表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の異世界冒険記!  作者: ワシュウ
領主の娘 領地に行く
55/372

お兄ちゃんは見た

朝起きたら、隣にちゃんとマリアンヌ人形が置いてあった。

夜中に帰って来たのかな?

スコットがおはようの挨拶をして、着替えに自分の部屋に戻って行く。


「それで?どちらのお客さんが来てたの?」


『あの、花魁の小間使いかな?眷属みたいなのが先触れに来てた』

とマリアンヌが昨日の様子を教えてくれる。

屋敷の門の前で要件を言ったら帰ったらしい。


え、先触れって事は、あれか、今晩あたりに来ちゃうのか?

ひぇー


「どうしよう?」


『どうしようって、自分で創ったフィギュアだろ?どうして会ってやらないの?』


「ぐぅ・・・会うだけなら。

俺が作ったけど、手を離れてしまったからもう別物だよ」

俺のフィギュアだったけど、夜な夜な現れて信者とヤりまくる花魁なんて怖いじゃないか!



午前中の授業でも上の空だったみたいで、オースティン先生が話しかけてきた。


「ミネルヴァからの手紙が届きましたか?

難しい事を頼んでしまったと思っています。

まったく、教授連中はお嬢様のような小さい子に何をさせたいのやら」

と言ってきた。


ああ、そっちか。

それも難しいよなぁ


「そう・・・ですね。

今の時期の鮭だとまだ早いかな? 冬になれば鮭は産卵しますよね?

川の水を利用して生簀を用意して、

捕獲した鮭を生簀にはなして生きたまま泳がせます。

そして、次に人工孵化ですが

捕まえてきたメスの鮭からイクラを取り出して器にいれて、オスの精子をかけて受精させます。

一匹からだいたい2〜3000個ほど取れるそうなのですが、全部は孵化しません。

うまく受精し育った個体が2ヶ月以内には孵化すると思いますが、孵化から放流まで新鮮な水がいりますから別の生簀を用意し、常に新しい水が回るようにます。

ゴミがたまったり、水が滞ると孵化しないそうですよ。

卵が透明なので受精してたら中の変化がわかると思います。

そのまま育てて、春になったら放流します。

水温が上がる前に海へ出るのですが帰って来るまでに3年から5年かかると思いますので毎年実験してもいいかもしれませんね。

あー、あとは見分ける方法ですよね?

例えば餌を着色して稚魚の頃から食べさせて色素沈着させるとか?

でも5年も海を泳ぐと色が抜けてるかもしれませんね

海の中を追跡する訳にはいきませんものね?

公爵領北の海より上側で定置網漁でとれてますよね?

あの、すみません、適当に書いたものだったのですがここまで皆さん真剣だとは思いませんでした。どれも証明が難しいでしょうね」


と絵を描きながら大昔にTVで見た内容を説明していく、かなりうろ覚えだけど。

本当にどうやって解明したんだろうな?

DNA鑑定とかでもしたんかね?


オースティン先生がポカンと口を開けたまま固まっていた。

「それは、養殖ですか?」とオースティン先生が呟いた。


俺「はい、養殖って北の公爵領海側でしてますよね?」


「まだ成功してませんが?」


「え?」


え?まだ、養殖成功してないの?

「あら、そうでした?前にミネルヴァの資料室に公爵領の養殖に関する論文あったはずですが?」


「あくまで、理論であって実際にはまだ開発段階ですよ。

しかも鮭ではなく、違う魚ですよね?

・・・でも、そうですか、あの論文をよんだんですね?素晴らしいです。あの論文をここまでしっかり読み解いて、さらに自身の仮説をとなえるなど。やはり、カール・オペルード先生が・・・はっ、オホン、んん。

いえ、何でもないです。

そうですか、検証にはやはり養殖施設がいりますね。簡易施設でいいので実験してみたいですね。人工孵化までは出来ますかね」

ブツブツ言ってる。

授業が終わって、昼食はいいですと断ってすぐに帰ってしまった。

まあ、実際は稚魚の放流までは出来るだろうけど、帰省本能の証明は難しいだろうな。



昼からいつも通り工房へ行った。

サイモンがじーさんとスコットと一緒に行ってるから、アンナは工房の女将さんやアルバイトで来てる人の子どもと街まで買い物に行っている。

託児まで完備してるなんて、なかなかここの職場はホワイトだろう。残業とかもなさそうだしな。


領主の娘が遊びに来る以外は、いたって普通の職場じゃないか?


フィギュアの絵付けをしてるとヨシュアが

「先日いただいた"団子屋のトモエちゃん”フィギュアが人気が出てきまして!

店に置いておくと商売繁盛のご利益があると評判です!」

へぇー、あのフィギュア気に入ってくれたんだな。そうだろトモエちゃん可愛いよな

と思ってたらヨシュアがこちらを期待を込めて見てる。


「もしかして、トモエちゃんも量産したいの?」


「はい!

あ、そのですね

温泉姫の人形は、恐れ多くも手が出せないと、皆さんのイメージですけど。

その点、お団子屋店員さんだと、平民寄りと言いますか少し気軽で身近に感じますので。

浴衣の店員さんってのも、こう、民衆心をくすぐりますから!

エキゾチックな感じは温泉姫のフィギュアと同じ感じがしますし、もっと人気が出ると思います」


ふっ、新キャラの誕生の瞬間だな。

「型をつくりましょう!

より簡単にするためにニッコリ笑った顔にするわ。描きやすいほうがヨハンも楽でしょ!」


ヨハンが「え?はっ?僕ですか?」

とか言ってるけど、俺は王都に帰るのだ!その先はお前の仕事だろ?


型をせっせと作るんだけど、正直、温泉姫のより頑張った。

夢中で作業してたから、じーさん達が帰って来てたのに気が付かずやってたらしい。

手元に影ができて顔をあげたら、じーさんとスコットが覗き込んでいた。


「ほー、こんな細かいのまでよく、指が動くのぅ!

マリーウェザーちゃん頑張っとるようじゃの〜、おててが汚れとる。帰る前に洗っておいで」


「おじいちゃま はーい」


帰りの道をみんなで歩く。

サイモンが可愛らしいクッキーをもらっていた。お前もだいぶコミュ力上がったんだな。

これほどのクッキーを貰えるなんて、モテてるじゃないか。

サイモンも成長したな。

でも、俺とアンナが食べちゃうんだけどな、作ったひとごめんね

アンナが「食べごたえあるクッキーですね」とか言いながらペロリとなくなった。


食べごたえあるクッキーだったからだと思う。

お腹いっぱいで、歩いて帰ってるうちに程よく疲れて湯浴みの時にはこっくりこっくり船をこいでいて眠ってしまった。


まあ、変な時間に目が覚めるよね

むくっと起き上がると、部屋のデーブルにスコットがいて本を読んでいた。

「マリー起きたの?夜食、食べに行く?」


スコットと部屋を出て厨房に行けばアンナが待ちかまえていて

「あ、お嬢様!

そろそろ来る頃だと思ってました!

さて、今日は何を食べるんですか?

今日はクッキーが多かったからあんまりお腹空いてないんじゃないですか?」


見ると、鮭のバターソテーとパンとスープが残っていた。

料理長に頼んで、しめじっぽいきのこと米を出してもらって

蓋のできる鍋を借りて、冷えたままのスープの汁と米で炊き込みご飯を作ろうと思う。

鮭ときのこも入れて蓋をして火にかける。30分くらいかな?


料理長が鍋の蓋をあけたがるが、底が多少焦げても開けないでぇと懇願する。

俺は生姜が好きだから、アンナにジンジャーを刻んでもらう。


匂いでわかるんだな、香ばしい香りがしてきて蓋をようやく開けてもらう。

米がね、日本の美味しいのじゃないんだよ!

だから多少リゾットになってもいい。

刻んだ生姜を入れて混ぜてもらう。


「こう、切るようにまぜて?米を潰さないようにしたほうが美味しいのよ」


「ほら、底が焦げちまった」とか料理長が言う


「フフン、料理長、わかってませんね!

その"おこげ"が美味しいのですわよ?

香ばしいのは、この部分でしてよ?こんがり狐色ではありませんか?」


「どれ、そのオコゲとやらを味わってやろうじゃないか」


そんなやりとりをしていたら、サイモンとヨハンが来ていて、匂いにつられてちらほら使用人が集まり

「お嬢様のエキゾチック料理ですって!異国の香りね〜」

とか言うけど、日本酒も醤油もみりんもないから、この地の香りじゃないの?

俺の知ってる炊き込みご飯じゃなかったけど、スープの塩味がきいた鮭とバターの香りの炊き込みご飯は、まあまあ美味しかった。

みんなで夜食って楽しいよな。


スコットと部屋に帰って布団に入ったら、スコットからすぐに、スゥ~、スゥ~と聞こえて寝てしまった。

疲れてたのかな?


とりあえずダンジョンボードを開いてメッセージを確認する。


おお、来てるな

最新情報で疫病の正体が呪いじゃないかって噂になってるらしい。

商人に感染者が出ていないことから公爵領の呪いだとか、ニセ聖女を祀った祟りだとか言われている。

疫病と聞いて、けっこう公爵領から人が出ているけど感染者らしき人は見ていないとか。

ヤバい宗教が隣国からきていているから呪いなんて話もあるとか。


えぇ!全っ然関係ないけど三種の神器の自慢がある。


"シスコンさんみたいに眷属ラブドールにしました。

ジョルジュの商会で扱ってるフランス人形を依代に女の子作っちゃいました。

シスコンさんが可愛がってたのわかりますよ"

とアブナイ性癖を自慢してるようにしか聞こえないメッセージが届いていた。


ちょっと待て!俺は別にダッチワイフ育ててないぞ?

あくまで剣と盾なんだけどな!

フランス人形?うわぁー、あの人、ヤバいな!ますます人間の彼女出来ないよ?


はっ!

そういえば、マリアンヌも同じメーカーのフランス人形だった!

俺は驚愕した、しょせん同類なのか?

マリアンヌを見ると、実体化していて俺の頭に腕をのせながらダンジョンボードを覗き込む


『お前、毎晩メッセージ確認するの?

まだアイツと連絡とってたんだ?ふーん、へぇー、そーなんだ。』

ヤメて、お前はどこの彼女だよ!


「ほら、疫病情報は欲しいからさ、端っこの方だけど公爵領と隣接してるし?

それより、今日来そうなの?」


『多分な、見てきてやろうか?王子様マッチョもいるだろうけど、僕の方が話が早いだろ?

しかたないなぁ、ありがたく思ってよね!』

そう言ってスゥっといなくなった。


「行ってらっしゃい」と呟いたら


「マリー、どこに行くの?」


ヒュッっと息を呑んだ。

後ろを向いたままのスコットが話しかけて来たのだ。


起きてたの? い いつから?


ドクンドクンと心拍数が跳ね上がり、鼓動が早くなる、嫌な汗が出てきて手が震えてきた。


「あ、えっと、おにーさま?」


スコットが起き上がってベッドに正座して、腕を組んで俺を見下す。


「君は誰?」


ブワァっと汗が出てきて、ドクンドクンうるさい。多分顔色が相当悪いだろう赤かったり青かったり


あー、あかん詰んでる!

こんな時に限って、睡眠のアシストないんだもんなぁ!

スコットがじぃ~っと睨んできてる。

泣きそうだよ!そんな怖い顔で見んなよ!助けてー


「あ、あの・・・」言葉が口から出てこない。


「君は誰なの?僕の妹?それとも

あの時、開拓区でみた、マリーに取り憑いてる人なの?」


そー、来るか!


まだ誤魔化せるかな?

でも、スコットがまっすぐこっちを見てくる。

真剣な眼差しで、まっすぐに見つめられ、なんと言うか誤魔化してはいけない気がした。


俺は、腹を括った大きくゆっくり息を吸って吐いたあと

「初めて会ったときから変わらず、妹のマリーウェザーです・・・お兄様」

うつむいてた俺も顔を上げて、まっすぐに見つめ返した。


スコットの眉間にシワがより、いっそう睨まれた。

うぅ、本当に泣いちゃうよ?


すると、スコットがふぅ〜っと息を吐いたら、顔の力を抜いて目を閉じ、そしてゆるりと目を開いた。

まつ毛長いなぁ、とかいらんこと考えてしまうが現実逃避してる場合じゃない。


「本当に?

マリーなの?

最初に会ったときからずっと?僕の知ってる妹なの?」


「はい」多少、猫被ってたけどな。妹ですよ。


「それじゃあ

君は・・・

君が、僕の背中の傷を治してくれたの?」


「え?」


「背中に折檻のあとがあったでしょ?

小さな子に見せて嫌がられたらどうしようと思ったけど、好奇心に勝てなかったんだ。

みんなと同じシャンプー使ってみたかったのもあるけど・・・

マリーが背中の傷を見たらどう思うか知りたかった。

醜くて汚くて嫌なもの見せちゃってごめんね」


と言ってスコットは俺の出方を伺うように見てくる。

何て返事すりゃいいんだよ?

ただでさえナイーブな問題なのに、何が正解かわからない。


「えっと、綺麗に治ってよかったです・・・?」


「やっぱり!

そうだったんだ!君が治したんだね!

そっかぁ、クククッ、やっぱりね!ありがとう。

たまに傷が引きつってたんだ。

もう痛くも痒くもないけど、ずーっと背中に残るのかなぁって思ってたんだ

ハハハ、こんなあっさり簡単に治しちゃうなんてね!

君はたまに

夜に抜け出して何処かへ行ってるでしょ?」


カマかけてたの!

うぅ、抜け出してるの気づいてたの!いつからだ?


「君が熱を出した翌日からだよ。」


顔に出てたの?思ってたことを言われて何というか、もう勝てない気がした。


「君が熱をだしたからね。

しばらく心配で夜中に目が覚めちゃって、そしたら君はいないでしょ?

御手水かとも思ったけど、闇の中から出てくるから、思わず叫びそうになったよ?」


「・・・・!」

そりゃすいませんでした。それも見られてたのね?さぞ驚いた事だろう。


「もし・・・

もしね、君が、その・・・

誤魔化したりしたら、騙されてあげようと思ってたんだよ」


「え?」どういうこと?


「君が、僕に言いたくないなら

みんなに知られたくないならそれでも、いいと思ったんだ」

そういうとスコットは少し寂しそうに目を伏せた。

次に目があったとき、その瞳が揺れていた。

いつも一緒に寝てて、顔だっていつも近くでたくさん見てるのに、初めて見るような、寂しそうな複雑な顔をしていた。


急に、なんともいえない罪悪感みたいなのが胸をしめる。心臓がギュッと掴まれたみたいだ。


「お兄ちゃん黙っててごめんね?

夜中に抜け出してたら、その内バレちゃうよね?

うぅ、白状すると抜け出して開拓区にいました。

あの熱は温泉でのぼせたの。みんなに心配かけたのにゴメンナサイ」


「やっぱりね、知ってた!」


え!知ってたの?なんで?


「あはは、不思議そうな顔してる。

ピッピだよ!教えてくれたんだよ。マリーが病気だったら僕も感染ってるかもでしょ?

朝、窓にきたピッピが温泉でのぼせただけだから心配いらないって。

何のことか分からなかったけど、本当の事だったんだ」


あんの怪鳥めぇ!さらっとバラしてんじゃねーよ!


「さてと、僕には素の言葉で話してくれないの?」

と意地悪そうに笑って、スコットは自身の長い人差し指で、俺の顎を上に向かせて顔を合わせる。

顎クイってやつだな。金髪碧眼イケメンがすると絵になるな。


じゃなくて、素の言葉でって、ムリムリ。おっさんだとバレてしまう。それだけは死守したい。


「くぅ〜

お兄ちゃんの前では可愛い妹でいたいと思う乙女な妹心がわかりませんか?

多少砕けるので、それで許してよお兄ちゃん?」


「アハハ、まいったなぁ

そのあざといのは地なの?可愛い妹でいてくれるんだ?

フフフ、ようやくマリーと仲良くなれた気がする。今回はそれで許してあげるよ

(まあ、僕も隠し事がないわけじゃないからね)」

スコットがそういって、機嫌が良くなったように見える。


「ところで、そこの人形が動いていて、ドス黒いオーラを出しているけど。

何か言いたいことでもあるのかな?

もっとも、僕にはあんまり聞こえないんだけどね?」


『お前の兄にバレたの?大丈夫?

お前から助けてって聞こえた気がしたから急いで戻ってきたんだけど、眠りのアシストいる?』


「もう、バレちゃったからいいよ。ありがとう」


「やっぱり、マリーには人形の声が聞こえるんだね?

今朝も人形と喋ってたでしょ?

部屋を出るときにドアごしに聞こえちゃったんだよ。

ナイショ話はちゃんとドアが閉まってからにしようね?」


「うぅ、もうバレバレですね」


『それより、来てるよ?どうする?行く?』

とマリアンヌが外を指して言う。すぐそこまで来てるようだ


「行こうかな?・・・おにーさまも来ますか?その多分、あ、いや、辞めておきますか?」


「マリー行くんでしょ?僕も行くよ」


その時、窓にコツコツコツと音がして、見たらピッピが必死の形相で開けてアピールしてた。


スコットが夜中だよ静かにねって窓を開けてあげると

「ピッピも 連れてって クワァ」とか言ってる。

あ、怪鳥ピッピまだスコットの前ではぶりっ子インコのモノマネ続いてたんだ。


と思ったけど、同じような事をついさきほど俺自身が「可愛い妹でいたい」と言ってしまったことに気が付いて内心ショックだ。

くっ・・・俺は、鳥と同じレベルなのか?


スコットが寝間着の上にカーディガンを着て、俺にも着せてくれて部屋から出ようとしたけど、止めて穴魔法で門の外まで繋いで出た。


屋敷の中をうろつくと誰かに見られるだろ?そんなヘマはしないぜ。


「マリーって魔法使いなの?凄い、屋敷の門の外だ!一瞬で来た・・・これで開拓区まで行ってたんだね?」


とはしゃいでるけど、魔法使いってキーワードがなんか嫌だったから

「私は魔法使いじゃないです、この人形のマリアンヌの能力なの、ピッピと似たような?似てないような?」


そんな睨むなよ怪鳥め!俺は温めの親なのにぃ

俺がマリアンヌの人形を見せるように持ち上げるとスコットの肩にのったピッピが凄い睨んでくる。

カマトトぶってんのバラすぞ?


「さてと、そこのおチビさんお待たせしました

、花魁は?来てるんでしょ?」

俺よりちょっと年上のトモエちゃんよりちょっと幼い感じの、小間使いの幼女に話かけた。


『我はローズマリー

花魁につかえし眷属である。創造主どの、どうか花魁を救って下さいませ』


は?救うって、話が読めないんだけど?


そう思ったのもつかの間、ローズマリーが何かを地面に落としたら足元に魔法陣がブワァンと出来てしまった。

これって、トモエちゃんとかが召喚の時に使ってるのに似てる、あ、移動しちゃう


俺たちは知らない神殿にいた。デジャブだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ