候補なんだよ。王太子妃なんて全然なりなくないけど。
ポンコツ公爵令嬢が頑張ってくれないと自動的に王太子妃にされそう、仮に頑張っても側室にされそうだ」
カヤック・ハッサム「「!!」」
スコット「マリー・・・」
重たい空気が流れるなか少年が目をさました
カイン「う・・・聖女様?」
カヤック「カインしっかりしろ!にーちゃんだよ!何があった?」
カイン「隣国から来た教祖の・・・No.2が新たな教祖になって、祭壇を一度は禁止されたけど奥で勝手にやりだしたんだ・・・」
俺「どうやって?王族がしないと送れないだろう?王族の誰かがまた絡んでるの?」
カイン「そこまでは知りません。
聖女様お願いします!友達を助けてください
僕の次はきっとあの娘だ!お願いします助けて!」
俺「心配しないで助けに来たのよ。
早速だけど、貴方の素性は?
No.2の発音が日本人っぽかった」
カイン「え!なんで??まさか聖女様も?」
決まりだな異世界人だ。ロバートさんも頷いた。
カヤックには悪いな・・・黙っておこう
俺「いい!喋らなくていい!友達を助けに行くんだろ?手を貸して。
この場所だけモンスターが湧かないセーフティゾーンなんだよ神殿内にはゾンビや化け物がウヨウヨいるはず
ハッサムこの剣あげる、君が使いなさい!」
間違って人を切る役目は君だ!頑張りたまえ!
ハッサム「はっ?私でいいのですか?
その何故私がカヤックより剣が得意だと?」
俺「お前も腹筋エグかったし、鍛えてるんじゃないの?って思っただけだよ」
ハッサムは顔を赤くして聖剣エクスカリバーをうやうやしく受け取った。
ロバート「周回用のボスゾーンへ行きましょう」
俺「多分、どっかに三節棍置きっぱなしにしてたと思いますそれも回収しましょう。
カヤックお前は弟を守れ、カインくん職業は?」
カイン「盗人」
カヤック「お前、何言ってんだよ盗っ人は辞めたんじゃなかったのか?
ゴメンな、にーちゃんの稼ぎが悪いからお前にこんな事をさせて、くっ、不甲斐ないにーちゃんでゴメン。
聖女様・・・マリーウェザー様
弟は悪くないです。俺のせいだ。」
あらら、そうきちゃうのか
俺「ロバートさん、盗人は別に悪くないですよね?
俺も、もう1つの選択をしていたら盗人になってたんだよ
この先、なにがあるかわからないからな、盗人いたら助かるんだ」
カヤック「え、はっ?えーっと?」
ロバート「盗人は悪くないよ。
剣術レベルは?上級職は暗殺者か大快盗かスキル振りによっては悪にも膳にもなる
この先、新階層に行くから罠解除に必要だ」
俺「だって、カヤックわかった?」
カヤック「全然わかりません!」
俺「暗殺者なんて将来は国で飼われる重要ポジションじゃん。それが嫌なら怪盗かな。
このパーティ剣士がいないんだよな全く!
火力不足だ!
ボスまでの道は分かる行くぞ!」
ハッサム「・・・・」
俺「おい、お前はゾンビ切るなよ?明らかにモンスターってわかるやつにしとけよ?」
コソコソとマリアンヌに忠告しておく
ロバート「アクアベール!
皆さんに防御魔法をかけときました。どのくらいの効果かわかりませんが気休め程度です」
ロバートさんから防御系のバフを貰った。
怪鳥が大きくなってスコットを守りトモエをそばに置いておく
カヤックは弟を守ってるつもりかもしれんが、多分守られるのはカヤックの方だ。
いざ、神殿の中に入るとゾンビがいたけど
俺のターンアンデッドをするまえに、張り切ってるハッサムが予想以上に動いていた。
聖剣で切ると光のつぶになって消えていくんだよ。
マリアンヌが明らかにゾンビとわかるやつとか犬型ゾンビを狙って切っていく。
ちゃんと言われた通りにしてる偉い!
俺とロバートさんは後方で殿だ。
うち漏らしをピッピのファイアジャベリンがたまに炸裂してる。
その間をカヤックと盗人のカインくんが歩く。
たまに後からゾンビがわいたりするけど
ロバート「ライトニングアロー」
光の矢だなカッケー!
そう言えばおれも光の矢はスキル関係なく使えた。便利道具扱いしてたな。
今回も隠し武器として、太ももと腕に装着しておく、太もものは丸見えだけどな。宝箱の装備何だろう?
いかにも怪しい階段の前に来て
俺「その階段の壁を突き破って化け物が出てくる気をつけろ!飛び道具有りだ!そのあと下の階からゾンビが大量にわく!
階段を上がったら奥の扉から外へ出れるけど、抜けるまでの間の部屋からゾンビが飛び出てくるぞ!」
ハッサム「はっ、おまかせ下さい!」
俺「ターンアンデッド!」
怖いから先にかけておいたら、効果範囲が少しだけ広がっていた。
俺の攻撃が壁に届いていたらしく、苦し紛れに暴れ出した。
ハッサムが酸の攻撃をくらい、マリアンヌが応戦をしていてトモエがミラーフォースを展開し酸を弾いた。
横からゾンビがわいていて
ロバート「ライトニングアロー」
ピッピ「ファイアジャベリン」
俺「ターンアンデッド」
階段を登り切ると後からゾンビが大量に湧いて出た。
マリアンヌがムラマサで天井を崩し足止めする
ハッサム「グッ、面目ありません」
ハッサムが酸を浴びた腕を痛そうにしていた。
俺「見せてみろ! キュア ヒール」
ヒールでみるみる治った。これって初級じゃんね?中級上級って手足が生えそうだわ。
ハッサム「ありがとうございます聖女様」
俺「聖女じゃないから、聖女って呼ばないで名前で呼んでよ」
まだ聖女見習いだ、嘘はついてない。
ハッサムが顔を赤くして視線をそらして頷いた。
え?どこに萌ポイントがあったの?コイツも聖女フェチなの?ヤダなぁ
カヤック「早く、後から来る!」
俺「ターンアンデッド」
ロバート「シスコンさんのそれちょっとチートすぎない?回数制限無し?
ライトニングアロー」
俺「いえ、MP、SP消費します
俺のMP一万超えですけどHPと攻撃力が500代のクソザコです」
ロバート「え!私のステータス基本がみんな1000代だよ?ねえズルくない?」
俺「魔法をたくさん使えますよね?
俺、ターンアンデッドとヒールキュアしか持ってませんよ」
ロバート「眷属召喚してるじゃん!」
あなたの眷属は最新家電だもんな。
実はムラマサ装備した時だけ素早さと攻撃力と防御まで上がるんだけど内緒にしておく。
ロバートさんのバランス型の守り重視のステータス悪くないけど冒険向きじゃないかもな。
オンラインの時と違って現実はこんなんか。
部屋の横から出るモンスターはピッピが燃やしていてまっすぐ進んだんださきの扉もマリアンヌが切り砕いた。
走って階段を降りて、墓地の前まで来たら
「墓地から死者が這い出るぞ、つっきるから俺から離れるな!
掛けながら走るぞターンアンデッド」
前回の時と違ってスコットはピッピに乗ってた!なんて賢い鳥なんだろう。
俺のブーツはぬかるみに足を取られて、もたつくとグイッと手を引かれた。
見るとハッサムが引っ張っていて、必死に駆け抜けた。寂れた礼拝堂に入り扉をしめたら、扉をドンドンとゾンビが叩く。
ロバート「ウオーターウォール」
三節棍がなくても扉からゾンビが離れた。
すみに落ちてる三節棍を拾い、スコットに渡した。
「おにーさま、前回のが落ちてました。
三節棍として使うならこんな感じです」
と大昔振り回して遊んだ大立ち回りを披露する
スコット「僕には使えないかも、杖のまま使うよ」
カヤック「その繋目を外していいなら俺が使います」
三節棍の繋目なんてはずれんの?と思ったらハッサムが聖剣で切った。
俺「さっきはありがとう助かった。お前なかなか強いな」思ったより使える
ハッサム「いえ、隊長、じゃなかった大使ほどじゃないです」
顔が一々赤くなる、ヤメてくれよ!ピンクな雰囲気出さんといて!
スコット「駄目だ、まだ降りちゃ!」
カヤックとカインの2人が祭壇のハシゴを見つけて降りてしまった。
俺は走ってハシゴを降りる
俺「ターンアンデッド、トモエ!」
『はっミラーフォース』
間一髪間に合って触手攻撃を防げた。
2人が俺を見て顔を赤くしていた。
俺「上を見るんじゃない!勝手に先に行かない!ボス戦だ!」
ハッサムはハシゴを上から飛び降りマリアンヌは元々浮いてるから後に続き
スコットはピッピに乗って降りて
ロバート「フライ」
この人もズルくない?
ブーツでカツンカツンともたつく俺!
いやいや、あんなん飛び降りたら足が砕けるからね無理!
俺の防御力舐めんなよ!骨折するわ!
俺「ターンアンデッド!」
『ミラーフォース』
ボス戦だけど、前回俺一人で倒したしイケるかな?
ロバート「ライトニングアロー」
ピッピ「ファイアジャベリン」
空中からのピッピの攻撃がクリーンヒットしていて触手の動きを封じた。
マリアンヌが斬りかかるけど、俺の時のように袈裟切りに出来なかった切込みが浅い。
ハッサムがマリアンヌの傷口に合わせるようにして切り込んでいき、首をはねた。
俺「まだ油断するな!ターンアンデッド」
胴体から触手が伸びてハッサムの腹を突き破った。
カヤックが慌てて駆け寄り触手を三節棍もどきで弾きハッサムをひきずり端に寄る
ピッピのファイアジャベリンが敵の触手にヒットして動きをとめた。
マリアンヌからムラマサを受け取り
居合抜きを仕掛ける、心臓を目掛けて袈裟切りにした。
回復役の俺が敵を切ってたから
ロバートさんが「リカバリー」をかけるもそこまで回復していなかったようだ。
ハッサム「グッ、ゲボ、ゆ、油断しました、ゴボ
私は捨て置いて下さい、ハァハァ、皆さんは先へ、すみません」
とかお決まりのセリフを血塗れでぶっこいていた。まあ腹を突き破ったら死ぬほど怖いよな
俺「上級ヒール」
ハッサム「奇跡だ」
とか言ってキラキラした目で見てくる
ハイハイ治ってよかったねー。
お前!俺に惚れてんな?ヤメロよ!同世代の男だってこと忘れてやがるな!
服の隙間から立派な腹筋がチラ見えしてるイケメンとか腹立つ!俺は自分よりイケメンは、なんか腹立つ!
俺「そう言えばこいつは何歳だ?」
カヤック「23ですよ?」
俺・ロバート「「若っ!」」
もう、何なの!みんなして年下じゃねーか!
ロバート「もう、なんなんだ!俺はまだ30前だ!おっさんじゃないぞ」
びっくりした、心の声が漏れたのかと思った。ロバートさんの心の声だった。
俺「ロバートさん心の声が漏れてます
それより、宝箱の回収しましょう」
カイン「コレは僕が貰います!」
いつの間にかカインが宝箱を両方開けていた。
え?ダンジョンボーナス盗られたの?
と思ったけど、順当に振り分けられたようだ。
あぶねー、リアル盗っ人してんじゃねーよ。
ロバート「それは、隠者のローブか?防御と素早さが上がるんだ。
もう一つは指輪?エンゲージリングだ何と契約してるんだ?
これ誰か欲しい?もう一つは眼鏡だ」
ロバートさんが自分の眼鏡を外してつけると
ロバート「マリアンヌくんが見えた!僕っ娘じゃなかった・・・」
『なんだ?目が良くなったのか?ふん
ジロジロ見るな』
ロバート「あ、ハッサムくんが若くてイケメンに見える。
カヤックくんはくりっと可愛く見えて
え!シスコンさん!!その姿!日本人だ!
なるほど、本質が見えてるんだ・・・はっ!
カインさん貴方は、いえ、何でもないです」
ロバートさんはアイテムボックスに眼鏡をしまった。
今思ったけどさ、いらんアイテムは、アイテムボックスでいいんだ。
次はいよいよ新階層だ!




